昨日、市民交流センターのエレベーターの前に行った。
エレベーターのドアは三分の二以上しまろうとしていた。
もう、無理だ次に来るエレベーターを待とう。
これは仕方ない。そう思った。
その瞬間エレベーターのドアの前に立っていた女性が
あと30センチくらいで閉まろうとしていたドアの隙間に
低くまっすぐなキックをつま先から入れた。
ドアはその女性の足でバウンドしてまた開いた。
お陰で諦めかけていたエレベーターに乗れた。
エレベーターに乗ったのは僕と女性の二人だった。
素晴らしい反射神経ですねと言おうと思ったけれどやめた。
とっさに「ああいうときは手を入れるより足で行った方が
ドアから体へのダメージが少ないですよね」と僕は言った。
「両手がふさがっていたんです」と女性は言った。
見ると女性は右手に書類、左手に筆記用具の入ったケースを持っていらした。
なるほど手はふさがっている。
「でも、恥ずかしいところを見られました」と女性は言った。
「いいえ、そんなことはありません」と僕は言った。
その次の階で女性はエレベーターを降りていかれた。
恥ずかしいところを見られたってそんなのとんでもない。
あんな見事でかっこいい反射神経と足技を見たのは
初めてだ。ちょっとあのキックの美しさは目に焼き付いて
ずっとわすれないような気がする。
それに「恥ずかしいところを見られました」というフォローも
女性らしくて素晴らしいと思う。
ほんの短い時間だったけれど素晴らしい瞬間に遭遇できてよかった。
エレベーターのドアは三分の二以上しまろうとしていた。
もう、無理だ次に来るエレベーターを待とう。
これは仕方ない。そう思った。
その瞬間エレベーターのドアの前に立っていた女性が
あと30センチくらいで閉まろうとしていたドアの隙間に
低くまっすぐなキックをつま先から入れた。
ドアはその女性の足でバウンドしてまた開いた。
お陰で諦めかけていたエレベーターに乗れた。
エレベーターに乗ったのは僕と女性の二人だった。
素晴らしい反射神経ですねと言おうと思ったけれどやめた。
とっさに「ああいうときは手を入れるより足で行った方が
ドアから体へのダメージが少ないですよね」と僕は言った。
「両手がふさがっていたんです」と女性は言った。
見ると女性は右手に書類、左手に筆記用具の入ったケースを持っていらした。
なるほど手はふさがっている。
「でも、恥ずかしいところを見られました」と女性は言った。
「いいえ、そんなことはありません」と僕は言った。
その次の階で女性はエレベーターを降りていかれた。
恥ずかしいところを見られたってそんなのとんでもない。
あんな見事でかっこいい反射神経と足技を見たのは
初めてだ。ちょっとあのキックの美しさは目に焼き付いて
ずっとわすれないような気がする。
それに「恥ずかしいところを見られました」というフォローも
女性らしくて素晴らしいと思う。
ほんの短い時間だったけれど素晴らしい瞬間に遭遇できてよかった。