これまでの人生の過ちの許しを乞い、これからの人生の導きを求めて高野山へ。
朝目覚めると大阪は大雨。これから回復する予報を信じて難波から南海電車に乗る。
高野線は単線で標高差500m近くを攀じ登る。カーブとトンネルの連続だ。
標高を上げるにつれ天気も回復、青空も見えてきたので一安心だ。
それにしても、このような切り立った山肌に線路を通した南海電車も凄いが、先祖代々住われている方々もすごい。標高差50mの急坂を足で登らなければ駅にも辿り着けない。先月の九頭龍線も味があったが、この高野線も一度乗る価値あり。
南海電車からケーブルカー、バスを乗り継ぎ入山口の奥の院へ。ここは後から詳しく述べるが、それこそ高野山の奥の院で、開山の祖、弘法大師がいまだに勤行をされていると信じられている場所。1200年前の開山以来、あらゆる階層の方々の墓所、供養碑が立ち並ぶ中、高野山一帯を囲む高野三山に向かう。
高野山とは、標高900m、33万坪の盆地一帯を指す、言わずと知れた真言密教の総本山だ。大小117とも言われる数の寺院、宿坊が立ち並ぶ仏教都市で、天空の聖地。因みに、高野山という名の山はない。
杉の木立に囲まれた林道から登山道に入る。高野山は東西に伸びる町で、西の大門から東北東の奥の院まで東西約4K。
奥の院の東寄りから外輪山に取り付き、まず摩尼山(1,004m)に登る。200mほどの標高差だが結構な急登。
9時にバスを降りて約1時間で最初のピーク摩尼山到着。木漏れ日は気持ち良いが、眺望は無し。
気持ち良い尾根を歩き、またまた急登に取り付くと2番目のピーク、楊柳山(1,008m)に着く。奥の院の北に位置する。
愛想のないピークだが、外輪山最高峰。同じく眺望無し。
ここには天然林が残っていて、ブナの葉越しに柔らかい日差しが心地よい。
雨上がりの森にはヌルヌル系が沢山出没。カエル、ヘビ、トカゲ。
一旦降り、車道を横切り再び3番目のピーク、転軸山に向かって登り返す。
苔に覆われた気持ち良い登り。
11:30奥の院の西、転軸山(909m)到着。ここから10分降れば奥の院なのだが…..
奥の院Xとある。
そしてこの、ダメよ、と言わんばかりの枝の置き方。ガイドブックははっきりとこのルートを示しているが、その後崩落とかあったのかもしれない。しかし、道はしっかりついているわけで、ダメなら引き返すつもりで下山。
奥の院はすぐそこ、というあたりで突然道が倒木に阻まれ、
道そのものが無くなりました。
なんとか川を渡り、閉鎖された入り口の隙間から奥の院内に入ることは出来た。要するに、神聖なる奥の院の、その中心部にひょっこり入り込むというこのルートはよろしくないのだ!弘法大師の眠る墓所に、裏口から土足で入り込むようなもの。外輪山をめぐり、清々しくお詣りをするつもりが台無しになってしまった。
奥の院では撮影は禁止。後ろめたい気持ちを引きずりながら、お詫びをしつつ、奥の院を後にした。高野山ではもう、紅葉が始まっている。
下山後、奥の院参道から西に向かい、総本山金剛峯寺、根本道場の壇上伽藍、最西端、高野山の西の入り口に聳える大門でこの山行を終えた。逆のコースを取るべきだった。標高差521m、距離約10k。途中、見学、食事を入れて所要時間6時間、歩数25,000歩。大阪から電車、ケーブル、バスで約3時間、日帰りで十分楽しめるが、温泉付きの宿坊もあり、精進料理で心身ともに清くなれるコースもある。皆さん、是非!
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