Takの山行記録

私が登った山やアウトドア活動の記録です

思い出のブエノスアイレス

2019-12-31 20:55:00 | Life in USA by Tak


ブエノスアイレス、Takにとってこの街の名は、若かりしあの日を、切なく思い起こさせるのだ。初めてこの地を踏んだのは、今から30年程前だろうか、Takまだ20歳代だった頃の事だ。忘れもしない、2月、日本は真冬、ブエノスアイレスは真夏という、最悪のタイミングだった。日本から夜行乗り継ぎで、ブエノスアイレスに着いたのは朝10時くらいだったろうか、冬の日本と、乗り継ぎがやはり真冬のニューヨークから一変、青空と緑の芝生のジュータンが僕を迎えてくれた。その暖かさは、長旅の疲れを吹き飛ばし、テンションが一気にトップギアに入った事を、昨日の事のようにハッキリと覚えている。

アルゼンチン、特にブエノスアイレスは、南米のパリ、と謳われたように、イタリア、スペインの(フランスではないが)文化を色濃く漂わせる素晴らしい街だ。アルゼンチンは、人口の90%近くがイタリア、スペインの移民の子孫なので、アングロサクソン系のでかい白人ではなく、ラテン系の、日本人には親しみやすい背格好の人たちが多い。また、インディオの血も入り、美男美女の国。食事の旨さも半端なく、一瞬にしてアルゼンチンファンになったTakだったのだ。
タンゴショーでは、インディオの楽曲のパフォーマンスもあり、なかなか楽しめる。

初めての南米、初めてのアルゼンチン、あの時、確かに、こう思った。小説を書こう。タイトルは、ブエノスアイレスの青い空。

そして30年の月日が流れ、小説を書く事もなく、年だけ重ねて再びブエノスアイレスの地を踏んだのだった。

アルゼンチンは資源に恵まれた大国で、第一次世界大戦までは、世界の一等国ともてはやされていた。その頃、ブエノスアイレスは、南米のパリ、という呼称を謳歌していたのだろう。

残念ながら、資源に恵まれた国にありがちなように、軍事政権の後は、左派、大衆迎合的なバラマキ政権が続き、ハイパーインフレですっかり国力を疲弊させてしまった。この国のことを、サッカー以外て知る日本人は少ない。写真では分からないかもしれないが、豊かな国であることは、食べ物の質と価格、国民の皆さんの明るい笑顔を見れば分かるのに、金融の世界では、この国はすでに格付けとしては最下位、最も債務不履行のリスクが高いとされている。4年前に大統領になった、マクリさんは、当初、アルゼンチン経済立て直しの本命と期待されていて、国の格付けも一時期上がったのだが、今年の選挙で敢えなく敗退、またまたバラマキ政治が始まろうとしている。大好きなアルゼンチンとアルゼンチンのみなさんの今後の頑張りを、陰ながら応援したい。
それでも僕の心の中のアルゼンチンは変わらない。またいつか、違うタイトルの小説を書いてみたい、もとい、書くぞ!



パタゴニアに行くには?

2019-12-31 19:01:31 | Life in USA by Tak

お伝えしてきたパタゴニア紀行もこれで最終回です。素晴らしいパタゴニアの自然には、是非皆さんにも触れて頂きたいと思いますし、Takとしても、今回の駆け足では、欲求不満が蓄積されてしまいましたので、チャンスがあれば是非もう一度行きたいと思っています。トレッキングやハイキングを存分に楽しむためには最低でも現地で2週間はかけたいところです。次回はあるのか、は?ですが、備忘録的に今回の日程や費用を整理しておきます。

1)今回の日程 アメリカからブエノスアイレスに入り、ここで一泊、有名なタンゴショーを楽しみました。翌日エルカラファテへ移動、ここで2泊してフィッツロイツアーとモレノ氷河見学をしました。その足でウシュアイアに移動、ここでも2泊しビーグル水道クルーズと、フエゴ国立公園ツアーに参加しました。ブエノスアイレスに移動、1泊して、翌日市内観光後、夜行便でアメリカに帰りました。現地6泊となります。これが、・・・の歩き方推奨の最短コースです。

2)コスト 今回は相方とホテル一部屋をシェアしました。アルゼンチン国内の飛行機代(ブエノスーエルカラファテーウシュアイアーブエノス)$677、ブエノス2泊のホテル代が一人当たり$169、エルカラファテ2泊のホテル代が一人あたり$185、ウシュアイア2泊のホテル代が一人当たり$123、空港からホテルまでの交通費(タクシー代)が一人あたり全部で$60、締めてお一人様$1,214、でした。これに、(ツアーには必ずついているであろう)タンゴディナーショウ代金や、各地でのツアー代金(氷河、フィッツロイ、フエゴ)が大体$300なので、総計$1,514のコストという計算となります。

3)日本から来る場合 さらに機中泊4泊が必要です。締めてこの日程でも10日間の行程となります。さて、費用はどうでしょうか。日本発アルゼンチン往復の、ちなみにTakのブログではすでにおなじみのユナイテッド航空利用の場合で見てみます。1月15日成田発、1月22日ブエノスアイレス発、いずれもヒューストン経由で、本日の最安値が$2,268でした。2)の国内費用と合計で、$3,800、日本円で約42万円となります。尚、そもそもこの日程では物足りない、と言っているわけでして、もっと長く居たい、という場合はどうか?実はアルゼンチン国内の物価は相当安く、ホテルも今回はあまりよくわからなかったので、ガイドブックのオススメ通りに選びましたが、安いホテルはたくさんあります。食費も無茶やすく、例えばタラバガニ一杯(小ぶりですが)有名店ですら3千円程度で食べられます。お酒、特にワインに至ってはレストランでボトル千円以下、牛肉も格安です。アルゼンチンはそもそも大農業国で、牛肉、ワインは特産でもあり、美味しい食事が格安で楽しめます。要するに、アルゼンチンやチリでの滞在期間が伸びる分には大きなコストアップにはならないと思われます。

さあ、みなさんいかがでしたでしょうか?あまりにも時間がかかりすぎる?費用が高い?パタゴニアはそれだけの価値があります。是非、Takを誘って行こう!パタゴニアへ!。

 

 

 


パタゴニア動画

2019-12-31 17:51:00 | Life in USA by Tak
モレノ氷河です。見づらいですが右の方をご覧ください。崩落が見えます。


フィッロイに向かう途中、エルシャルテンの街の手前で、ピエドマ湖に流れ込むウプサラ氷河が見えました。ロスグラシアレス国立公園の中で最大の氷河。かすかに見えます。周りの風景と合わせてご覧ください。



フエゴ国立公園

2019-12-29 13:15:00 | Life in USA by Tak
12月27日、フエゴ国立公園散策。今日がパタゴニア最終日。

フエゴ島は、西がチリ領、東がアルゼンチン。この国境地帯が国立公園となっており、ぶなの天然林、ピートランドと呼ばれる泥炭地が、標高は低いが切り立った、夏でも雪をいただく山岳地帯と、ビーグル水道に流れ込む川、多くの湖と共に大切に保護されています。また、このフエゴ、と言う名前は、マゼランがこの島を発見した際、原住民(今となっては先住民となってしまいましたが)のたく篝火が数多く見られ、これにちなんで’火’を意味するスペイン語フエゴと名付けられたのですが、その先住民の歴史を伝える大切な使命もあるようです。



この一帯は、ブナの原生林。レンガという名のブナ。

こちらも、ニレというブナ。レンガもニレも、日本人にはわかりやすい。

これは写真ですが、秋にはこの一帯がこのように紅葉するそうです。こちらのブナは赤く紅葉するのかと驚いたところ、もみじのように赤く紅葉するものもあるのだそうです。ブナ、ブナと云っていますが、日本のブナとは科が違うようです。


葉の形が相当違いますね。


ラパタイア湾。ビーグル水道に繋がる入江。

この一帯にも、短い夏を謳歌するように可憐な花たちが咲き乱れています。

氷河公園から流れ出るラパタイア川。ラパタイア湾からビーグル水道へ。

ネグラ湖。氷河の水を集め、溢れた水はネグラ川(?)となって、やはりビーグル水道に流れ込む。


公園内をその名も’地の果て号(End of the World Train)’という汽車が7kmの区間走っている。その昔、ウシュアイアに監獄があった頃、建材、暖房用木材切り出しのため敷設されたもの。その頃伐採された後は、この通り、裸のまま、切り株を残して歴史を後世に残している。しかし、囚人が作業したとはいえ、鉄道まで引いてくれるなんて、立派です。


このような汽車が、今では観光客を運んでいます。


これでパタゴニアとはお別れです。最後のビューをどうぞ。ビーグル水道沿いのウシュアイア。

延々と続く、アンデスの山並みとパタゴニア。





ビーグル水道

2019-12-29 11:28:00 | Life in USA by Tak


ビーグル水道の東から西、つまり大西洋側より太平洋方面をのぞむ。東から入ってきた初めての航海者も、このような光景を目にして迫りくるアンデスの山並みに驚かされたに違いない。

ビーグル水道の北、ウシュアイアの街と背後のマルティアル山脈。

ビーグル水道の南、チリ側に広がるアンデスの山並み。


ビーグル水道とは、ダーウィンが1831年から5年かけ世界一周したビーグル号にちなんで名付けられた。ダーウィンもイギリス出港後、南アメリカ各地に寄港しながら南下、このビーグル水道を通過して太平洋に抜けたあと北上、ペルー沖のガラパゴス諸島であの進化論のアイデアを固めたと言われている。ちなみに、この時のビーグル号の船長が、パタゴニアの象徴、フィッロイ山の名前の由来、ロバートフィッロイ英国海軍提督だったとな。
さて、ここでクイズ。
太平洋と大西洋を繋ぐ水路はいくつあるでしょう?
答えは3つ。ビーグル水道、マゼラン海峡、パナマ運河。(誰か正解教えて!)


ビーグル水道へは、こんなボートで向かいます。



北のアルゼンチン側は、こんな山並みが続きます。



南のチリ側。東に向かうにつれ、山並みは穏やかに。







素晴らしい山並みが続きます。


ビーグル水道の動物たち。ウミウのコロニー。ウシュアイアのすぐ沖に。

アシカのコロニー。ゴマンといます。



南極ペンギンたち。船も人も、全く関心なし、と言った風情。










この素晴らしい光景を見に、毎年多くの観光客が訪れる。確かに、切り立つ山並み、氷河、透明感あふれるビーグル水道の水は、南緯55度とパタゴニアと言うイメージと相まって、地の果て感を激しく掻き立てる。しかし、この光景、どこかで見たような気が!根室半島の先から北方領土を見た時、知床半島クリーズ船から知床を見た時、想像したクリル諸島の光景が重なってきた。勿論、見たこともなく、いくつかの写真や地図の地形から連想させただけだが、もし、クリル諸島クルーズ、と言うものがあるならば、もっと凄い景色が見られるのではないか、と思ったものです。緯度的にも近いですしね。ペンギンは居なくとも、ヒグマ、北極グマはいそうです。コンドルではなく、オオワシが飛んでいるかも。火山帯だから、温泉だってあるでしょうし。
てな事を思わせてくれた、素晴らしいクルーズでした。