Takの山行記録

私が登った山やアウトドア活動の記録です

丹沢 大山 広沢寺温泉コース

2022-09-27 17:43:00 | 日記
二日前、相模川にかかる橋の上から大山が見えました。いつも東名高速をから眺めている山で、20年前に登ったのが最後で、久しぶりに登りたいと思いました。無職(学生ですが)の身分はとても便利で、平日の晴れた日に何時でも登れます。大山は南関東の名峰で、江戸時代から大山詣が盛んに行われた山です。相模国から仰ぎ見る姿は、ピラミダルな立派な姿で、今でも神奈川県民の記憶に残る大切な山です。
良いことかどうかはさておき、東京側から新東名高速の工事が少し進んで、丹沢まで伸びました。いつもの塔ノ岳であれば、大倉登山口の目と鼻の先にインターが出来ました。
今日の大山は、広沢寺温泉コースで登ります。それなりの距離があり、登山口に駐車場と温泉があるのが決めて。

快晴なのに平日のこのコースは人気(ひとけ)がありません。駐車場から3.6kmの舗装された林道を歩きます。通行止なので快適。山の神隧道という名のトンネルがありました。全長200mくらいでしょうか、中には照明が無くて真っ暗です。村上春樹か、千と千尋か、いずれにしても不気味です。因みに相当なアルバイトの巻道があり、山越えするルートもありましたが、勿論、トンネルを選びました。

長い林道歩きですが、南関東の水瓶、丹沢の雨水を集める沢沿いのため、マイナスイオンとその景色に飽きることはありません。雨は3日前にもかかわらず豊富な水量です。雨が降るとご覧のようにあちこちで氾濫するようです。

この一帯の水は全て相模川となって太平洋に注がれます。山と海の距離が近いため、堰堤や砂防ダムなどの対策もなされていますが、あまり目立たず景観を損ねることなく一体化されているように見えます。

目の前に滝があるなんて、なかなかワイルドです。

紅葉が始まる頃にまた来たいと思います。

2つの沢が合流する場所で林道は終了、登山となり、急な400mの登りとなります。2つの沢はこの急な尾根の両脇を流れます。

しばらく針葉樹林帯を登ります。沢の音が遠ざかり高度が上がります。

北尾根に出ると視界がひらけます。ここまでまだ誰にも会っていません。

標高で900m程、山頂が、紅葉の始まった樹間に見えました。

広沢寺温泉コースはマイナーなコースで登山道は結構荒れています。その分登山者は少なく、静かで快適。人気の登山エリアの丹沢の中でもおすすめ。

山頂が近づくと大山山頂とその連山を眺めながらの快適な尾根歩きとなります。

七沢温泉からのコースと出会うと、登山道はメジャールートとなり、これまでとは見違えるように、木道も登場します。

大山は阿夫利神社を祀り、麓に下社、山頂に奥宮があります。

映っている人はどうでも良いのですが、熊出没注意、の看板があります。丹沢で熊はこれまで完全に意識の外でした。

9時を過ぎると南(海側)には雲が湧き、視界が遮られました。相模湾や秦野の町が見えません!

大山山頂は意外と眺望は悪くて電波塔の下でかろうじて西がひらけます。そう、いつもの塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳の丹沢主脈です。残念なことに富士山は雲の中で見えませんでした。

大山北斜面には広葉樹の原生林が残っています。

紅葉がさぞ美しいのではないでしょうか?沢の周りも楓などの広葉樹が多く、もしかすると紅葉の時期は混み合うのかもしれません。

下山後の温泉。露天風呂のみでしたが、強アルカリ性の立派な温泉でした。近くには七沢温泉もあり、やはり紅葉の時期には観光客が押し寄せるような気がします。
新しい大山発見の登山でした。かつて子供達と登った山で、その時は登りのコースタイムも1時間程でした。下はケーブルカーもあり、みんなで登れる身近な山、という事で逆に遠ざかっていました。でも、やっぱりいろいろなコースを登ってみるもんです。素晴らしい広沢寺温泉コースに出会いました。丹沢は僕のホームですが、まだまだ歩いていないコースがたくさんあります。楽しみです。




白神山地

2022-09-22 16:55:00 | 日記
22日はこの日まで天候の良い白神山地の白神岳を次の山に決めていました。岩木山下山後日本海に出て白神山地に向かいます。深浦でマグロ丼を食べましたが、地場の生マグロ山盛りで¥1,000という値段にびっくり。味は勿論絶品でした。本州に帰ってから初めてのご馳走でした。

深浦の岬をまわると白神山地が突然姿を見せました。小樽から見る暑寒別岳のようです。今すぐにでも登りたい気分になります。白神山地に関する情報入手のため、深浦町の白神十二湖エコミュージアムに立ち寄りました。そこで8月の豪雨で登山道が寸断され、入山はやめるよう勧められました。そもそも登山口までの車道も閉鎖され、3kmのアルバイトが発生かつ、駐車場が無いと言う事態に。白神は十二湖と呼ばれる、大小33個所の湖沼が有名で、特に青池と呼ばれる池が有名です。33個所のうち、一つが完全に土砂で埋まり、32個所になってしまったとも。被害の全体像はまだわからないようでした。

十二湖の中の、鷄頭場の池(けとば)。向こうに見えるのは崩山(940m)。白神岳はそのずっと奥になります。

これが最も有名な青池。陽が入ってなかったのでよくわかりませんが、上から見ると↓

確かに深いブルー。美瑛の青い池、を思い出します。

至るところで道が閉鎖されています。

その後、白神岳登山道入口が閉鎖されているのを確認、YAMAPでは今月2名の入山記録があり、なんとならないわけでもなさそうです。でも、この夕陽を見ているうちに、どっと疲れが出て、また、良い駐車地が見つからなかったので、ツアー終了、帰宅を決めました。5時半に秋田青森県境を出て、朝4時自宅に戻りました。長い1日でしたが、北海道、北東北と大満足ツアーとなりました。秋田には白神岳含め、用事は多いので、いずれちゃんと、再訪します。
お世話になった皆さんには心より感謝申し上げます。


おまけ:道の駅ふかうら、の、ずけマグロ丼定食¥1,000。むちゃ美味いです。



津軽富士 岩木山(1,625m)嶽神社コース

2022-09-22 14:49:00 | 日記
昨日に続き、津軽の名峰、岩木山に登りました。昨日、八甲田からの移動中、津軽平野に入ってからはずっとその山の姿を視界に入れていました。津軽の人は、この山と共に育ち、思い出はこの山と共にあるんだろうな、と強く思いました。僕の故郷には太平山という山があり、中、高の校歌にも登場しますし、学校登山もありました。でも、町から離れていたことや、独立峰ではなくて、この岩木山ほどの存在感はなかったように思います。

津軽平野にいれば、何処からでも見えます。親に怒られた時、失恋した時、その記憶の中にこの山があるに違いありません!

今日の予報は10時頃から晴れます。山頂はまだ厚い雲の中。登りの時間を考えれば、7-8時スタートが良いのですが、やはり待ちきれず6時にスタートしました。
この山の8合目まで道路がつけられていて、さらにそこから9合目までリフトがあり、やろうと思えば山頂付近の岩場以外は、ほぼ登りなしで山頂までたどりつけます。一方、今日の嶽神社コースは標高差約1,200mの後半急登で、津軽っ子たちはどちらを登るのか興味津々です。8合目からは日本海側の鯵ヶ沢が見えます。

リフトがかかっている鳥海山。

山頂にはやはり早く着きすぎて、まだ何も見えません。鐘を吊るした立派なモニュメントがあり、誰もいない山頂で鳴らしてみました。今日は2番目の到着でした。

岩木山神社奥宮。おそらく、麓の里宮の方を向いているのだと思いますが、その先は侵入禁止となっていて、ガスで見えませんが、崖になっているのでしょう。

避難小屋とバイオトイレが設置されています。しばらく晴れを待とうかと思いましたが、小屋で一人待つのも寂しくて下山しました。豊かな実りの津軽平野をみられなかったのが心残りです。

山頂付近は急な岩場が続きます。登山者の多い山なのでしょう、登りと下りでルートが分けられていました。落石の危険もあり、良い事です。

こんな岩場もありますが、勿論巻きます。

南の山並みです。明日登る予定の白神山地もその向こうです。

鯵ヶ沢の海。この岩木山からの水は豊穣の海を育んでいます。

岩木山山麓への下りコース。この嶽神社コースはブナの樹林帯を延々と登るため、危険な場所はありませんが、視界は開けず
退屈です。


山麓はブナの森、というかもう、海!です。相当な密度で生えています。豊かな水を津軽平野と日本海へ届けています。

と、登山道はドングリや、

栗、

果ては胡桃など森の木の実がたくさん落ちています。ブナの森としか見えませんが、よく見るとコナラや他の広葉樹もたくさん生えています。背の高いブナが多いため、その下に別の生態系が出来上がっているようです。今年の森も豊作のようです。ツキノワグマ達も、深い森の奥でたっぷり栄養を摂っている事でしょう。

麓まで降りて後ろを振り返ると、津軽富士がその姿を見せていました。やはり2時間早かったようです。でも、この山は麓から見るのも格別ですね。

やや西寄りから見ると山頂の見え方が変わります。

さらに西に回り込むと鳥海山などを脇に従えた姿になりました。

昨夜は、岩木山青少年スポーツセンターキャンプ場にお世話になりました。キャンプ場から岩木山が一望できる素晴らしい施設です。建物は、廃校になった校舎の再利用で、学生の合宿に活用されています。

こんなスペースで車乗り入れOK。温泉入り放題で一泊¥1,200。







東北ツアー再開 八甲田大岳(1,585m)

2022-09-20 18:59:00 | 日記

北海道では4座ともまあまあの天候に恵まれて、素晴らしいツアーとなりました。残念な事に台風14号の影響で利尻がダメ、苫小牧からのフェリーも欠航による影響で先まで予約が取れない状況とならました。という事で運行している津軽海峡フェリーで青森に渡る事にしました。8月に中断した東北ツアー再開します。
19日、函館に向かう途中、有珠山、駒ヶ岳をしっかり眺めることが出来て、かつ、羊蹄山まで見ることが出来ました。まだまだ北海道で登れたなと悔しくもありましたが、北東北を登るチャンスでもあります。

台風は至るところで大きな被害をもたらし、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。僕は台風の影響を見ながら登る山を選択します。北東北の大雨は未明に峠を越し、昼前から晴れるとの予報なので、遅く出発しても大丈夫な八甲田を最初の山としました。

雨は明け方に止みました。なるべく遅い出発の方が山頂で晴れる確率は高いのですが、やはり車の中で待つ事に耐えられず、8時半過ぎにはレインスーツを着て登り始めました。

雨は降っていませんが、風に煽られた木の葉から水滴が降り注ぎます。視界も冴えません。これからよくなる事を頼りに何も見えなくてつまらない登りを続けます。

山頂付近の湿原から流れ出る沢の水や、酸ヶ湯温泉を形成する硫黄など、晴れていれば美しい景色も今日は台無しです。

台風は北風を吹き込み、暖かかった昨日とは一転して寒さに震えます。寒くて汗が冷える不快感を存分に味わいました。

乾燥が進む湿原ですが、今日は水浸しでコメントも憚られます。モリアオガエルともお目にかかれず残念でした。


10時になっても一向に晴れる気配もなく、樹林帯を抜けると北の冷たい強風が吹き付けます。紅葉も始まっていますが、一気に進むかもしれません。

ついに陽の気配を感じることもなく山頂に。

強風とガスでメガネもご覧のとおり。
湿原を回る周回コースで下山の予定でした。ところが北斜面のこのコースは当たり前ですが北風をまともに受けて歩けませんでした。

駐車場まで戻ると、周囲のガスは晴れ、少し見通しは良くなりました。本来であれば鳥居の後ろに八甲田大岳山頂が見えるはずですが、今回は残念ですが山頂を見ることなく終わりました。それでも、ここは酸ヶ湯、天下の名湯をありがたくいただき、次の岩木山に向かいました。
途中、城ケ倉渓谷から硫黄岳(1,360m)が見えました。北東北の山は裾野が広く、広大な樹林帯を伴います。そこが北海道と似ていて、僕の好きな所でもあります。尚、この谷の上で風速が10m、気温12度でしたから、山頂はまだ凍える寒さでしょう。

明日登る予定の岩木山です。津軽平野を走ってこの山をじっくりと眺めるのは初めての事です。津軽の何処からでも眺められるこの山は大きくて見事な存在感です。毎日この山を眺めている津軽っ子は、どのように感じているのか。思い出は全てこの山と共にあるのではないでしょうか。
今晩は岩木山青少年スポーツセンターキャンプ場で車中泊です。







十勝岳(2,077m) 3度目の正直 2022/09/18

2022-09-18 09:50:00 | 日記
北海道遠征4座目は、利尻岳の予定でしたが天候が悪く、十勝岳に変更しました。この山は過去2度トライしたのですが、いずれも悪天候により断念しました。今回が3度目の正直で何としても登りたい。予報は昼から雨なので早出すれば雨にあたらず山頂を踏めると判断。
5:00望岳台駐車場から。山頂も何とか見えます。

今日こそは!と勇んで登り始めます。富良野の平野も応援してくれているよう。

避難小屋までは火山性ガスがきつく、咳き込むほどで大丈夫かと不安に。以前大雨で撤退した避難小屋までくると、今度は強風が吹き始めます。ガスは飛ばされて安心ですが、強風が雲を呼び、山頂方面が見えなくなりました。
風は10m以上吹き、体感温度は0度近く、手が痺れます。突風はバランスを崩すほど強く、山頂付近の地形が分からないため不安が募ります。先行者もいないので状況を聞くこともできません。
この辺りからは、[山の神、お鎮まりください!]と叫びながら登ります。3度目でこれか?何か十勝で悪いことをしたか?思えばこれまで十勝連峰の姿を見たのは、登らない時。登ろうとすると見えない。

山の神の怒り?は収まりませんでしたが、あっけなく山頂に到着。視界ゼロとは言え、無事山頂は踏めたので、山の神様には感謝し、恨みつらみを心に抱いた事を深く反省いたしました。
しかし、下山開始するとほどなく、何とガスが晴れてきたではありませんか!
あぁ、十勝の山の神さまにまたまた恨みがましい思いを抱きそうになりましたが、そうではない、これはその姿を現してくれたのだ、と思い直しました。
山の神の祝福を背中に感じながら楽しく降ります。

登りでは良く見えなかった噴火の跡もよく見えるようになり、この山の荒々しい姿を再認識しました。スタートから山頂まで森や林どころか、およそ木らしきものすらお目にかからない登山は、この山が初めてでした。まあ、スタート地点がそこに設定されているだけの話ですが。富士山や岩手山などこれに近いですが、一般的な登山口には林はあります。


山の神様の祝福を受けていると勝手に思うと、富良野の大地も輝いて見えます。
後続の登山者はきっと山頂からの景色を楽しんだ事でしょう。
後藤純男美術館から見た十勝連峰です。強風の山頂を思い出しつつ、こうしてその姿を眺め、山頂に立てた事、無事下山できた事の喜びを噛み締めました。これで日本百名山の50座目到達です。
下山後は白銀荘で温泉¥700。なお望岳台駐車場には立派なシェルター兼用のレストスペースあり。