Takの山行記録とバイオリンとかAIとか

山行記録に加えて必死に練習中のバイオリン、必死に勉強中のAIについて

大峯奥駈道

2017-08-20 13:38:22 | 大峰奥崖道

関西初登山は、考えた挙句の果てに、世界文化遺産に登録された、大峯奥駈道から入る事にした。奈良県を南北に貫き、北は吉野から南の熊野まで続く大峯山系は、1,200m以上の山を50座以上擁する大きな山並みであると同時に、平安時代から山岳信仰の修行の地でもあり、奥駈道はまさに、稜線を駈け抜ける、道場だ。

北の入り口、吉野は、あの太閤のお花見で有名な吉野だ。近鉄吉野線で終点まで、難波を6時に出て2時間かかってやっと到着。世界遺産に登録されている寺社も沢山ある有名な場所なのでさぞかし混んでいるのだろうと思ったら、終点で降りた乗客は自分も含めて4人だけ。あの京都の混雑と比べると嘘のようだ。

8:00吉野駅出発。下千本と呼ばれる桜並木の下を登る。春は素晴らしい光景で、大混雑が予想されます。

黒門と呼ばれる門を潜ると、金峰山寺をはじめとする多くのお寺さんの門前町となる。旅館、食堂、土産屋が軒を連ねる。


世界遺産、金峰山寺蔵王堂

世界遺産、吉野水分(みくまり)神社。あまり世界遺産、には見えない。

高城山山頂(702m)から大阪方面を望むと、金剛山(左)と、葛城山

金峯神社。お寺と神社が同じ名前で、いかにも日本らしい。いよいよここから奥駈道吉野古道が始まる。(熊野側では熊野古道)

10:00奥駈道最初のピーク、青根ヶ峰858m。視界は全く効かず、次の四寸岩山を目指す。

誰もいないし、細くて随分荒れた登山道だなぁ、世界遺産なのに?と思っていたら、

道が違っていた。随分長くトラバースしているなと思っていたら、ピークをまいてその先のコルまで行ってしまっていた。

11:30今日の目的地、四寸岩山1,236m到着。

山頂から西方向

南の大峯山系。ここから延々80km、1,000-1,800mのアップダウンが熊野まで続く。普通であれば一週間はかかるこの道のり、チャレンジする日は来るのだろうか?

南に向かう奥駈道。

こんな感じで続くのだろうか?

四寸岩山のピークから今度は良く整備された登山道を降りると、あとは整備されていない古道は避けてひたすら舗装された林道を駆け下りる。登りで辿ったピークは全てパスして、13:00吉野駅到着。
今回何故大峯山系を選んだか。
まず南北80kmという大きさ、南アルプスの120kmにだって引けを取らない。最高峰は八経ヶ岳1,915mで百名山でもある。関西では最大の山域だと思う。
次に歴史的な味わい。8世紀に開かれた登山道(修験道)というから1300年以上続く。
で、第一印象はどうだろう。
驚くほど人がいない。奥駈道に入ってから出会ったのは1組のご夫婦のみ。
標識やビジターセンターなど整備されておらず、世界遺産とは思えない。
一部の古道は、整備されていないため相当荒廃が進んでいる。
展望が開けない。
要するに、人気(にんき)の無い山、という感じでだ。
南に進むとアプローチはマイカーか、数少ないバスしかなくなり、更にひとけがなくなるのではないだろうか?これは今後の調査課題かな?
これだけの山域であれば、ヤマケイのガイドブックがありそうだが無いのは、こんなことが原因なのかもしれない。登山の魅力と、修験道の要件とは合わないのかも知れない。
それでも興味を惹かれる大峯山系、これからその魅力を発見して皆さんにご紹介していきたいと思います。こう、ご期待。

槍ヶ岳

2017-08-08 19:24:52 | 日記

みなさん、お久しぶりです!4カ月のご無沙汰でした。4月に大阪に引っ越して以来、本当に久しぶりの登山は、あの、槍ヶ岳。高所恐怖症のTakとしては、登山に少しでも興味のある、もしかして興味の無い人でも知っているかもしれない、日本の名山にして、一種憧れの対象でもあるこの山には、少しでも早く、元気なうちに登ろうと思っていた。毎年8月最初の土日に開催される登山会の今年の山になり、思いの外早い挑戦となった。繰り返すが、Takは高所恐怖症なので、切り立った崖、巨大なカールの上から下を眺めるのが本当に怖い。槍ヶ岳や穂高岳などの名だたる岩峰は、憧れてはいるものの、なかなか行こうと言う踏ん切りがつかなかったのだが、今回は本当に良い機会となった。ちなみに、日本の岩峰で忘れてはいけないのは、剱岳だ。実はこの山、学生時代に奇跡的に登っていて、これから改めて登ろうとは思っていない。

今回は、8月5日早朝、上高地集合だ。ところが大阪からの夜行バスが取れない。東京からでもハイシーズンは難しいのだが、関西からも多くの登山者が集中するためアウト。やむなく前日の金曜日を休みとし、1日早く上高地に入り、久しぶりに山に馴染む事にした。朝早い新幹線で名古屋まで、ワイドビュー信濃3号で松本に出て、最後バスで上高地まではいる。6時前に自宅を出て、上高地には昼過ぎ到着だ。今日は上高地の梓川沿いをのんびり歩き、槍沢沿いの槍沢ロッジまでの4時間コース。3時過ぎには到着し、一風呂浴びてビールを飲む。アァ、久しぶりの快感。写真は標高1,700mにありながら、風呂も付いている槍沢ロッジ。


翌朝5時前にロッジを出発し、槍沢を辿る。台風の動きが気になるが、天気は上々だ。途中、雪渓も多く残り、冷たい風が気持ち良い。東京組は同じ頃上高地に到着し、夕方山頂直下の山小屋で落ち合う予定だ。槍沢で待っていても良いのだが、やはり山行は早いが一番、天気の良いうちに山頂に辿り着きたい。

槍沢沿いのカーブを右に曲がったその時、槍は姿を現した。Takの初、槍の穂先。

雪渓を走って横切ると、あのピラミッドが正面にそのどでかい姿で迎えてくれた。思わず見惚れてしまう。

槍が姿を見せてからが登りの本番だ。急登を2時間こなすと山頂直下の槍ヶ岳山荘に到着する。一息ついてさあ、山頂を目指す。まだ9時前だからか、それとも土曜の午前中だからなのか、僕らが知っている人だかりの槍の穂先、ではなく、ガラガラだ。天気よし、人もいない、さあ行くでー!

9:14鎖、ハシゴをよじ登り、穂先に到着。わずか数名で狭いが山頂を占拠した。

直下の槍ヶ岳山荘と双六山方面。

南岳、穂高岳方面。北の立山、剱岳方面はガスで展望できなかったが、東の常念、大天井岳は素晴らしい姿を見せてくれた。が、その姿を収めたはずの一眼レフの具合が悪く、お見せできないのは誠に残念。その後のくだりも心配したほどの事もなく無事肩の小屋まで戻れて、ほっ。

それでもまだ10時。東京組が到着するまでまだ6時間はある。散歩がてら南岳方面に位置するピークから槍の穂先を眺めよう。写真は大喰岳から見る穂先。このあたりは来る人も少なく、槍沢の大カールを独り占めする時間を堪能した。
岩に腰掛け、絶景を眺めていると、山歩君になった気分だ。

そして若者達がやってきた。上高地から標高差1,500m、距離にして16kmの道のりを、夜行バスにもかかわらずコースタイム通りでの到着だ。若いって凄い。

翌朝、新穂高温泉目指して下山。若者たちは、5時にヘッドライトで山頂に。御来光に感動して登りとは反対側、西側を下る。大槍小槍の見納め。

奥穂高を眺めながらの下山は楽しい。
こうして久しぶりの登山は無事終了。
Takとしては難易度が高いと思っていた槍ヶ岳だが、昔ならば山男しかいなかったであろう山頂には老若男女が満ち溢れ、凄い賑わいだった。自分もそうだが中高年の皆さんが元気なのだろう、よくこんな所登るよねー。絶壁を、ハシゴ、鎖があるとは言え、だ。見習え若者、特に男子。若いベッピンも多いでー!