常念岳はみんなが登る北アルプスの人気百名山です。北アルプス全体を眺めることができることや、表銀座と言われる大天井岳、燕岳、槍ヶ岳へと縦走するコースでもあるからでしょう。しかし、僕はなぜか縁がなくてこれまで登ったことがありませんでした。隣の燕岳や蝶ヶ岳には登っているのですが。
常念岳は縦走で登るのが一般的のようですが、今回は蝶ヶ岳と合わせて周回する、三股サーキットと呼ばれるコース。このコース、標高差2,100m、距離16kmとさほどではないのですが、なぜかコースタイム14時間というこれまでで最長です。
陽も短くなり、今回も早出、早帰りを励行、朝の3時過ぎに駐車場を出発。このタイミングで出る人は無く、真っ暗な道を一人で歩くのはいつもの事とはいえ、気持ち悪いものです。早速前方に動く影が!ウサギさんで良かったぁ。
4時過ぎ、今度は上からヘッドライトが勢いよく降りてくる。トレランのお兄さんでした。仕事まえの一走りと言っていましたが、一体どこまで行ってきたのでしょうね?
登りは前常念の尾根を辿りますが、最初急登、しばらく樹林帯を歩いて視界が開けると目の前に前常念の岩だらけの急斜面が待ち受けています。
ここをよじ登るのですが、この登りのコースタイムが7時間という原因が、この岩だらけのジャングルジムのような斜面です。
今回の周回ですが、どちらから回るのが良いのかあまり調べず、目的は常念なので最初に常念を選びましたが正解でした。この斜面を最後に下るのは嫌です。
前常念を過ぎると一気に展望がひらけて常念岳と左手にはこれから向かう蝶ヶ岳とその下の尾根がよく見えます。降りは常念沢を挟んで反対側の尾根を同じ三股の分岐を目指して降ります。
その尾根の向こうには穂高の巨大な岩塊が現れ、右方向には薬師岳から黒部源流の山、大天井岳からさらに右には剣・立山、後立山の山並みが広がります。
最後の尾根に達すると、そう、ここは銀座3丁目?、いや表銀座ということがよくわかりました。前常念尾根にはほとんど登山者はいませんでしたが、大天井岳をつなぐ尾根に出るとゾロゾロ、登山者が列をなして登っているではありませんか!
山頂に向かう人たち。
常念小屋からやて来た外人さん達。
常念山頂!
狭い山頂はもう、大混雑で、おじさんたちが山座同定で大騒ぎ。その様子は下に貼り付けた動画で窺い知ることができます。
前穂、奥穂、涸沢岳と北穂、下に涸沢。
槍ヶ岳。
槍の右から薬師岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、手前の大天井岳。
これから向かう蝶ヶ岳。左に伸びる尾根を降る。右奥には御嶽山と乗鞍岳。
平日ということもあり、登山者は高齢の日本人と、半分とは言いませんが、3割くらいの外国人でした。聞いただけでアメリカ人、フランス人、香港人がいました。毎度感じることですが、外国人に日本の山岳の良さを知ってもらうのは嬉しい反面、山が混雑するのはがっかりです。どうしたものでしょうね。
押し合いへし合いの山頂には長居せず次の蝶ヶ岳を目指します。常念から眺める蝶ヶ岳は、なだらかで、すぐ行けちゃいそうに感じていましたが、どっこいそうはいきません。蝶ヶ岳山頂の手前には蝶槍と呼ばれる形の良い小ピークがあります。そこまでに400m降り、200m登り返さなければいけないのでした。今日の行程、ほとんど終わったと思っていた僕にはこのアップダウンが効きました。
常念岳から400m降る。
向こうの常念岳からやってきた。
これが蝶槍。
これが前常念尾根。
蝶槍を超えて、やっと、なだらかな尾根をお散歩気分で歩くと蝶ヶ岳ヒュッテに到着。ここで昼飯と昼寝。
蝶ヶ岳は11年前に登った。
東の浅間山や四阿山を眺めながら食べるカレーとコーラは最高です。
右浅間山 左に四阿山。
蝶ヶ岳からの降りは階段だらけです。良いかどうかは別として、疲れた僕には超ありがたい。関係者の皆さんありがとうございます。
2000m付近はすでに紅葉が始まっていて、秋、です。
こうして、日本百名山の日本アルプスシリーズは終了しました。やっと、北アルプスの全体像がわかったような気がします。これからは、まだ山頂を踏んでいない北アルプスの山を繋いで歩いてみたい。南アルプスを縦走してみたい。まだまだ日本アルプス巡りは続きそうですね。
最後にもう一回、前常念の尾根。
朝右に登り、夕方左から帰ってくる。
常念岳山頂からのビューを貼り付けてあります。記録用なので、見苦しいです。↓
その1
https://youtube.com/shorts/SSI7HyQDO7c?si=9n71vqyEw66HeDJV
その2
https://youtube.com/shorts/-DGQOFgea4o?si=3TrsHl66xogNS1Tz
ないと思ってたのに樹林帯を登り返し(笑)意外と疲れますよねー💦
そして反対周りやったら最後常念登る元気なかったかもと思いました🤣
いいお天気の日に周回できてよかったですね😊
ま〜よく歩きますね。
何年か前にAKKIさんと蝶ヶ岳に登った時には雨の小屋泊まり、翌日も眺望なく下山しましたが全貌を紹介いただきその素晴らしさがイメージできました。
人も多いようですが藪が無いのは良いです。
また行きたいです!