検体検査の実施料の適正化について
止まらない、ダンピングシンドローム
告示(抜粋)『検体検査の実施料については、診療報酬改定時に衛生検査所等調査による実勢価格に基づいてその見直しを行ってきたところであるが、これまでと同様な見直しを行う。
衛生検査所等調査により得られた検体検査実施料における実勢価格に基づき、保険償還価格と実勢価格の乖離が大きい検査について検査実施料の適正化を実施する。
なお、検査が包括されている各項目についても、これに伴い点数の見直しを行う。』
相互の首の絞め合いを断つのは、だれ!
病院の下請契約担当者は、低価格ほど手腕を評価されます。下請衛生検査所の契約担当者は、他社に負けないダンピング競争(低価格)で契約をとって「なんぼ」のものが仕事です。
厚労省は、これを実勢価格として抑える『適正化』の名の下、永遠に検体検査の診療報酬を引き下げる口実を持ち続けることができます。
この仕組みによって、検体検査による病院収入は、ますますスパイラル・シンドロームにはまり、衛生検査所も、ダンピング低空飛行は留まることなく続き、ともに抜け出せないことになります。
こうして、1日何万検体、何十万検体を一斉処理する下請大会社と、患者の容態変化をみながら、1件2件と丁寧に検査する病院検査室の検体検査料が、同じ『ランニングコスト』と見なされて引き下げられる、この理不尽さ。
一体、誰がこの悪循環を断つのでしょうか?
臨床検査技師への地位向上に努めて頂き有りがたく思って拝見させて頂きましたが、価格競争の悪が全て検査センターの様に書かれている点と検査センターの検査結果が劣悪もののような間接的な表現には反論させて頂きます。
現在、小検査センターはほとんどが、大手ラボの息がかかっています、自分達が自分達の首を絞めてここまでに至った経緯は判ります、それで市場原理で淘汰されて来たのだろうと思いますが、どの様にすれば精度を落とさず、省力化、スピード化を考えて実行して来ました。又外部からの行政からの監査、検査所協会の監査、ISO15189の取り組みでの監査漬けです。他のセンターについては判りませんが、精度管理をせずに検査をしているセンターはほとんど無いと思います。
検体が多いから丁重では無いとの発想はおかしいと思いますが。以前、私も公の病院に勤務した事が有りましたが、精度管理、仕事の進め方等に関しては検査センターの方が断然進んでいると思いますよ。
病院の検査室内の改革をもっと進めれば採算の取れる検査室に出来るはずです。その努力は検査センターの方が一理有ると思いますが。病院の検査室に対しても外部監査機関を作らないと、これも淘汰されてしかるべきだと私は思います。