浦和戦 １－１

数的不利を乗り越え，劇的ドローでホーム最終戦を終えました。

浦和にとっては，自力優勝が消える悪夢の結果となりました。
同点となった時点で，浦和の選手たちの顔から生気が消え，あれだけボリュームを響かせていた浦和サポーターも静まり返りました。

鳥栖にとっても，残念ながらリーグ戦３位以内は消滅です。
ACL出場もガンバの天皇杯優勝と次節の鳥栖，柏の結果次第となりました。
また，４位と５位では賞金が大きく違ってくることもあり，最終戦は絶対に勝って終わりたいところです。

前売り券完売のため，早めにスタジアム入りしました。
一旦外に出て昼食を済ませて，１時間ほど前に再び開場入り。
ホーム最終戦ということで，スタジアムもまずまずの入りで埋まっています。
GKが練習に出てくると，浦和サポからもの凄いブーイングを浴びせられました。
「いいぞ，この雰囲気。」
更に，浦和サポの凄まじいチャントの響き。
過去２年，ホーム最終戦は仕事で来られなかった私もそうですが，周りにいた鳥栖サポもとても驚いた様子でした。
FC東京のサポも一体感のあるチャントやサポートソングを響かせてくれますが，数が違います。
地鳴りのような迫力がありました。
鳥栖サポも負けじと声と拍手を合わせていました。

コイントスの結果，前半は鳥栖がホーム側に向かって攻めるという，いつもとは違う入り方で試合が始まりました。
試合は一進一退の攻防で進んでいきました。
双方とも多くはないチャンスを得点に結び付けようとしていきます。
ボール奪取での体のぶつけ合いでは鳥栖に分がありましたが，縦パスからの速攻には浦和に分がありました。
途中，岡本選手がサイド攻撃に絡んだところで足を引きずるしぐさで倒れてしまい，高橋選手に交代するというアクシデントもありました。
後半１０分過ぎくらいに鳥栖がCKを連続で奪うという見せ場がありましたが，得点までには至りません。
すると，縦パスに反応した李選手を後ろから追いかける立場になった菊地選手が伸ばした足は相手の足に掛かり，PA内の反則をとられて一発レッド。
PKも決められてしまいました。

その後，鳥栖は同点弾を狙いにいきますが相手の堅い守備を破れず，逆に攻め込まれる場面もあり，ついにATに突入。
林選手が急いで走り回るあの動きもなかなか見られないものでした。
ホイッスルが鳴るまで諦めない姿を象徴していましたね。
そして，鳥栖の選手たちの執念が実ります。
残り時間わずかで得たCKにドンピシャヘッドで小林選手が決めてくれました。
うなだれる浦和の選手たちと嬉々として自陣へもどってくる鳥栖の選手たち。
喜びを爆発させる鳥栖サポと沈黙する浦和サポ。
あまりにも好対照でした。
そして，すぐに鳴らされた終了のホイッスル。

ドローには持ち込みましたが，最終戦まで優勝争いに絡むはずだったという勝利を逃した無念さも同時にあったことでしょう。
レッドカードの菊池選手，累積警告の藤田選手が出場できない最終戦となります。
負傷した岡本選手もおそらく無理でしょう。
それでも，勝利でACLへの可能性をつないでほしい。