明日の風に吹かれて

日々の感じることを感じるままを綴っていきます。 明日が佳き日になりますように。

伊藤若冲@京都 細見美術館

2016年08月13日 18時08分10秒 | つれづれ
伊藤若冲@京都 細見美術館

伊藤若冲
京都錦市場 青物問屋「桝屋」の四代目を23歳で引き継ぐも、40歳で弟に家業を譲って隠居し、絵筆に専念。

今回は細見美術館所蔵を中心としたものなので、何度も見ているものも承知の上で。

東博で人気を博した色鮮やかな「動植綵絵」もなく、むしろ墨画中心の小さな展覧会だったが、十分に「若冲」を満喫した。





雪中雄鶏図
雪の中に漆黒の尾、艶やかな羽根、真紅のトサカ。これが40歳家督を譲る直前、絵に専念する前とは凄い。

花鳥図押絵貼屏風 6曲1双 墨画
たっぷりとした墨、柔らかさと勢い、キリッとした姿。さすがは40歳の若さを感じる。


鶏図押絵貼屏風 6曲1双 墨図
実にいい。
12の独立した図様。鶏の鋭い表情など一瞬に見せる表情を見事に切り取っていく。これが82歳の作とは。これが見れただけでも良かった。


糸瓜群虫図
全部で大小11匹の虫が描かれているらしいが、残念ながら全部は分からず。 細かな描写。


踏歌図 墨画
若冲には珍しい当世風俗図の盆踊り。軽妙なタッチ。


芦花翡翠図 墨画
翡翠に最も濃い黒を用いることで、全体が引き締まっている。


鼠婚礼図 墨画
若冲81歳の作。すでに酔いつぶれた鼠の尻尾を引きずりながら宴会の場に連れてくる一群。お~い、ようやく来たかと、宴会場から這い出してくる鼠達。こんな楽しい絵も書くんだ...


同時に愛弟子の若演の「双鶏図」も展示されていた。悪いがやはり違う。


(写真はネットから)