○機能性ヨーグルト
最近注目を集めているヨーグルトに機能性ヨーグルトと呼ばれる製品がある。含まれている乳酸菌が持つ生理機能が学術研究のデータによって裏付けられており、それを付加価値として開発されたヨーグルトである。商品のものに効能が表示されているわけではないが、マスコミ等を通じてその機能性が広く知られるようになっている。
機能性ヨーグルトの草分けは、ピロリ菌を排除する乳酸菌が入っていることで人気を呼んだプロビオヨーグルトLG21(明治乳業)である。2000年3月に発売され、瞬く間にヒット商品となった。ピロリ菌は日本人の半数が保菌者であることや、日本人に多い胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃ガンなどを引き起こすことから新聞や健康雑誌などで盛んに取り上げられ、一般消費者の認知度も高い。同ヨーグルトに使われている乳酸菌はラクトバチルス・ガッセリOKK2716(通称LG21菌)で、経口摂取すると胃粘膜に接着し、乳酸を分泌してピロリ菌を排除する性質がある。東海大学の古賀泰裕らの研究によると、ピロリ菌保菌者の30人にLG21入りヨーグルトを8週間摂取してもらったところ有意な減少が確認できただけでなく、この内の3人はピロリ菌が検出限界以下になったという。また、胃粘膜の荒れも改善されたことが報告されている。
LC1ヨーグルト(ネスレスノー)も胃のピロリ菌抑制に有効であるとされている。同製品には、スイスのネスレ中央研究所で単離された乳酸菌ラクトバチルス・ジョンソニーLC1(通称LC1菌)が使われており、経口摂取によって腸壁に接着し、病原菌の物理的排除、抗菌物質の分泌、免疫細胞の活性化などに働くことが認められている。
植物性乳酸菌ヨーグルト(亀田製菓)は、同社が米から分離した日本発の植物性乳酸菌ラクトバチルス・カゼイ・カメダ1株(通称K-1菌)を使った製品で、植物性食品を多く摂っている日本人の胃腸によくフィットする点を売りにしている。東京農業大学菌株保存室との共同研究で、同菌には整腸作用のほか細胞の突然変異を抑える抗変異原性のあることが明らかにされている。
ラクトフェリンヨーグルト(森永乳業)は牛乳に含まれる微量タンパク質のラクトフェリンを配合した製品。ラクトフェリンは抗微生物活性やビフィズス菌増殖、免疫調節、抗酸化活性、細胞増殖調節といった生理作用がある。
小岩井KW乳酸菌ヨーグルト(小岩井乳業)は花粉症を改善する乳酸菌が用いられている。この菌はグループ会社のキリンビールフロンティア技術研究所が昭和女子大学大学院生活機構研究所と共同で開発したラクトバチルス・パラカゼイKW3110(通称KW乳酸菌)で、花粉症アレルギーの原因となるヘルパーT細胞の”Th1/Th2バランス”を改善する作用があるという。同社では花粉症に対するヒト試験も実施している。花粉症のボランティア28名を、KW乳酸菌ヨーグルトを接し揺するグループと従来のヨーグルト摂取する対照グループの2つに分け、花粉症飛散期(03年1~4月)に1日200mlのヨーグルトを摂取してもらい4週おきに採血と自覚症状のアンケートを行った。その結果、KW乳酸菌のグループで従来ヨーグルトのグループと比べて2倍以上のTh1/Th2バランスの改善がみられた。また、のどの痛みや目の痒み、鼻水などの症状にも改善傾向が認められたという。
LGGヨーグルト(タカナシ乳業)はアトピー性皮膚炎の改善が広く認められている乳酸菌ラクトバチルス・ラムノーサスGG(通称LGG菌)を使用している。同菌はフィンランドのバリオ社が保有する乳酸菌で、1997年に同社が乳幼児のアトピー性皮膚炎の症状が抑えられたという研究結果を発表して世界的に注目された。
ロイテリ菌ヨーグルト(チチヤス乳業)はスウェーデンのバイオガイア社が保有する乳酸菌ラクトバチルス・ロイテリを使った製品で、腸内有害菌や虫歯菌の繁殖を抑える作用がある。
最近注目を集めているヨーグルトに機能性ヨーグルトと呼ばれる製品がある。含まれている乳酸菌が持つ生理機能が学術研究のデータによって裏付けられており、それを付加価値として開発されたヨーグルトである。商品のものに効能が表示されているわけではないが、マスコミ等を通じてその機能性が広く知られるようになっている。
機能性ヨーグルトの草分けは、ピロリ菌を排除する乳酸菌が入っていることで人気を呼んだプロビオヨーグルトLG21(明治乳業)である。2000年3月に発売され、瞬く間にヒット商品となった。ピロリ菌は日本人の半数が保菌者であることや、日本人に多い胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃ガンなどを引き起こすことから新聞や健康雑誌などで盛んに取り上げられ、一般消費者の認知度も高い。同ヨーグルトに使われている乳酸菌はラクトバチルス・ガッセリOKK2716(通称LG21菌)で、経口摂取すると胃粘膜に接着し、乳酸を分泌してピロリ菌を排除する性質がある。東海大学の古賀泰裕らの研究によると、ピロリ菌保菌者の30人にLG21入りヨーグルトを8週間摂取してもらったところ有意な減少が確認できただけでなく、この内の3人はピロリ菌が検出限界以下になったという。また、胃粘膜の荒れも改善されたことが報告されている。
LC1ヨーグルト(ネスレスノー)も胃のピロリ菌抑制に有効であるとされている。同製品には、スイスのネスレ中央研究所で単離された乳酸菌ラクトバチルス・ジョンソニーLC1(通称LC1菌)が使われており、経口摂取によって腸壁に接着し、病原菌の物理的排除、抗菌物質の分泌、免疫細胞の活性化などに働くことが認められている。
植物性乳酸菌ヨーグルト(亀田製菓)は、同社が米から分離した日本発の植物性乳酸菌ラクトバチルス・カゼイ・カメダ1株(通称K-1菌)を使った製品で、植物性食品を多く摂っている日本人の胃腸によくフィットする点を売りにしている。東京農業大学菌株保存室との共同研究で、同菌には整腸作用のほか細胞の突然変異を抑える抗変異原性のあることが明らかにされている。
ラクトフェリンヨーグルト(森永乳業)は牛乳に含まれる微量タンパク質のラクトフェリンを配合した製品。ラクトフェリンは抗微生物活性やビフィズス菌増殖、免疫調節、抗酸化活性、細胞増殖調節といった生理作用がある。
小岩井KW乳酸菌ヨーグルト(小岩井乳業)は花粉症を改善する乳酸菌が用いられている。この菌はグループ会社のキリンビールフロンティア技術研究所が昭和女子大学大学院生活機構研究所と共同で開発したラクトバチルス・パラカゼイKW3110(通称KW乳酸菌)で、花粉症アレルギーの原因となるヘルパーT細胞の”Th1/Th2バランス”を改善する作用があるという。同社では花粉症に対するヒト試験も実施している。花粉症のボランティア28名を、KW乳酸菌ヨーグルトを接し揺するグループと従来のヨーグルト摂取する対照グループの2つに分け、花粉症飛散期(03年1~4月)に1日200mlのヨーグルトを摂取してもらい4週おきに採血と自覚症状のアンケートを行った。その結果、KW乳酸菌のグループで従来ヨーグルトのグループと比べて2倍以上のTh1/Th2バランスの改善がみられた。また、のどの痛みや目の痒み、鼻水などの症状にも改善傾向が認められたという。
LGGヨーグルト(タカナシ乳業)はアトピー性皮膚炎の改善が広く認められている乳酸菌ラクトバチルス・ラムノーサスGG(通称LGG菌)を使用している。同菌はフィンランドのバリオ社が保有する乳酸菌で、1997年に同社が乳幼児のアトピー性皮膚炎の症状が抑えられたという研究結果を発表して世界的に注目された。
ロイテリ菌ヨーグルト(チチヤス乳業)はスウェーデンのバイオガイア社が保有する乳酸菌ラクトバチルス・ロイテリを使った製品で、腸内有害菌や虫歯菌の繁殖を抑える作用がある。