両方に共通するのは「まるで不作の生大根をかじっているようだ」の台詞だ。ひょんなことで男を殺めるが、その人生は充実して一生を終える女たち。実に考えさせられる短編が収録されている。池波正太郎の女性観が垣間見えるようだ。あの長谷川平蔵が火付け盗賊改方の御頭に就任する経緯も面白い。