山手樹一郎と云えば「桃太郎侍」を思い浮かべる方は多いと思います。本編の主人公はうぐいす取りを内職にする軽輩・又六。「まことに申しかねるが、五両金ほど拝借願えまいか」と同輩たちに借金を頼んでまわった。又六を巡る亀山藩、騒動の顛末が軽快に描かれている。その他9編を収納。