旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ぐるり台湾 新竹→台北

2010-10-24 00:00:00 | 台湾日記

聖母聖心主教座堂 (臺灣省新竹市北區中正路)

城隍廟を出て街を歩いていたら、天主堂と書かれた建物があった。カトリックの聖堂で民國46年(1957)落成という。青い空にそびえるようでいい建物だ。道教にもキリスト教にも縁がないけれど。台湾では街で「南無阿彌陀佛」と書いてあるのを見掛けるから、一度どこかのお寺にお参りしてみようか。


バス停留所 (東門市場)

これから新竹を後にして台北に向かう。これで晴れてぐるり台湾一周となるが、バロック建築の新竹駅には戻らない。もうひとつの新竹駅に向かう。台灣高鐵(新幹線)の新竹駅だ。高鐵の駅は新竹市内ではなく、隣の竹北市にあり、新竹市中心部から離れている。そこで高鐵では無料の連絡バスを走らせている。今日はこれを利用してみる。バスは臺鐵の新竹駅からではなく、東門市場から出発する。この時間は1時間あたり2、3本の便がある。バス停前のパン屋に目をひかれるが、炒米粉を食べたばかりであり、隣のお茶屋さんで冷たいジャスミン茶(30元)を買う。バスが来て乗り込む。


bus バス停の目印となるのは、こちらのパン屋とお茶屋さん!

新竹牧場 Moo Bakery (新竹市中正路106號)
天仁茗茶新竹店 (新竹市中正路102號)

停留所の位置の適当な地図と、ちゃんとした地図のリンクをしておく。



Google地圖URL http://maps.google.com.tw/maps?hl=zh-TW&ie=UTF8&brcurrent=3,0x34683608af7574fd:0x9643333e378eabc8,1,0x34684a77b55ae7f7:0x5e4ce862e2a11ffb&ll=24.805208,120.970121&spn=0.001906,0.002401&z=19&iwloc=lyrftr:m,0x346835c19d889e0f:0x59ad9c784e977ef5,24.80552,120.969461

思ったよりいいバスが来た。國光客運のバスで、高鐵が貸切で走らせているのだろう。車内で買っておいた冷たいお茶を飲む。市街地でいくつかの停留所に止まり、客を拾ってゆく。車内は満席にはならないが、そこそこの乗車率。跨線橋で縦貫線を越えて、東へ進む。沿道には米粉を売る店が見られる。大きな大学も見られる。校門前にはバス会社がそれぞれ立派な停留所を設けている。このバスもここで止まり、学生さんを拾ってゆく。高速のICが現れた。このまま台北に向かいそうな勢いだが、頭前渓を渡り、新竹市から新竹縣竹北市に入ると一般道へ。途中で渋滞もなく、20分あまりで高鐵の新竹駅に到着した。


高鐵快捷公車 (高鐵新竹站)

高鐵快捷公車 東門市場(14:05)→高鐵新竹站


台灣高速鐵路 新竹站臺灣省新竹縣竹北市高鐵七路

民國96年(2007)に開業した台灣高速鐵路(高鐵)。列車に乗るのは4度目、利用する駅は6駅目である。いずれ全駅制覇を目指すかどうかは知らない。ちなみに嘉義、台南の2駅を残すのみである。


自家用車での送迎多し!

新竹の市街地から離れ、竹北の市街地からも離れているので、やはり車での送り迎えが多い。今のところ公共交通機関はバス・タクシーに頼るしかない。暑い屋外から涼しい屋内に入る。ガラスが多用され、明るい駅舎内。さて、自動券売機で切符を買おうかと思ったが、窓側の希望もあるので、窓口の列に並ぶ。列はすぐに進み、希望の席が取れた。新幹線と同じ3人掛け(ABC席)、2人掛け(DE席)の配列で、2人掛けの窓側E席である。


車票 單程票(片道) 新竹→台北(290元・約812円)

對號座(指定席)で812円とは安い。東京-熊谷間、または小倉-博多間くらいの距離となるが、東京-熊谷間の運賃・新幹線特急料金(通常期)の合計は3,610円もする。同区間を自由席でも3,100円。小倉-博多間の運賃・新幹線特急料金(通常期)の合計は、〔のぞみ〕利用で3,500円、〔ひかり〕〔こだま〕利用で3,330円、自由席なら2,050円となる。JRと比べると安い高鐵だが、在来線の臺鐵なら新竹-台北間が自強號でも180元(約504円)と更に安い。


切符の裏面

区間や時刻の書かれた面を上にして自動改札機に投入しそうだが、こちら磁気テープのある裏面を上にして、矢印の方向に投入しなければならない。これは欧州製の改札機を買わざるをえなかったからである。日本製にしておけばこんな事にはならなかったのに。ちなみに臺鐵は日本製の改札機を導入している。7-ELEVEN全家FamilyMartでも高鐵の切符が買えるようだ。


出口4(東口)が逆光だったので、出口2(西口)に回ってみるが…

何にもない。しかしその傍らでは…


臺鐵、連絡線を建設中!

臺鐵の新竹駅からは内灣線という支線が分かれているのだが、その内灣線から分岐して高鐵の新竹まで新線を建設中である。内灣線も民國96年(2007)3月より新竹-竹東間で区間運休して改良中である。営業再開は民國100年(2011)10月の予定。


台灣高鐵 車次203 [700T型車両] (新竹)

切符の向きに注意して檢票關門(自動改札機)から入場し、月台(プラットフォーム)に上がる。高鐵の新竹駅は中央に通過線、待避線に相対式の月台があり、新幹線の静岡駅や三原駅のような構造。しかし待避線と通過線の間には壁があり、月台で通過列車を眺めるには邪魔である。壁が入らない端の方で通過列車を撮影する。


台灣高鐵 車次660 [700T型車両] (新竹)

これから乗車する列車が入線してきた。ご覧のように通過線と待避線との間には壁。先頭車両は汚れている。まめに洗え。停車時間は新幹線より長めにとってある。着席してから出発。隣のD席は終点まで空席だった。新竹から10分程で桃園に到着する。桃園は台湾の玄関口である台灣桃園國際機場(空港)の最寄駅である。高架線だった線路も、航空機の離着陸に支障がないように、この付近では地下線となり、駅も地下駅となっている。下車する客も多い。高鐵の開業で台湾南部から桃園機場への連絡がよくなった。何より、時間が読めるのがいいそうだ。桃園を出発すると、再び線路は高架となる。高速道路の國道2號の大竹交流道(IC)付近を越えてゆく。空港と台北市内とを結ぶバスはここを走る。


高速道路と立体交差! (板橋-桃園)

桃園から10分程で板橋に到着する。臺鐵の縱貫線が並走してきて、地下に入ったところに板橋駅がある。地下線のまま、板橋から終点台北までは7分で到着する。

高鐵660 新竹(15:03)→台北(15:36) 112-08


テーブルの裏には車内の案内!


q どこが新幹線と違うのだろう?


a 冷房の吹き出し口が大きい!

新幹線より空調を強化してあったり、非常脱出用に窓ガラスを割るハンマーがあったり、車内にも違いは見る事が出来る。快適さは新幹線そのものだった。さて、新竹-台北間は臺鐵を利用しなかったので、線路はつながらなかったが、無事に台湾を一周して台北に戻ることが出来た。明日からはローカル線の部に移る。 (つづく)


metro 高鐵で台北站到了symbol5
いずれも民國99年(2010)7月31日撮影