読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

松下で呆れアップルで仰天したこと

2009年07月14日 18時30分31秒 | ■読む
竹内一正著、日本実業出版社刊。
ビジネス本です。著者の実体験とキャリアパスが分かり易く、強い説得力を持って書かれており、共感でしました。下記のURLが作者の公式ホームページです。
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URL => http://www.office-kei.jp/
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私の3歳年下で差ほど変わらない世代です。そのため、当時の社会一般の考え方に従い、松下に入社を決めた、つまり、「寄らば大樹の陰」的な考え方が、良く理解できます。そして、昭和50年代まで色濃く残っていたマスプロダクトの考え方や生産現場の雰囲気も。
しかし、短く密度の高い現場での技術開発を通して会社の限界を見極め、自分のキャリアアップを目指して具体的な行動を起こしたところは、当時の私に立ち返れば、考えもしなかったことであったと思います。私自身も転職していますが、自分の考えではなく、事情があってのことでした。いわば成り行きです。著者の転職は、必ずしも、ご自身の思惑とは違った形で達成されました。そして、転職先のアップルでも濃密な体験を経て転職しました。
本書で共感できたのは、「自らのキャリアパスで何も無駄なことは無い」との作者の考え方です。人は持って生まれた資質に様々な体験が肉付けされて、次第に独自の(この世にただ一つの)個性を形作って行きます。成人してから社会に出て働く場合、その職場の環境が非常に大きな力を持つのは当然です。転職を経験しないと、その経験だけによる偏った考え方になりがちです。そうした意味で、転職は多彩な支店を提供するきっかけになると思います。世の中の多くのことに正解はなく、せいぜい最適解を期待することしかできない中にあって、様々な視点に立った判断をすることが大切なので、転職が成長の機会になり得るのではないか。。
常に問題を発見し、自らの手で改革する姿勢が感じられました。良書であると思います。
評価は4です。

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