読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

2020年05月05日 19時32分18秒 | ■見る

窃盗した品を故買に流して何とか生きているチンピラの主人公は、ある時、警察に追われて川の中に隠れたが、運悪く産業廃棄物と思しきドラム缶に足を取られてしまう。危うくおぼれそうになり、何とか家に帰り着いたが、身体に変調を来した。翌朝目覚め故買屋である世話になっている男に会いに行くと端金で買いたたかれてしまう。腐る主人公を呼び止めた故買屋は、ある取引に主人公を連れて行くが・・・。
情けないチンピラの主人公が、見ていて痛々しく悲しい。スラムのすさんだ生活と明日を見通せないその日暮らしの生活のむなしさが心にしみる。主人公や犯罪者になってしまっているが、根は孤独で善良な人物だと分からせる脚本と演出だ。
そこに、犯罪集団が登場し、主人公が巻き込まれてゆくが、主人公が身に付けた能力に、主人公自身が気付いてからの行動が面白い。そうかもしれない、と思いつつもセコい犯罪に走る。この辺が説得力のある脚本だ。そして、故買屋の心を病んだ娘が主人公を善に導く役割を果たす。
支離滅裂な物語のようで、いつの間にか、シンパシーを抱き、物語の中に入っていることに気付いた。珍しいタイプの作品だ。
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○ => https://ja.wikipedia.org/wiki/皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
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評価は4です。

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