サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

どうして後駆先行はいけないのか・・・

2005-07-23 13:41:43 | コーチとして
二蹄跡運動を行なう場合、斜線上で斜め横歩や横歩を行なう場合、後駆が先行していたら減点対象です。学生時代からそのように教えられてきたし、人にもそのように教えています。

では、何で後肢が先行してはいけないのか。実のところ、明快な答えは持っていなかったのです。これは技術理解が頭でっかちで、実際のところ完全な横歩が出来たことがなかったからに他なりません。

横歩を行なう場合、進行方向へ内方姿勢をあわせます。右へ横歩であれば、右内方姿勢で右前方へ進む、です。
進行方向へ内方姿勢を合わせるだけであれば、別段後駆が先行していようが如何であろうが、あまり関係ないというか、多少進みにくいかも知れませんが、ともかく関係ないと言うのが実感です。
では、そもそも横歩とはどんな運動でしょうか。
私も低いレベルで進行方向へ馬の内方姿勢を合わせて目的地まで体性を維持する、でした。それだと斜線腰内で、斜線上に首を合わせて進行方向へ内方姿勢をあわせれば良いのです。それがきちんと出来ている馬は実は少ないので(トップレベルは違いますよ・・)、それでも6点が点く場合もあるでしょう。でも、5月の近畿大会へ行ったとき、審判員のH岡ぱぱ様から、『間違いでは無いけど如何に馬体を屈曲させて肢の深い交叉を求めるかが横歩です・・・』との指摘を頂きました。
そう、横歩は体制の維持ではなく、深い側方屈曲・柔軟性~肢の深い交差を求める運動なんです。

笑っていただいても全然構わないのですが、そんなことに最近気づいたのです。となると、斜線上で側方屈曲させて前肢の交差を求めようとすると、後駆先行では前肢がバタバタするだけで、前肢の交叉がなくなってしまうのです。馬の体制ではなく、斜線に踏み出した1歩目から深い交叉を求めようとすると、後駆の位置はおのずと決まってきます。 横歩運動中の力強い段発・踏み込みを要求するたことは、先行してしまった後駆では出来ないのです。

そんなことを意識して乗るようになった最近ですが、馬の動きは変わってきました。初心者の方には中々難しいことですが、横歩の入った課目に取り組んでいらっしゃる方、判り易いのではないかと思います。

当たり前の事で、何を今更・・・と仰る方は・・・素晴らしい。お恥ずかしいけど、馬歴30年目に差し掛かる人間が、やっとこさ理解したことです。
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