道端鈴成

エッセイと書評など

Tube's dilemma:テロ対策機密情報の漏洩より尖閣ビデオ流失に必死

2010年11月06日 | Tube's dilemma
国際テロ関連情報漏洩事件、尖閣ビデオ流失と政府の情報管理の甘さが問われている。しかし両者の意味あいは全くことなる。

公開できる情報はできるだけ公開し、機密にすべき情報は万全に管理するというのが、まともな民主主義国家としての情報管理のありかただろう。この観点から言うと、警視庁外事課の国際テロ関連情報漏洩事件では、徹底的に機密にすべき情報が漏洩しているのに対し、尖閣ビデオの流失では本来公開すべき情報を国民から隠そうとし、その責任者への不信感が大きかったたためか、情報が流出している。情報流失の経路を徹底的に解明し、その責任を問わなければならないのは、国際テロ関連情報漏洩事件であり、尖閣ビデオの流失で、まず第一に問われるべきはなぜ情報を公開しなかったかで、情報の流失はその後の問題である。

ところが、菅・仙石内閣は、国際テロ関連情報漏洩事件における機密保持を優先問題として深刻にうけとめるのではなく、より尖閣ビデオ流失を問題視しているようで、誰がやったかをつきとめるのに必死な様子だ。まともな民主主義国家としての情報管理のありかたからは、全くずれた対応である。やはり中国への報告の方が、民主主義国家としての情報管理より大切なのだろうか。こんな人たちに国を運営する資格はない。

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