道端鈴成

エッセイと書評など

Tube's dilemma:討論に完敗して捨てゼリフを吐く菅首相

2010年10月07日 | Tube's dilemma
自民党稲田朋美議員の代表質問に完敗した菅首相

  久しぶりに代表質問らしいものを聞いた。10月6日の午後に行なわれた衆院代表質問における自民党稲田朋美議員の質問がそれだ。
  メディアが書く前に私の評価とこの質問が日本の今後の政局に与えざるを得ない影響について書いておきたい。稲田氏の考えは、今の日本の政治のなかでも、最も保守・国家主義的な考えであり私の考えとは基本的なところで大きく異なる。しかしその立場の違いにもかかわらず、今日の彼女の代表質問は見事であった。
  菅民主党首相にぶつけた質問事項のすべては、いずれも現下の重要な問題であり国民の多くが菅首相に聞いてみたいと思っている事柄だった。一切の馴れ合いを排し、周到に準備された自分の言葉で菅民主党政権の政策の弱点や、民主党という政党が抱えている矛盾を見事についた。民主党攻撃材料のすべてがその中にあった。これこそが野党の代表質問である。トップバッターで質問した自民党党首の谷垣氏の代表質問があまりにも凡庸であった為そのするどさが際立った。
  ひるがえってそれを迎え撃つ菅首相の答弁には失望させられた。
  「私も野党時代は激しい質問をしたが、これほど汚い言葉で質問をしたことはなかった」などという言葉で応酬したつもりの菅首相の答弁は、あらかじめ用意された官僚答弁の棒読みに終始した言い訳ばかりだった。あげくの果てに、質問中に稲田議員が発した「官僚の書いたものを読み上げるのではなく総理自身の言葉で答弁願いたい」という言葉に言及して、「そんな事をいうのなら自分も原稿なしで質問したらどうか」などという捨てゼリフを吐いて、その答弁を終えた。
  誰が聞いても菅首相の完敗であった。(天木直人 10月6日)

  政治的な立場が全く違う天木氏の評だけあって説得力がある。

国会代表質問-稲田朋美 1/3
国会代表質問-稲田朋美 2/3
国会代表質問-稲田朋美 3/3
菅総理答弁 1/3
菅総理答弁 2/3

  天木氏は言及していないが、捨てゼリフを吐いた菅首相は、さらにだめ押し菅総理答弁 3/3をしている。

「答弁漏れしないために、原稿を見てるんです!」(キリッ!)
→(2分後)「え~答弁漏れがありましたので補足します、、、」

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