海賊とよばれた男 上 | |
百田 尚樹 | |
講談社 |
インド人の友人の所へ行ったら、
これ持ってってと渡されたので、ありがたく頂いた。
読み終わって重い荷物となった旅人が置いていった物だろう。
私は何事にも「縁」を大切にする。
人との出会いもそうだし、
その日、その時、その場所へ行かなかったら、
出会えなかった物や状況に対してもそう思っている。
2013年度の本屋大賞を受賞した作品で、
作者は百田尚樹さんである。百田さんの作品は、
「ボックス」を読んだ事があるが、
・・・・・・・・こちらも引き込まれたっけ。
で、何の先入観もなく読み始めたのだが、
出だしから胸を打たれた・・・。
エピソードの一つ一つがズッシリと胸に響く。
主人公の圧倒的な存在感と揺るぎない信念に、
久しぶりに魂を揺さぶられた。
主人公の国岡鐵造は明治18年福岡生まれ、
国岡商店の店主である。終戦を60歳で迎えた。
彼は出光佐三、会社は出光興産で、
その他の登場人物も実在する。
終戦を迎えて鐵造は一人の社員もクビにせず、
私財を投げ打ち路頭に迷おうとも面倒を見る事を誓う。
社員は家族、たとえどんな事があっても面倒を見るのが親の務め。
子も親の信念には信頼と成果で応える。
今では終身雇用制は減ってきているが、
昔の事だからとは言え、ここまでの信頼関係は奇跡であろう。
この店主にして、この社員・・・・。とても凄みがある。
こんな人物がいたとは知らなかった・・・。
日本人でありながら恥ずかしい。
私は日本を出て4年、インド人にもまれながら暮らしているが、
いろんな場面で自分に流れている日本人の血を感じる。
大和魂、武士道は古いかもしれないが、
今一度、日本人である事を自覚すべきではないだろうか。
この本を読んでそう思った。
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人気もあるし、それだけ面白いのでしょうね!
本当の日本人って、こうだよなぁ・・・
こうでなくっちゃ・・・と思いました。
私も大和魂を忘れずにインドで頑張ります。