WBC世界フェザー級チャンピオン
オスカー・ラリオス(メキシコ)
60勝(39KO)6敗1分
WBC世界フェザー級9位
粟生 隆寛(帝拳)
16勝(8KO)1分
1ラウンド:粟生選手は柔らかい動きから、
積極的に左ストレートを伸ばし、
さらに右アッパーから左フックを当てる。
ラリオス選手も強振しながら前進するも単発。
(ラリオス選手:9-10:粟生選手)
2ラウンド:ラリオス選手が左右をボディに強振し前進し、
ワンツーを顔面に、距離をつめてボディから顔面。
粟生選手も押し負けず応戦するがコーナーにつまる。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
3ラウンド:粟生選手は右ジャブを突きながら足を使い距離を取る。
前半は上手くかわすが、後半はラリオス選手がロープにつめて、
右フック、左右ボディブローを強振。粟生選手も左アッパーをボディへ。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
4ラウンド:ラリオス選手は前進して連打。
粟生選手がクリンチで逃げる。ロープを背にするが、
右フックでダウンを奪う。立ち上がったラリオス選手に
左ストレートで追撃するが、ラリオス選手は必死にクリンチ。
ラリオス選手は右目をバッティングでカット。
WBCルールでカットしていない粟生選手から減点1。
左目はヒッティングでカット。
(ラリオス選手:8-9:粟生選手)
ここで、オープン・スコアリング・システムを採用しているので、
ジャッジの採点が公開された。37-37が二人、
一人が38-36で粟生選手を支持。
私は37-37のイーブン。
5ラウンド:ラリオス選手は左ジャブから足を使い回復を計る。
粟生選手が前に出てラリオス選手が下がる展開に変わる。
左ストレート、右フックと連打でロープにつめる。
狙っているのか粟生選手の手数が減る。
ラリオス選手は左ジャブから足を使って逃げる。
終了間際、ラリオス選手の右ストレートに、
粟生選手が右フックをカウンターで決めるが時間がない。
(ラリオス選手:9-10:粟生選手)
6ラウンド:ラリオス選手は足を使い左ジャブを放ちながら左に回る。
時折ワンツー、右フックをヒットさせる。
粟生選手は手数が少ないが前進して左ストレート。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
7ラウンド:ラリオス選手は左ジャブ中心のアウトボクシング。
粟生選手は完全にカウンター一発を狙い手数が出ない、
右フックをヒットさせるが単発で攻めきれない。
(ラリオス選手:9-10:粟生選手)
8ラウンド:ラリオス選手は左ジャブで距離をコントロール。
粟生選手は前進するが単発。
ラリオス選手の左フックがもみ合いの中でヒット。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
ここで、オープン・スコアリング・システムを採用しているので、
ジャッジの採点が公開された。75-75が一人、
76-74でラリオス選手が一人、
76-74で粟生選手が一人と三者三様に割れた。
私は75-75のイーブン。
9ラウンド:ラリオス選手は左ジャブで左に回る。
粟生選手の右アッパー、左ストレートで追う。
ラリオス選手の左右ボディを攻撃で粟生選手が下がる。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
10ラウンド:ラリオス選手が左ジャブ、右フック、
右ストレート、左ボディブローが強烈。
粟生選手はクリンチ、左フックを返すが単発。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
11ラウンド:ラリオス選手が左ジャブを突きながら回る。
粟生選手のワンツーから右フックがヒット、さらに前進して追う。
(ラリオス選手:9-10:粟生選手)
12ラウンド:ゴングと共に粟生選手は前進するが、
見ている時間も長い。ラリオス選手はクリンチしながらも、
上手くアッパー、フックを当てる。
(ラリオス選手:10-9:粟生選手)
私の採点では114-112でラリオス選手の勝利。
公式採点はジャッジ:フォード(米)114-112で粟生選手、
サザーランド(米)が115-111、
ミン(米)が114-112でラリオス選手、
2-1の判定でラリオス選手が防衛した。
粟生選手はダウンを奪った後に手数が減り攻めきれず、
アウトボクシングに切り替えたラリオス選手を回復させてしまった。
9ラウンド以降はラリオス選手の勝利に対する執念が上回った。
順調にエリート街道を進んで来ただけに、
この試練を乗り越えてまた挑戦して欲しい。
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