2019年5月15日(水)
仏事の法要名。大般若経600巻を短時間に読み上げる法要。そのために,たとえば30人の職衆(しきしゆう)に20巻ずつ分担させるなどしたうえ,転読という速読法を用いる。転読は,巻物仕立ての経を転がしながら目をとおすことから出た言葉だが,法要には折り本を用い,表裏の表紙を両方の手で支え,経巻を右または左に傾けながら本文の紙をぱらぱらと一方へ落とすようにする。そのとき,経題だけは毎巻大声で読み上げる。この転読を中心とし,これに導師の〈経釈〉を加え,さらに〈表白(ひようびやく)〉〈神分(じんぶん)〉等を前置して法要を構成する。
「世界大百科事典 第2版の解説」から引用。
(つづく)