オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

「永遠の出口」

2007年08月08日 18時26分00秒 | ほぼ、文庫本
永遠の出口/森絵都/集英社文庫

森絵都という名前はすでに知っていた。
機会があれば読むだろうなと思っていた。
文庫のところで平積みにされた、いくつかのタイトルを見ながら。

で、なんの魔が差したのか(えらい言いようだな)つい買ってしまった一冊が本書。
ま、いっか、夏休みだし。

ざっくり言えば、女の子が少女になって、乙女(え)になって、今に至る、みたいな話。
その様子を、それぞれ短編にした連作集とでも言おうか。
それぞれの時代(世代?)において、当然ながら、主人公は彼女なりのキャパいっばいに、
たとえそれが全力投球ではなくても、ゆるゆるというキャパいっばいに、生きている。
そらそうでしょ、彼女の話なんだから。
出てくるエピソードは、程度の差こそあれ、多分誰もが思い当たる話。
ツッコミ処は満載で、例えば、外泊ムスメがそんないとも簡単に立ち直っていいのか?とか
ちょっと待て、初めて付き合った彼に未練だらだらで、そこまで痛々しい勘違い暴走ムスメになっていながら、いいのか、それで終わりに出来るのか!?とか
あとなんだっけ。
まあとにかくツッコまない方がいいんだ、スルーしとけばいいんだ、
で、読み切った。

タイトルになったフレーズは最後の一編に出てくるけれど、それだって、
…ぇえ~…そんでええのオ?
みたいな展開だった。
でも、いいのだ、
なぜなら、これは彼女の話であるから。
おいらの話、ではないから。
いや、まあ、んなこと言ってたら、一事が万事、そうなんだけどな。ぶひ。

解説にあった、曰わく
「本書はその森絵都が、児童文学を離れて新しい地平を目指した記念すべき一冊である。」(北上次郎筆、文庫巻末解説より)。
そ、そうなのか?
いや、それならあえて新しい地平など目指さなくてもいいんではないのか?
ともかく、なーんか自分のこれまでをパロディにしてあるんじゃなかろうか、と思えて、どうにも照れくさいやら、阿呆らしいやら、それでも結末を知りたくてひたすらツッコミ処には目を瞑って読み進め、なんだこの、奇妙な同調っぷりは、と思った。
ら、
なんのことはない、作者は同じ年に生まれていたのだ。

永遠の出口?
おいらは「永遠」というものに出口なんて必要ないと思ってるよ。
で、おしまい、な感想なのだよ、実は!


ねこ

2007年08月08日 00時29分48秒 | 新・携帯日記

のしのし、ではなく
颯爽、でもなく
そそくさ、でもない。

ただ、
歩いていました。


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文庫本を読んでたんだけど、
なんだか「空気」を感じて
ひょい、と顔をあげたら
悠々と線路沿いを闊歩する姿が。
曰く言い難い、その存在感!
なんだ、これ!!
慌てて携帯で写真撮りましたが
このショットで精一杯でした。
あわあわばたばたするおいらを知ってか知らずか
いや、きっと眼中にないんだろう
さらには、視界の端っこには入ってるだろうけど
気に掛けるまでもねえや、ふん
みたいなもんだろう、おいらなんて。
なんだいなんだい、猫のクセに!恰好良いじゃないか!