暁の広場

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ケロシンランタン 点火!

2010-11-14 19:07:09 | Weblog

メンテナンス中だったSea Anchorのケロシンランタンを点火してみました。

さすがに自宅ベランダでは炎上などしたら大変な事になるので近くの公園のベンチに持ち込みました。灯油を入れポンピング圧力はプレヒート時は2kg/平方cmです。

プレヒート時間120秒でバルブ開放。。炎が下に噴出しマントルに穴が開いてしまいました。燃焼ガスの圧力が高すぎたようでバルブ操作にも追従しません。不具合のあるときは無理をせず原因解明が大切で事故防止に繋がります。一度自宅に持ち帰り再度分解してみると又ニードルが曲がっていました。バルブホイールを回す事によりロッドが上下し燃料を霧状に噴出すニップルの極小穴にこのニードルが入りコントロールしますがノズル内側のテーパー状の部分に段付とニードルの切断面にバリがありり引っ掛かり曲がるようでした。見た目では分からない不具合なので新品部品に交換です。

 その他各部をチェックし直して再組立、再び点火に挑戦しました。引火点の低い灯油は霧状だけでは上手く燃焼しないので気化装置部を予熱する事が必要です。先ほどは120秒では圧力が高すぎたようなので60秒でプレヒートを中止して燃料バルブ開放!

 

 プレッシャーライズ(加圧式)ランタン特有の豪快な燃焼音と共に眩いばかりの輝きが始まりました。素早く燃料漏れ等を点検し気化燃料の流入量を調整し最も明るくなる場所に設定し空燃比コントロールのミキシングチューブとニップル間はPetromaxのメンテナンスデータに準じ15mmで設定しました。特に問題は起きていませんが微調整でさらに明るくなるかも知れません。点火後は圧力を3kg/平方cmまで上げ以後持続させます。

1Lの灯油で8時間以上500キャンドルパワーで点灯し続けコストパフォーマンスは最高で現用でもデンマーク、イギリス、ドイツ等の軍用モデルとして採用されています。日本のキャンパーにはケロシンランタンはポピュラーではありませんが自慢のケロシンランタンを持ち寄り点灯させるオフ会もあるようです。数十個も並んだランタンはさぞ美しいことでしょう。

 災害時などはホワイトガソリンやレギュラーガソリンも入手しにくいので入手しやすい灯油ランタンが推奨されていますが入手ルートも限られメンテナンススキルも必要な事から普及していません。むしろハリケーンランタンのような普通の灯油ランプの方が良いでしょう。

 この間隔がとても大切です。Petromaxではギャップ測定の専用工具が付属しているのですが。。。。

 

 液体燃料を霧状にするノズル。。重要な部品です。

 

交換したノズルはPetromax製で形状が少し異なります平面ではなく加工の手間が掛かる仕様ですがこの辺がPetromaxとの差でしょうか?

今回グラスチムニーが欠品でColemanの#4グローブで代用しました。少しサイズが小さいのですが問題なく実用できます。Petromaxの予備部品は貴重なので使えませんでした。今回ほとんどすべての部品をオーバーホールしたので後は定期メンテナンス箇所のクリーニング程度で済むでしょう。気になるブランキング症状(明るくなったり暗くなったりする)も多少のちらつきはありますが許容範囲でした。

熱量もかなりあるので側にいると体が暖かくなります。火の明るさは実に和むのです身も心も温められそうな気がします。。。。