スプラウト 会計のはなし、日々のはなし

名古屋市千種区の税理士法人スプラウトの税理士/社労士/CFP®が綴る日々の様々なこと。

間に合うのか?(たぶん間に合わない)

2012-10-11 18:00:00 | Weblog
昨日は一日
税理士会の研修で
金山の日本特殊陶業市民会館に
缶詰めになっていました。

日本特殊陶業市民会館は
この前まで
中京大学文化市民会館だった
名古屋市民会館です。

ネーミングライツは
一度契約したら
ある程度長期間続けてもらわないと
市民が混乱しますよね。

今回の研修の案内文書には
「日本特殊陶業市民会館(名古屋市民会館)」
のほかに「旧 中京大学文化市民会館」と
会場名が3つも書いてありました。

メンドクサイですね。


今回の研修は
午前が「知っておきたい給付付き税額控除、
社会保障、税共通番号制度について」

午後が「知っておきたい解散・清算の
税務実務のポイント」
というテーマでした。

午後の
「解散・清算の税務実務のポイント」
については

私が普段専門学校で授業しているような
マニアックな内容で

私は基礎知識がある分
内容はある程度理解できましたが

そもそも「解散・清算」というのが実務でも
そう頻繁に出てくるわけではない特殊論点ですし

ここ数年の税制改正で以前と内容が大幅に変わり

さらに講師の先生が
大変難しい部分まで突っ込んで
説明されていたので

今の解散の基本的な課税関係がわかっていないと
まったく話についていけなかったのではないかと思います。


午前中のテーマである
「給付付き税額控除」は
平成25年に予定されている
消費税率引き上げに伴い
低所得者の方の負担が重くならないように
手当する方法の一つです。

もう一つ「食料品等に対する軽減税率」という
方法もありますが

総合的に考えて
「給付付き税額控除」の方が
現状では一歩も二歩もリードしているような
気がします。

その「給付付き税額控除」の導入に欠かせないのが
通称「マイナンバー」と呼ばれる
「社会保障、税共通番号制度」です。

今のやり方では
個々人の所得の把握に限界があり

例えば
無職だが
預金をたくさんしていて
多額の利息収入がある人は

その利息収入については
源泉徴収だけで課税が完結し
確定申告する必要がないため

低所得者として認定されてしまう
可能性があります。

「マイナンバー」を導入すれば
少なくとも今よりは
所得の正確な把握が可能となりますので
消費税率のアップまでには
何とかしたいんだと思いますが

時間的に
もう間に合わない可能性が高いですね。

現在
各種の公的な手続きが
合理的に運営されているとは
とても言えませんが

「マイナンバー」が導入され
税務と社会保障その他を共通の番号で
管理することにより、様々な無駄を
省ける可能性があります。


例えば
会社が移転したからと言って
異動前と異動後の
所轄の税務署や異動後の県税事務所、市町村役場等
にそれぞれ(ほぼ同じ内容の)異動届を出さなければならないと
言ったようなことが、少しでも改善されることを
心から願います。



税理士 名古屋/名古屋の税理士法人スプラウト