スプラウト 会計のはなし、日々のはなし

名古屋市千種区の税理士法人スプラウトの税理士/社労士/CFP®が綴る日々の様々なこと。

コカとペプシ

2011-08-30 08:49:23 | Weblog
今回はコーラについてのはなし。

私、子供の頃は
全然コーラが好きではなかったのですが

大人になってから
こってりとした食事には
コーラが一番合うことに気付き

ハンバーガーやピザを
食べるときは
ほぼ100%コーラを飲みます。


コーラの元祖
コカ・コーラを
発明したのは
アメリカ人の薬剤師ジョン・ペンバートンです。

発明した当時(1800年代末)は
「インチキ療法の黄金時代」で
多くの薬剤師等が薬を作っては
街でたたき売りしていたようです。

そんな中ペンバートンは
「頭痛や疲労に効く万能薬」
を作ります。

ある日、従業員の2人が
(頭痛がするわけでもないのに)
これを水で割ったものを飲んでいました。

ペンバートンも興味をそそられ
水で割って飲んでみると、悪くなく
さらに炭酸水を入れて飲んでみたら
非常においしかった、ということで
売りだしたら、大ヒットしたようです。

ちなみに
「コカ・コーラ」の
「コカ」というのは
コカの葉のことで
発売当時のコカ・コーラには
コカの麻薬成分が入っていたようです。
(今は全く入ってませんので、安心してください)

では
「ペプシ・コーラ」は・・・

ということで調べてみると
同じようにアメリカの薬剤師ケイレブ・ブラッドハム
が消化不良の治療薬として売り出したものが起源です。

発売当初は
消化酵素のペプシンが配合されていたため
「ペプシ・コーラ」になったようです。
(こちらも今はペプシンは含まれていません)

「コーラ」という名前は
原料となったコラの実から
来ているみたいですね。
(このコラの実の成分も今は入っていません)

もともと
コカコーラは頭痛や疲労回復の
ペプシコーラは消化不良の
治療薬だったんですね。

今は頭痛や消化に効くわけでは
ないと思いますが・・・どうなんでしょう?



社長失格

2011-08-24 14:18:15 | Weblog
社長失格」を
読みました。


ハイパーネットと言う
会社があり
その創業から、破産までを
記録した実話です。

著者は
この会社の元社長である
板倉雄一郎氏で

高校卒業後
上智大学に合格したのに
進学せず

ゲームソフト会社に就職後
すぐに独立します。

暫くすると
ゲームソフトのビジネスにつまらなさを感じ
ある偶然の出来事から
3人以上の人間が同時に会話できる
「電話会議」のサービスを始め
事業の成功を収めます。

しかし成功により得た資金を
次のビジネスに投資したい板倉氏と
節税資金や配当に回したい投資家との間で
対立がおこり、思ったようにビジネスがしたい
板倉氏は退社し、新しい会社「ハイパーネット」を設立します。

ハイパーネットでは
当初、前の会社でやっていた「電話会議」の
サービスに伝言ダイヤル機能と伝言メール機能
をつけた「パソコン通信の電話版」のような
事業をしていましたが

その後
雑誌などが読者アンケートを今まで
はがきで行っていたのを
電話とコンピュータを利用した
音声応答システムで行うことにより

コストをかけずに
見込み顧客データを集める仕組みをビジネス化します。

このシステムは
大手企業からの受注もあって
大成功しますが

板倉氏は根っからの起業家のため
その成功に満足せずに
次の一手を考えます。

それは
当時一般的になりつつあった
インターネットを利用し

インターネットのブラウザソフトを立ち上げると
企業の広告が出てくる代わりに
利用者のプロバイダー料金を無料にするという
サービスです。

このシステムの優れた点は
プロバイダーと協力し
ユーザー側に調査をかけて
個々のユーザーのプロフィールをつかんだ上で
そのユーザーの嗜好に合わせた広告を打つことができることです。

この個々のユーザーのデータベースが
企業のマーケティングに有効な情報に
なるわけです。

マスメディアをつかった広告は
不特定多数の人に向けて行うため
どうしても効率が悪くなりますが

インターネットを利用すると
ダイレクトなマーケティングを行うことが
できます。

このビジネスにより
ハイパーネットは
ニュービジネス大賞と通商産業大臣賞の
ダブル受賞をします。

こんなに有望そうな会社が
その後数ヶ月で負債総額37億円で破産します。

アメリカのビジネススクールでは
「経営者の失敗」をケーススタディとして
学んでいくようですが

日本には
失敗した結果だけでなく
成功から失敗への過程を
詳細に記録したものは
あまりないため
この本は
そういう意味ではとても貴重だと思います。

何より読んでいて
ストーリーに引き込まれるため
370ページくらいある本でしたが
2時間くらいで
一気に読んでしまいました。




値決めは経営である。

2011-08-16 12:12:03 | Weblog
先週、スプラウトの所内で
初めてのMG研修を実施しました。

MGとはマネジメントゲームのことで
一人ひとりが社長となって
ゲームの中で会社経営をすることで
経営の勉強や会計の勉強が
できるという
大変優れた研修ツールです。

研修というと普通は
机に向かって
ずっと講師の話を聞いている
というイメージですが

このMG研修は
話を聞いている時間よりも
体を動かしてゲームをしたり
決算を組んだりしている時間の方が長いため
あっと言う間に時間が経過します。


このMG研修を受講すると
経営と会計の勉強が同時にできます。

私は税理士なので
どちらかというと
経営の勉強がしたくて
MGを始めたのですが

会計に関しても
MGのやる前の自分は
会計の数字の見方、考え方を
よく理解していなかったことに
気付きました。

会計のことを
よくわかっていない人ほど
決算書の細かい部分だけを見たりしますが

会計の本質を理解している人は
まず大づかみに数字を見ていきます。

MGでは重要な数字を特に
クローズアップして見ていくので
経営においてどの数字が重要なのかを
理解することができるようになります。


平成21年に
私が初めてMG研修を受けたときに

これは素晴らしいものなので
何とか事務所のスタッフや
お客様にも体験してほしいと思い

その後各地のMG研修に参加し

その年の夏には
MGシニアコースという
インストラクターのためのコースを受講し

先日
MG盤を購入して

ようやく今回
所内のMGにこぎつけました。


ゲームの参加者は6名で
全員が初MGです。

スプラウトは税理士法人なので
決算については
それほど心配していませんでしたが
(プロですからね)

ゲームの方は
意思決定や入札に時間がかかってしまい
回転が非常に悪かったので
全員、あまりいい成績は残せませんでした。
(これはインストラクターの責任です)

2期目は
誰も
あまり戦略チップを買ったりせず
販売も
非常に安売り傾向にありましたが

2期目終了後に
経営計画を立ててもらいながら
F固定費のうち
特にF4戦略費に
お金をかけることの重要性を
説明しました。

その結果
3期目は
チップを積極的に買ったり
入札時の価格も高くなったり
しましたが

2期目同様
やはり
回転が悪く

行数をこなす前に
時間切れになってしまいました。


インストラクターの立場で
ゲームを
客観的に見ると
値決めの重要性を
改めて感じました。

京セラの稲盛和夫氏も
著書「実学」の中で
「値決めは経営である」として

「値決めはたんに売るため、
 注文を取るためという営業だけの
 問題ではなく、経営の死命を決する問題である。

 売り手にも買い手にも
 満足を与える値でなければならず、
 最終的には経営者が判断するべき、
 大変重要な仕事なのである」 と述べています。

ゲームでも
自分の売りたい値段にこだわってしまうと
入札で勝てません。

市場の動向をよく見て
値段を決める。

市場=お客さん
なので
お客さんが買いたいと思う
値段にすると同時に
自分のところできちんと
利益が出る値段にしなければ
なりません。


MGは
一回だけでなく
何回も体験することで
その都度違った気付きが得られます。

今後も
機会を作って
何回かやりたいと思います。



平成23年度税理士試験・法人税法

2011-08-09 18:14:49 | Weblog
8月2日から3日間にわたって
本年度の税理士試験が行われました。

私は
かれこれ20年近く
税理士受験校の講師も
しているため

本試験の当日はいまだに緊張します。


税理士試験の科目の中でも
私が担当している
法人税法は
もともとかなりの難関科目ですが
ここ数年、以前とは出題傾向も変わって
より難易度の高い試験になっています。

特に今年は
試験委員の変わり目でもあり
どういう出題をしてくるのか
蓋を開けてみないとわかりません。

そんな状況でも
対応できるよう
ある程度幅広く
かつ、重要度の高い論点は深く
勉強しておく必要があります。

さて今年の本試験の出題ですが・・・

理論は
問1が予想通りの
完全支配関係があった場合の贈与(寄附金・受贈益・寄附修正)
と譲渡損益調整勘定の複合問題。

授業でも答練でも
対策していたところ(大本命)でしたが
低額譲渡でなく高価買入というのが
ちょっと変化球だったため

譲渡側の仕訳ができていない方が
結構多いと思います。

あとはうっかりで
寄附修正の処理を忘れた方も
まあまあいるでしょう。

問2は
基本通達10‐2‐3
「地方公共団体から土地等を時価に比して
著しく低い価額で取得した場合の圧縮記帳」

基本通達7‐3‐11
「宅地開発等に際して支出する開発負担金等」
の2つの通達の内容を知っていれば
できる問題ですが

多くの受験生はここまで学習していないため
ほとんどできていないと思われます。

できているとすると
時価で取得し
時価と対価の差額を受贈益にするという取扱い
くらいでしょうか。
負担金をカンで繰延資産とできた方はラッキーです。

計算の方は
総合問題を細切れにしたような
初めて見る形式の出題でした。

問1~問7までありましたが

問2は非常に難しく
ほとんど得点できません。

その他は
それほど難解な論点ではないので
特に
問3~問7は
そこそこ取れる問題だったと思います。

問7の減価償却の値引きの論点は
答練でズバリ的中でした。


試験委員の上西左大信先生は
グループ税制の著書を出されているため
事前の予想でも
グループ税制が本命と言われていました。

で、本試験も予想通り
グループ税制に関する論点が
たくさん出題されましたが
(理論の問1、計算の問1・問2)

少し変化球だったり
難易度の高い論点をからめていたりしたので
完璧に対応できた受験生は
たぶん一人もいないでしょう。

去年までとの傾向の違いとして
判例に関する出題はほとんどなく

その分通達からの出題が
多かったように思います。


私の個人的な意見ですが
今年の本試験問題は
難しい論点から基本的な論点まで
バランスのとれた
非常に良い問題だったと
思いますので

この傾向が続くことを
期待しています。

来年度以降の
受験にあたっては
「税務上の仕訳」と「基本通達」の
学習を念入りにやる必要がありますね。




一日公務員

2011-08-02 09:19:32 | Weblog
先日
労働基準監督署の
年度更新のお手伝いに
行ってきました。

私が担当したのは
提出期限を過ぎて
まだ提出がされていない
事業所の集合受付です。

朝、労基署に到着すると
署長室が待合室になっているようで
まずは労基署の署長さんと名刺交換しました。

他の社労士さんとも
ご挨拶し、しばらく
署長さんを交えて雑談。

業務開始前に署長さんから
今日1日だけ臨時の国家公務員ですよ、ということで
辞令の交付を受けました。

集合受付は朝9時からスタート。

出足は鈍く、暇な状態が続きましたが
しばらくするとパラパラとお客様が。

最初の一人をこなすと
少し落ち着きます。

その後、いろいろ
経験したことのないパターンのものが
出てきたりして
その都度労基署の方に確認しました。

でもさすが
労基署の方は何でも知っていますね。

お昼になり
また署長室へ。

労基署の方から

「周辺にあまりお店もないので
職員がとるお弁当を注文しましょうか?」

と事前に声をかけてもらい
お願いしていました。

350円のお弁当ということ
で期待は全くしていなかったのですが

中身は結構盛りだくさんで
ご飯、味噌汁、ハンバーグ、カレー、福神漬、煮物、ポテト
マカロニサラダなど。

これで350円とは・・・、
ちゃんと利益が出るんでしょうか?


午後からも出足は鈍かったのですが

途中から突然忙しくなり
順番待ちの椅子がいっぱいになりました。

とても人手が足りなかったので
別の仕事で来ていた社労士さんや
職員の方にも応援していただきました。

来る方は様々で

もう申告書は記載済みで
確認してもらえばいい、という人もいれば
書き方が全く分からないので
ゼロから教えてください、という人もいました。

どちらかというと
全く書いていない方が多く
賃金の集計からとなると
1件こなすのに結構時間がかかりました。

正確に数えていたわけではないですが
全部で15件くらいは処理したと思います。
(たぶんもう一人の社労士さんは
もっと処理していたと思います。
たくさんやってもらってすみません。)

初めての経験ですので
気もつかい
頭もつかい
でかなり疲れましたが

ご一緒させていただいた
先輩社労士の方や
労基署の方はとても感じのいい人ばかりで
気持ちよく仕事ができました。

いろいろ勉強にもなったので
思い切ってやってみてよかったです。