スプラウト 会計のはなし、日々のはなし

名古屋市千種区の税理士法人スプラウトの税理士/社労士/CFP®が綴る日々の様々なこと。

経営者の仕事

2008-11-26 17:50:09 | Weblog
中小企業の経営者の方は
もともと
何かの「職人」だった人が多いと思います。

その「職人」としての
専門業務を基礎として
会社を立ち上げていくわけですが

「職人」として必要な要素と
「経営者」として必要な要素は全く違うので

「職人」として優れた人でも
「経営者」としてうまくいくとは限りません。

「経営者」の仕事はいろいろですが

大事なことの一つとして
「お金のつかい方」があります。

商売というのは
お金を投入して
製品やサービスを作り出し
それに利益を乗せて売ることで
投入したお金を回収する作業の繰り返しです。

お金は増やしていかなければ
商売を継続することができません。

商売に使えるお金は限られているので

投下したお金が
効率よく利益を生み出すような
仕組みを作っていかなければなりません。

固定資産を買ったり、人を採用したりする場合
その資産や人ががきちんと機能しないと
無駄なお金を使ったことになります。

いくら売上をあげても
お金の使い方に問題があると
穴のあいたバケツに水を入れ続けているのと
同じことになります。

「会社の状況を知ること」
「その状況にあわせて意思決定すること」
「意思決定する際に論理的に考えること」

これをするのが「経営者の仕事」です。

会社の状況は数字に表れます。

論理的に意思決定するために
会計数字はヒントをくれます。

その数字を翻訳し
「経営者」をバックアップするのが
「税理士の仕事」です。




フィンランドは消費税22%!

2008-11-19 17:53:29 | Weblog
現在
日本の消費税の税率は5%ですが

数年後に税率の引き上げが予定されています。

前に3%から5%に引き上げた時に
大変なことになったので
もう少し
景気の状況が回復してからだと思いますが。

何%くらいになるのかは
いろいろ言われていますが

例えば
フィンランドの消費税の税率は
平均22%くらいです。
(モノによって税率が違います)

しかも所得税も高いので
所得に対する税負担率は60%を超えるそうです。

でも
フィンランドの人は
税金が高いことについて誰も文句を言いません。

それは第一に
「社会保障」が充実しているからです。

例えば

 ・教育費は大学までずっと無料。

 ・老後も生活するのに十分な年金が支払われる。

そして
「税金の使途」の透明性が高く
多くの国民が納得いくような税金の使い方をしています。
 
充実したサービスを受けるためには
各自がそれなりの負担をするのは当たり前という考え方なわけです。

たくさん税金でとられても
その分きちんと国民に還元される仕組みになっているからですね。

フィンランドって
人口も少なく(約520万人)
しかもかなり寒い地域にあるというハンデを抱えながらも
国民全体が連帯して
いい国にしようと努力しています。
高級官僚や政治家だけではいい国はできません。

教育に関しては
学習到達度調査(PISA)で
世界一になったり

世界経済フォーラムが発表する
国際経済競争力で世界一になったり
(ちなみに今年は2位、日本は7位でした。)

とスゴイ成果があらわれています。

大事なのは
税金が高いかどうかではなく
国民が納得できるような
使い方がされているかどうかですよね。

わが国も
見習ってほしいものです。


「チリモン」って?

2008-11-12 18:14:44 | Weblog
先日
「日経トレンディ」を読んでいたら
今年のヒット商品の中に
おもしろいものを見つけました。

チリモン

正式名称は「チリメンモンスター」

ちりめんじゃこの中にたまに入っている
イカやエビなどのことで

大阪の「きしわだ自然資料館」が
ちりめんじゃこの中に混ざる
「チリモン」を探し出す実習を行ったところ
大人気になったそうです。

一般用にチリモンを販売するカネ上では
月に800個も売れるそうです。

私もちょっと買ってみたくなりました。

今年は
「気持ち悪い」ものがはやったようで
ご存知、名古屋の「ドアラ」や
秋田の「幼虫チョコ」など・・・。

何が消費者の心をつかむかわかりませんね。


キャッシュを増やす。

2008-11-05 18:42:03 | Weblog
商売は

      お金を投下
       ↓
    商品を仕入れる、モノを作る
       ↓
      販売する
       ↓
    「投下した資金+α」を回収

を繰り返して
お金を増やしていく活動です。

投下した資金に
「+α」した金額を回収し

そのお金で固定費(人件費、家賃など)を支払い

お金があまれば黒字

足りなければ赤字となります。

赤字が出ると
その分お金がなくなりますので

赤字を繰り返すと
会社のお金は徐々に少なくなり

お金が回らなくなくなったところで
ゲームオーバーです。


商売がうまくいっている会社は
お金を増やすサイクルがきちんとできています。

逆に赤字になる会社は
お金が減少する負のサイクルになっています。

赤字になる場合は
 ①売 上 
 ②原 価 
 ③固定費 
のいずれか(または全て)に問題があります。


①売上
 売価の設定は収入の源です。
 ここが低すぎるとどれだけ頑張っても利益があがりません。
 それと値引きが利益に与える影響は大変大きいため
 気軽にOKしないことが重要です。

②原価
 原価が低くなれば、粗利益が増えます。

 小売業、卸売業であれば
 仕入価格ができるだけ低くなるように
 製造業であれば
 製造原価が低くなるように努力します。

 通常たくさん仕入れたり、たくさん製造したりすれば
 一個あたりの原価は低くなりますが、
 在庫をたくさん抱えると
 会計上の利益はあがっても資金的に厳しい状態になります。

③固定費
 固定費を削る場合は
 絶対額の大きなものを対象にしないと
 効果がありません。
 コピー用紙の裏を使うとか、
 電気を消してまわるなどは
 エコのためにはいいですが
 どんなに頑張っても赤字の解消にはなりません。
 
 ただし
 将来の売上につながるような経費まで削ってしまうと
 短期的な利益はアップしますが
 長期的に会社の競争力が失われます。

 ①売上-②原価=粗利益 
  でこれがお金を増やす力となるため、まずこれを最大化すること。

 ③固定費が損益分岐点のハードルですので、できるだけ低くなるように。

いいサイクルだった会社も
ちょっとしたことで
すぐに悪いサイクルに変わってしまいますので

こまめに数字を確認することが大事です。

会社の問題点は
ほとんどの場合数字として表れてきます。

数字をみて論理的に意思決定をすることが
いいサイクルを作るための鍵です。