スプラウト 会計のはなし、日々のはなし

名古屋市千種区の税理士法人スプラウトの税理士/社労士/CFP®が綴る日々の様々なこと。

最近の改正あれこれ

2009-06-26 18:10:28 | Weblog
最近、改正されたものをいくつかピックアップしてみます。

1と2は税制改正、3は会社法の改正です。


1.交際費について
  従来資本金1億円以下の中小法人については
  ・年400万円まで → 10%は経費として認めない
  ・年400万円を超える部分 → 全額経費として認めない
  という取扱いだったのですが

  この「400万円」を
    「600万円」まで引き上げるという改正が行われました。

  交際費が年間400万円以上あるような会社には有利な改正ですが、
  会社経営のことを考えると
  交際費が必要以上に多くなるのはいいことではありません。

  交際費の課税を緩くすることで、
  景気を上向かせるという意図が感じられます。

  この改正は21年4月1日以後終了事業年度から適用ですので、
  今月末に申告期限を迎える会社から早速適用されます。


2.贈与税について
  贈与税とは
  個人が年間110万円を超える贈与を受けるとかかってくる税金です。

  110万円というのは非課税の枠なんですが、
  今回の改正で、
  「20歳以上の者が
   父母、祖父母から住宅を取得するために金銭の贈与を受けた場合」
  はこの非課税の枠が610万円になります。

  この改正は21年1月1日以降の贈与について適用されます。
  これも住宅の取得を促進して景気を上向かせる狙いですね。


3.利益の資本組入れ
  平成18年に会社法が施行されてからは、
  旧商法の時代には認められていた「利益の資本組入れ」
  が認められなくなりましたが
  これが平成21年4月1日からまた認められるようになったようです。

  ちなみに利益の資本組入れとは
 「会社の資本金を増やしたいが手元にお金がない」という場合に
 これまでの繰越利益を資本金に振替えることで資本金を増やすことをいいます。

  会社法では利益の資本組入れが解禁になりましたが、
  税務上は利益の資本組入れは認められませんので、
  別表五で取消しの処理をする必要があります。

  資本金を増やす方法は、
  ほかにDES(デットエクイティスワップ)という
  役員借入金(デット)を現物出資して、
  資本金(エクイティ)と交換(スワップ)するやり方もあります。
  これも手元に資金がなくても
  増資できるため検討してもいいかもしれません。


ところでなぜ資本金を増やすのか?

理由として多いのは
  ①資本金の多い会社のほうが経営が安定しているように感じる。
   → 人を採用する場合や
     取引先に対する信用のため資本金が多い方が印象がいい。
     

  ②資本金が多いと債務超過になりにくくなる。
   → 銀行から融資を受ける際に、
     純資産の部がマイナス(これを債務超過といいます。)
     だと融資が通りにくいため、
     資本金を増やして純資産がマイナスにならないようにする。
 
といったところです。

 ただ資本金は1千万円を超えると、住民税の均等割額が
7万円から18万円に増えますので注意しましょう。

 

 

エコカー

2009-06-19 18:23:46 | Weblog
4月に発表されていた経済危機対策を盛り込んだ
平成21年度の補正予算案が5月末に成立しました。

その中の一つとして
エコカーへの買い替え補助金制度があります。

登録してから13年以上経過した車を廃車にして
平成22年度の燃費基準を達成した新車を買った場合に
25万円の補助金(軽自動車は12.5万円)が交付されるという制度です。

25万円の補助金を受けるためには
13年以上経過した車を「廃車」にしなければならないので
「下取り」に出したり「転売」している場合は認められません。

ただし
もう一つ10万円の補助金(軽自動車は5万円)が出る制度があります。

こちらは
 ①平成17年度排出ガス基準75%低減レベル
   をクリアし、かつ
 ②平成22年度燃費基準+15%以上
した新車を購入することだけが要件なので

13年以上の車を廃車にしていなくても補助金が受けられます。

この補助金は個人に限らず、法人でも受けられますが
税務上、補助金は収益として課税対象になります。

従って原則的には25万円の補助金をもらっても
法人の場合そのうち40%くらい、つまり10万円は
税金でもっていかれてしまいます。

国が25万円補助金を出して、税金で10万円回収して
しまうと何のために補助金を出しているのかわかりませんね。

なので特例として
「圧縮記帳」という制度が認められています。

この「圧縮記帳」という制度とつかうと
もらった補助金と同額を
圧縮損という損失に計上できるため
当期の課税はされずにすみます。

ただしこれは
税金を免除してくれているわけではなく
課税を先送りにしているだけですので注意しましょう。

つまり
補助金をもらった期は課税されませんが
次の期以降に
通常よりも少し多めに税金がかかるので

トータルで考えるとかかる税金の額は同じ

ということです。

「トータルの税額が変わらないなら
 適用する意味ないなー。」
と感じる方も多いと思いますが

補助金をもらったときに一気に課税されるよりも

「圧縮記帳」を適用して
あとから少しずつ課税される方が

資金的な負担感は軽くなりますので
是非適用すべきです。

「圧縮記帳」は
任意適用ですので
確定申告のときに手続きをしておかないと使えません。

申告後に気づいても適用できませんので注意しましょう。

のぞみに乗って東京へ

2009-06-12 17:13:56 | Weblog
一応、夏まで
毎月一回はMG研修を受けようと決めたので

6月は東京MGに参加してきました。

品川までのぞみで行き
京浜東北線で一つ目の大井町駅
のすぐ横が会場でしたので
移動の疲れはほとんどありません。

時間も家から2時間ちょっとです。
東京はアクセスがいいですね。(新幹線は高いけど)

京浜東北線に乗ったら
車内にTVがついているんですね。
びっくりしました。

MGは2日間で5期分やるのですが
1期目は説明しながらみんな同じことをするので
実質2期目からがゲームになります。

3期目で利益が158出ましたが
その他の期はちょっとずつ赤字でした。

でも最終的な自己資本は300を超えたのでまずまずです。

卓の履歴はC→A→A(→B)でした。

今回は初めてのことがいくつかありました。

 ・初めてA卓でプレーした。
 ・初めて大型機械を買った。
 ・初めて研究開発チップなしで戦った。

MGでは
売上の多い順に席替えをしていくのですが
今まで一番優秀なA卓になったことがないので

「A卓でプレーする」

ことをテーマにしていましたが
4期目、5期目とA卓でプレーできたので
一応目標達成できました。

5期目は
4期目に全く5期目に向けての準備をしておらず
他の人と同じやり方では勝てないと思ったため
固定費を抑えて、低価格でたくさん売る戦略で行きました。

特別損失があったので税引前利益は赤字でしたが
経常利益は黒字だったので、
戦略自体はうまくいったかなと思います。

でも大事なところで
リスクカードを引いたり
コールミスをしたのが
足を引っ張りました。

MGが強い人は
ある程度自分の勝ちパターンを持ちながら
その時の市場動向を見て臨機応変に戦っていて、
その期だけでなく次の期のことも考えてプレーしています。

MG研修は
研修を受けに行っているのか
ゲームをしに行っているのか
わからなくなるくらい面白いですし
毎回確実に得るものがあります。

あと、全国のいろいろな方と
知り合いになれるのがいいですね。

私も次はもっと考えて、考えて、考えて
戦いたいと思います。









7月10日に集中

2009-06-05 17:56:31 | Weblog
7月10日期限で
やらなきゃいけないことが多くなりました。

1.給与の源泉所得税の納付

  従業員10人未満の場合は申請すると
  源泉所得税の納付を年2回にわけるがことできますが
  1月から6月までの給与に係る源泉所得税は
  7月10日までに納付する必要があります。

2.社会保険の算定基礎届

  健康保険、厚生年金では
  毎年4月・5月・6月の3ヶ月間に支払われた給与の額をもとにして
  9月から翌年8月までの保険料を決定します。
  これを定時決定といい
  7月10日までに3ヶ月間の給与を届出します。

この二つは
去年までも7月10日だったのですが
今年から一つ増えました。

3.労働保険の年度更新

  以前は
  労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料の
  申告期限は5月20日だったのですが
  今年からこれも7月10日までとなりました。


この3つ
期限は同じですが
計算期間はすべてバラバラです。

 1.所 得 税 → 1月~12月
 2.社会保険 → 9月~8月
 3.労働保険 → 4月~3月

ちなみに住民税は6月~5月のサイクルとなっています。

うーん、
仕方ないんですが
わかりにくいですね。