スプラウト 会計のはなし、日々のはなし

名古屋市千種区の税理士法人スプラウトの税理士/社労士/CFP®が綴る日々の様々なこと。

失敗しない者を信用するな

2011-05-30 17:14:23 | Weblog
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
が大ヒットしたことにより
ドラッカーの「マネジメント(エッセンシャル版)」も
本屋さんに行くと山積みになっているのをよく見かけます。

先日、帰省した際に
なぜか実家においてあったので
借りてきて読んでいます。

素晴らしいことが
本当にたくさん書いてありますが
その中で
私の心に残った箇所を抜粋すると・・・


「成果とは何かを理解しなければならない。

 成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。

 成果とは長期のものである。

 すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないということである。

 それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけない者である。

 成果とは打率である。

 弱みがないことを評価してはならない。

 そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。

 人は、優れているほど多くの間違いをおかす。

 優れているほど新しいことを試みる」


まちがいや失敗は少ない方が
いいのかもしれません。

でも
新しいことにチャレンジする際には
間違いや失敗はつきものです。

逆に失敗していないということは
チャレンジしていないということ。

失敗しながらでも
新しいことにチャレンジした方が
長期的には
成果があがるということです。

ドラッカーは
企業が成果を上げる基本的な機能は
「マーケティング」と「イノベーション」である、
と言っています。

このうち
「イノベーション」は
現状維持の発想ではなく

「あるべき姿」を追い求めないと
達成することはできません。

「今やっている仕事は
 本当に顧客に求められているものなのか?」

「今までのやり方が
 改善する余地のないベストな方法なのか?」

ということを常に意識して

顧客のために
プラスになるよう

(失敗を恐れずに)
どんどん
創造的破壊をしなければ
ならないですね。

ただ
チャレンジの結果の失敗は
仕方がないですが

そうではない
間違いや失敗は
少なくしなければ
ならないのは当然のことです。


モンゴル

2011-05-24 08:43:27 | Weblog
事務所全員で
モンゴルレストランシンキロー
に行ってきました。

今回は
確定申告の打ち上げ
新入社員の歓迎会
アルバイトの大学生の内定祝い
など全てまとめてです。

うちの忘年会や打ち上げは
幹事が出した候補のお店の中から
アンケートをとって
多数決で決まるのですが

このシンキローは
なかなか多数決で選ばれずに
行く機会がなかったので
今回は
アンケートなしで
このお店になりました。

モンゴル料理といっても
「ジンギスカン」くらいしか
浮かばず
一体どんな食べ物や飲み物があるのか
興味半分、不安半分。

お店に着くと
店内はモンゴルの遊牧民の住居のような
つくりになっていました。

メニューは
飲み放題食べ放題で
4300円のものにしました。

食べ物は
モンゴル岩塩を
つかった料理が多く
予想以上においしかったです。

やはり
アジアの料理は
あまり違和感がなく
食べられますね。

途中で
肩を叩かれ振り向くと
民族衣装を持った
店長さんが。

お店の中で
誰よりも早く
民族衣装に着替えることに
なりました。

その後
他のスタッフも
順番に肩を叩かれ
結局全員が民族衣装に
なりました。

私だけ
その後2回
「お色直し」
ということで
モンゴル相撲の衣装や
モンゴル相撲の横綱の衣装に
着替え(させられ)ました。

半分遊ばれてたような
気もしますが・・・。

他の席で
誕生日の人がいたらしく

店長さんが
音頭をとって
全員で
「マネーディレーレ」という
歌をうたいながら

ものすごく強いお酒を
回し飲みして

お祝いしました。

なんか
スプラウトで飲みに行くと
こういう展開が多く

前もアイリッシュパブに
行ったときに
お店のお客さん全員で
腕を組んで
歌いながら踊ったことを
思い出しました。

店員さんは
全員モンゴル人のようでしたが
感じのいい人ばかりでした。

お店は気づいたら満席でしたが
人気があるのもわかるような。

なかなか
楽しめるお店でした。



安売りしない

2011-05-16 18:40:08 | Weblog
「値段を決めること」は
経営で最も重要なことだということを
MG研修を繰り返し受講する中で
学びました。

売価、原価、数量、固定費の中で
最も利益に対する感度が大きいのが
売価です。

原価が増えることよりも
数量が減ることよりも
固定費が増えることよりも

売価を下げることが
一番利益に対して影響します。
(つまり利益が減るということです)

ただ
商売をやっていて
売れないというのは
非常に困るわけで

なんとか売るために
価格が高いのが原因と決めつけて
安易に安売りしてしまったりします。

モノが売れないのは
価格のせいだけではないのに
価格を下げてしまい
それでも売れずに
また価格を下げて・・・

これを繰り返していたら
ビジネスになりません。

重要なのは
「価格を下げるのではなく、価値を上げる」こと。

MGだと
青チップを買って
「研究開発」に投資をすると
価格を下げなくても
売れるようになります。

つまり
「研究開発」をすると
製品の付加価値が高くなることで
競合する製品よりも
高く買ってもらえるわけです。

お客様が買うかどうかは
「得られる満足度」と「支払う対価」
を比べて
「得られる満足度」が「支払う対価」を
上回るかどうかで決まります。

「得られる満足度」と「支払う対価」
の差額が大きいほど
つまり
お客様が得をした感が大きいかどうかが
購買の意思決定の重要なポイントとなります。

特に
大企業に比べ
資金力が乏しい中小企業の場合は
安売り合戦に参入しても
勝ち目はないため

価格は下げずに
それでも得をしたと
感じられるような
付加価値の向上をはからなければ
生き残ることができません。

この付加価値の向上にあたり
大事なことは
「自分が客だったら」
という視点で考えること。

「客の立場」で
価値が感じられることを
高めていかなければ意味がありません。


会計事務所のように
目に見えないサービスを
提供している場合は

お客様にとってそのサービスの価値が
わかりにくいことが多いため

「どれだけのサービスを提供し
お客様にどのような利益があったのか」

ということをきちんと(さりげなく)
伝えられる仕組みも必要なんだなと思います。



赤字は悪

2011-05-09 17:59:02 | Weblog
土、日で
滋賀県で
行われたMGジュニアコース
(びわこMG)に
参加してきました。

2日間のMGは
今年に入ってから3回目。

びわこMGは
3年連続、3回目の参加です。

税理士なので
決算で困ることはほとんどないんですが

ゲームはなかなか結果が残せず
またまた大赤字で終了しました。

ただ今回は
私だけでなく
ほとんどの方が沈んだようです。
(自己資本Bの方が表彰されているのは初めて見ました)

この
「びわこMG」では
1日目の夜に

滋賀ダイハツの
後藤昌幸氏の講演があります。

後藤氏は
MGや戦略会計を使って
赤字会社の立て直しをし

今も滋賀ダイハツは
毎月黒字経営をしているようです。


多くの会社は
売上を目標としていますが

売上を目標にすると
目標達成のために
乱売や値引きをしてしまい

仮に目標を達成したとしても
決算を組んでみたら
赤字になる場合が多くなります。

後藤氏いわく
そもそも売上を目標としているのが
間違いであり

滋賀ダイハツでは
MQ(粗利)を目標とした経営をしています。


経営計画を立てるときに

「G(経常利益)+F(固定費)=MQ(粗利)」

というように

G(経常利益)を
まずどれだけ出すのかから考え

次にかかるF(固定費)を加えることで

目標となるMQ(粗利額)を
決めるという

一倉定氏の
「経営は逆算である」の考え方に基づいています。


売上を基本とした
経営計画の場合

利益は結果でしかないので
売上目標を達成しても
利益が出ないことがあるわけですが

後藤氏の考え方には
PQ(売上)は全く出てこないので

全社員の利益意識が必然的に高くなります。

経営は
MQ(粗利)とF(固定費)の勝負なので

いかにMQを上げるのか
いかにFを下げるのか
を考えなければなりません。

MQ(粗利)というのは
M(マージン)×Q(クオンティティー)なので

MQ(粗利)を上げるために
Qが上がらないときはMで頑張り
MがあがらないときはQで頑張ります。

あと
F(固定費)は
全てを削減の対象とすればいいのではなく
使うことで稼げるものがあります。

それがF4戦略費と呼ばれるもので
①広告宣伝費
②教育研修費
③研究開発費
の3つです。

この戦略費は未来のための投資という
意味もあるため

この支出を怠ると
将来の業績がどんどん下がる結果となります。

この辺りは
MGをシニアルールでやるときに

・チップを次繰していないと
 次の期の経営がものすごく不利になる。

・チップの次繰は利益が出て資金がないと
 することができない。

・結局利益を出していかないと
 どんどんジリ貧経営になってしまう。

ということをゲームの中でも
いやというほど実感できました。

ということで
経営において
「赤字は悪」なわけです。