知り合いの女子高生に、死ぬまでにドストエフスキーの1冊ぐらい読んでよねと皮肉を言った。
数日後、ネットでドストエフスキーを調べてみたと彼女が言った。
ちょっと驚いた。
で、僕は「悪霊」が好きだけれど、「白痴」を読んでみてはどうかとすすめた。
ナスターシャのすさまじさにはきっと魅かれるだろうし、あのロゴージンについて一緒に語り合えるならすてきなことだと思った。
一旦はそうすすめたが、しかし、長いのに嫌気がさして作家との不幸な出会いになってしまってはいけないと思い直し、「白痴」は「白痴」でも坂口安吾の「白痴」なら短いし、日本のものだし、しかしこれも面白い作品だから、それに「白痴」のタイトルのついた新潮文庫の短編集なら手に入りやすいし、そこには確か「青鬼の褌(ふ
んどし)を洗う女」も入っているはずで、その青鬼の褌を洗う女が少し彼女に似ているような気がするので、こちらを読んでみてはどうかと改めてメールを送った。
翌日、片手に新潮の「白痴」、片手はピースサインをきめてほほえむ彼女の「写メール」が送られてきた。
「白痴」と大きくタイトルの書かれた本を手にピースして笑ってるなんて、何だか悪い冗談のような写真なのだけれど、それが朝からすこし幸せな気分にさせてくれた。
安吾やドストエフスキーを読めば利口になれるなんて、これは野蛮な嘘にちがいないが、だからといって、テレビドラマと漫画だけでいいという話もないのだ。
いまはちとわれわれ、スノッブが足りないのだ。
数日後、ネットでドストエフスキーを調べてみたと彼女が言った。
ちょっと驚いた。
で、僕は「悪霊」が好きだけれど、「白痴」を読んでみてはどうかとすすめた。
ナスターシャのすさまじさにはきっと魅かれるだろうし、あのロゴージンについて一緒に語り合えるならすてきなことだと思った。
一旦はそうすすめたが、しかし、長いのに嫌気がさして作家との不幸な出会いになってしまってはいけないと思い直し、「白痴」は「白痴」でも坂口安吾の「白痴」なら短いし、日本のものだし、しかしこれも面白い作品だから、それに「白痴」のタイトルのついた新潮文庫の短編集なら手に入りやすいし、そこには確か「青鬼の褌(ふ
んどし)を洗う女」も入っているはずで、その青鬼の褌を洗う女が少し彼女に似ているような気がするので、こちらを読んでみてはどうかと改めてメールを送った。
翌日、片手に新潮の「白痴」、片手はピースサインをきめてほほえむ彼女の「写メール」が送られてきた。
「白痴」と大きくタイトルの書かれた本を手にピースして笑ってるなんて、何だか悪い冗談のような写真なのだけれど、それが朝からすこし幸せな気分にさせてくれた。
安吾やドストエフスキーを読めば利口になれるなんて、これは野蛮な嘘にちがいないが、だからといって、テレビドラマと漫画だけでいいという話もないのだ。
いまはちとわれわれ、スノッブが足りないのだ。
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