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しゅぷりったあえこお nano

ブログ版 シュプリッターエコー

ブキミな大連立の予兆?

2009-03-11 23:42:00 | セイジ
 政治の動きについて新聞社や放送局が行なう世論調査が、昔では考えられないくらい政治に影響を及ぼす時代になってきました。
 小泉さんが自分の政策をおしすすめるために世論調査の数字(奇怪なほどの小泉人気!)を最大限に利用した、そのことが今の状態に結びついています。
 うまくいけば、国民の意思がより強く政治に反映されるきっかけになりますが。悪い方に回転しますと、人気取りがうまいだけの政治家がリーダーにのしあがって、衆愚政治や強権政治に堕落(だらく)します。

 麻生さんの迷走や小沢さんの献金問題でまたいちだんと世論調査が注目を集めていますが、麻生さんと小沢さんについてはさらに今後を見守るとして、毎回出てくるとても奇妙な数字があります。
 望ましい政権の形はどれか、を問う項目の回答です。
 自民党と民主党の「大連立」がいい、とそう回答するひとがこのところいちばん多いのです。

 共産党や社民党などの野党は現状でも少数ですから、「大連立」になりますと議会は衆院も参院もほぼ政権政党(与党)一色になります。
 たとえば、消費税を50%にアップしようというべらぼうな法案を出したとしても、簡単に通ります。
 新聞がうるさいから報道を制限しようとか、企業を救いたいから最低賃金制をやめてしまおうとか、年金制度が苦しいから年金の支給を半分に削ろうとか、そんな無茶なこともやり放題です。

 これまで隠れていたスキャンダルが曲がりなりにも表面に出てきているのは、自民党と民主党の間にお互いを見張り合う緊張関係があるからです。
 「大連立」になりますと、緊張が消えるどころかなれあいが出て、むしろ自民党の悪い部分と民主党の悪い部分が結ばれ合って、市民の権利は窮地に立たされることになるでしょう。
 昔の自民党政府よりもっと悪い政府さえ出てくることになるでしょう。

 自民党にも民主党にも個別的にはきびしい批判の目を向けながら、しかし自民党と民主党が結託することは歓迎する。
 奇妙なことです。
 世論調査の数字的マジックでしょうか、国民の政治的幼稚さのあらわれでしょうか。