またひとつ金本神話――頭に死球受けてホームラン

　金本選手のすごさをまざまざと見ましたねえ、東京ドームでのきょうの阪神―巨人戦。
　すごいという言葉ではまだ足りないくらいです。
　すさまじい、といえばいいでしょうか。
　頭にデッドボールを受けて転倒しながら、その次の打席でホームランを打ったんですよ。
　
　まさしく獅子奮迅(ししふんじん)の活躍です。
　神がかりと言ってもいいでしょう。
　ほかの選手も奮い立たないわけがありません。
　タイガースが逆転勝ちを収めました(５－４)。

　全試合出場記録をぐんぐん伸ばしていることといい、骨折しながら出場を続けたことといい、2000本安打を達成したことといい、ぼくらは金本神話が作られていくのを、目の前にしているわけです。
　後世になって、こういう選手がいたということが語られたとしても、きっと、それはかなり大げさに言われているんだろう、と思われるでしょうね。
　同時代の人間として見ていなければ、こんな人がほんとうにいるなんてとても信じられないと思いますよ。

　彼はもうプロ野球の一選手ではないですね。
　人間として偉大な存在というべきですね。
　これだけの感動をぼくたちに与える人がはたしてほかにいるでしょうか。