美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

太陽のない街

2008年11月03日 | 読書もどき

    文化の日の今日は寒さが増した1日だった。

  そこで多少文化に関する話題を。

  「格差社会」の中、『蟹工船』がブームになっているらしい。

  漫画版も複数でているので、きっと売れてはいるのだろう。あの文体を読みとおすことができる読解力を持っているのなら、きっと就職もできるだろう、などと思っていた。

  すると案の定、便乗本と考えられる徳永直の『太陽の街』が文庫で出版された・・・・・・・。文学史の本の中でしか見たことのないその表紙がそのまま使われていた。

 歴史上の本という気がして購入。主婦の友社で本体500円。

 ちなみに書きだしは「電車が停まった。自動車が停まった。」である。

 文学的にはこちらのほうが明らかに上である。

  次の泥鰌は葉山茂樹あたりかな?