美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

日乗1  林檎

2006年07月22日 | Weblog

平成18年7月22日(土)のち 
                      日向子忌(杉浦日向子 行年46歳 江戸風俗研究家)

       ひさしぶりの晴間,これも梅雨の晴れ間だから,これも「五月晴」でしょうか?!

 我が家の鉢植えの林檎(富士)が結実して、直径五センチほどになりました。 この地域は,リンゴもミカンもなる寒暖の中間地点。

 

 現在の林檎は明治期に輸入されたセイヨウリンゴの子孫(品種改良)。赤系と青系がありますね。かつて,昭和30~40年代(『三丁目の夕日』のころです)は,赤系の代表が紅玉(コウギョク,アカダマとよんだ人も),青系がインドリンゴ(インド原産ではありません)でした。その当時は青森の業者が馬車をひいて関東地方まで行商に来ていました。

 明治以前はワリンゴを食していたようです。

 

 林檎の花は,白色に淡い紅がさす五弁のものです。清らかなイメージです。(バラ科だけのことはあります)林檎の花は季語では,「花林檎」などとされ「春」を表します。そして,夏から秋にかけて熟していく実は,「秋」の季語になります。残念ながら,未熟なアオリンゴは「夏」の季語とはなっていないようですが,かってに季語として一句。

 

    光陰の思ひを結ぶ碧林檎  奏城 おそまつ

 

 PS:そうそう,林檎といえば島崎藤村の詩「初恋」を思い出しますなぁ。でも,藤村の林檎は長野林檎でしょうね。