そらち旅日記 Vol.2

北海道空知総合振興局の職員が集めた旬の情報を、そらちの風に乗せてお届けします。

長沼町「新米・新酒・新そば」祭り

2012年10月31日 | 日記
暑く長い夏が終わり、秋を飛び越して、
ここ数日で一気に冬が駆け足で近づいて来ました。
そんな中、長沼町民の皆さんが今年収穫された新米や新そば、
さらに「どぶろく」や「ワイン」などの新酒を、地元の農産物を使った料理と
一緒に楽しむ「新米・新酒・新そば」祭りが10月24日に開催されました。
長沼町グリーン・ツーリズム推進協議会の主催で今年で4回目。




協議会の会長を務める戸川 雅光町長のご挨拶では、
長沼町では今年も4,000人余りの修学旅行生などを受け入れ、
グリーンツーリズムの取組がスタートしてから8年間で30,000人を超えたそうです。
また、今年のお米は豊作で1等米が99%以上、
その他の農作物も全般に良い出来となったそうです。
この日に提供されるお料理の中には、グリーンツーリズムで長沼町に来られた
お客様にお出ししているものもあるとのこと、楽しみですね。




さて、会場は300人余りの町民の皆さんで一杯です。
先ずはやはり新酒のどぶろくが気になります。
さすが、どぶろく特区の認定を受けているだけあって、
「松ちゃんのどぶろく」「まい姫」「一魂」「耕心」「輝陵」と5種類もあります。
米麹の状態や酸味など、それぞれ個性があり美味しくて5種類全ていただきました。




ワインはご夫婦でマオイワイナリーを営む向井さんの提供です。
(先日、北海道新聞でもご紹介されていましたね。)
山ブドウ独特の酸味が特徴で隠れたファンが多いんですよ。




次はお料理です。
JAながぬま提供の極良質味米「ゆめぴりか」のおにぎりはとても美味しそう。
未楽瑠加工グループ、ゆめの郷、きたなが手作り漬物村さんの漬け物は見た目も味も最高です。
漬け物とおにぎりは相性抜群!日本人に生まれて良かった~






味彩工房の工藤よし江さん提供のピクルスはヘルシーで彩りも鮮やかです。




長沼産の大豆ユキホマレを使った「大豆まるごとビューレ」のポタージュ、
長沼産あずきを使った「かりんとうまんじゅう」やチョコレートプリン、
アイスクリームもあります。お菓子も美味しい!








この他、大豆五目煮や南瓜ようかん、麺とうふ、しのだ巻きなど、
個性的なお料理が目白押しです。





  


新そばは馬追手打ちそばの会の皆さんの提供、
冷たいそばでそばの風味を堪能させていただきました。
また、会場には生産者の皆さんの販売コーナーもあり盛況でした。






町ぐるみでグリーンツーリズムを進めてきた長沼町、
数々のお料理は町民の皆さんの温かいおもてなしの心を感じさせてくれました。
長沼町では5月から9月の毎月第4土曜日に「夕やけ市」という
楽しいイベントも開催されています。
皆さんも是非一度、長沼町に足をお運びください。


続 カボチャ・カボチャ・カボチャ

2012年10月30日 | 空知の食
昨日に引き続きカボチャのお話。
カボチャは今まさに旬、そう言えば、この前ランチしたレストランでも
スープはカボチャのポタージュ。




先日のシニア野菜ソムリエ 吉川雅子さんによる
野菜と果物の講座のテーマもカボチャでしたよ。
ここでカボチャについてのウンチクを少し。
カボチャは大きく分けて、日本カボチャ(東洋種)、西洋カボチャ(西洋種)、
ペポカボチャの3種類があるそうです。
日本カボチャは水分が多くねっとりとした食感が特徴で、
40年ほど前までは市場の主流でした。
その後食生活の洋風化とともに生産者が減少、現在は、甘みが強くほくほくとして
調理法の多い西洋カボチャが増えてきているそうです。
「えびす」「みやこ」「雪化粧」など、普段私達がよく食べているものは
ほとんどが西洋カボチャだそうです。

これは、日本カボチャの「小菊」。
縦に深い溝があって上から見ると菊の花に見えることからこの名前が付いたとか。
食べてみると確かに水分が多くてしっとりとしています。
煮崩れしないので、和食の炊き合わせなどにはいい素材かも。




ペポカボチャは形・食味ともユニークなのが特徴で、
前回紹介したバターナッツやそうめんカボチャ、
そうそう、ズッキーニもこのペポカボチャの仲間なんですって。
こうしたいろいろなカボチャが、札幌でも手軽に買えるところを発見しました。
狸小路5丁目にある「道産食彩 HUGマート」です。




おお、あるわ、あるわ。岩見沢、赤平、栗山、三笠など、
空知管内の農家さんのカボチャもたくさん並んでいます。

 


こちらはイーティ、粉質でホクホク、甘みも強く、煮物や天ぷらによく合うそうです。




あっ日本カボチャも一角に並んでいます。




こちらはコリンキー、南アフリカが原産でシャキシャキとした食感、
皮も一緒に生で食べるそうです。色も綺麗なのでサラダやお漬け物にどうぞ。




前回のブログで紹介されていたバターナッツもありました。




よし、私もかぼちゃクッキングにチャレンジ!
吉川先生に教えていただいた、坊ちゃんかぼちゃのプリンです。
使うのは栗山産の坊ちゃんかぼちゃ。




先ず、カボチャを600Wのレンジで3分加熱します。
この時はへたの付いている方を下にしてください(加熱すると切りやすくなります)。
蓋になる部分を切って、今度はラップに包み2分加熱、
中をスプーンでくり抜き種を取り除きます。
ボウルに砂糖大さじ2と生クリーム100ccを入れてよく混ぜ、
卵1個を加えてさらに混ぜます。
これにさっきくり抜いた実とバニラエッセンスを加えて、
カボチャの中に入れて蒸し器で蒸します。




蒸し時間の目安は15分ほどですが、
かぼちゃの大きさによってもかなり差がありますので、
火が通っているかどうか竹串をさして確認してみてくださいね。




坊ちゃんカボチャの自然な甘みが生きていて、
とても美味しいプリンになりましたよ♪




カボチャは収穫してすぐには食べられません。澱粉を糖化させるために追熟させるのが基本、
早く食べたい場合は温かいところに置くと追熟が進みます。
逆に少し先に食べたいときには気温の低いところに置いておきましょう。
こうすると時期をずらしながら、年内一杯は北海道のカボチャを楽しめますよ。
カロチン、ビタミンなどが豊富で風邪予防にも効果があると言われているカボチャ、
皆さんも、美味しいカボチャで寒い季節に備えてくださいね。


カボチャ・ カボチャ・カボチャ

2012年10月29日 | 空知の食
収穫の秋ですね、たくさんの秋の味覚が私たちの食卓を彩ってくれます。
今年のお米は豊作でしたが、カボチャの出来もとても良いらしくて
「どれを食べてもすごく美味しい!」とは農家のお母さんのお話、
そう言われるとどの品種を買っていいのか迷っちゃいますね。

ところで、かつてご紹介した「ひょうたん」みたいな
「バターナッツ」というカボチャを覚えておいででしょうか。
水分が多くて火を通すとねっとりとクリーミーな食感、
今まで食べていたカボチャとはずいぶん違いましたが、
ソテーやペーストにして美味しくいただきました。
中でもあの時に作ったパンプキンパイは自分で言うのも何ですが「絶品!」でした。




あの後「バターナッツ」を探してみましたが、
なかなか売っている所を見つけられませんでした。
が、三笠の道の駅「サンファーム三笠」の農産物直売所、
その中の生産者の方が農産物を持ち込んで販売している
「みかさおいしい物語」の店頭で「バターナッツ」を発見!!




今年から各農家が生産して店頭に置いているとのことでした。
これは是非とも「買い」です。
ところが、同じような大きさ、同じような見かけなのに値段が違うのは何故?
1個150円、200円、250円、300円??
これは何人かの生産者の方が、それぞれ値段を付けて持ち込むからだそうです。
畑の土質とか肥料とか手間とか、それが価格に反映されているのかなぁ。
う~ん、悩みましたがここはやっぱり一番安いのに。




帰ってから、今回はポタージュにしてみました。
みじん切りのタマネギをバターで炒めて透き通ったら、
皮を剥いて適当に切った「バターナッツ」を投入。
そこに濃いめに溶いたコンソメスープをヒタヒタに注いで、
柔らかくなるまで煮たら牛乳を加えて温めます。
お玉などでカボチャを適当につぶして塩コショーで味を調えたら出来上がり。
温めた器に盛って、あれば生クリーム少々とクルトンを浮かせますよ。
この「バターナッツ」の果肉は鮮やかなオレンジ色、
ポタージュにもピッタリでした。あ~美味しい。




スープはミキサーなどで完全に滑らかにしても良いですが、
今回はあえてカボチャの食感を残してみました。
半分をジャガイモやお豆などにしてもきっと良い感じ♪
今度は時間のあるときにでも一手間かけて、
「カボチャのニョッキ」なんかにも挑戦してみたいですね。
きっと色鮮やかに美味しく仕上がると思います。

店頭には他にもさまざまなカボチャが、お値打ち価格で並んでいました。




これは「そうめんカボチャ」。
茹でると中身が素麺のような繊維状になるのだそうです。




こちらはお菓子作りに最適という「ロロン」という品種。
これも1個いただきましょう。




この「ロロン」をシンプルに塩蒸ししてみました。
なるほど、ホクホク感よりもねっとりときめ細かく繊細な味わいはお菓子向き。
このまま食べても充分ですが、煮物や天ぷらにしても良さそうですね。




本当に今年のカボチャは美味しい!
そういえば10月31日はハロウィーン、カボチャが主役のお祭です。
皆さんも美味しいカボチャを是非どうぞ。


「空知産ワインを知るセミナー」参加者募集中です!

2012年10月26日 | 空知のワイン
質の高いワインの産地として注目を集める空知。
その空知のワインの魅力をご紹介するセミナーを開催します。




昨年岩見沢で初めて開催したこのセミナー
山崎ワイナリーの山崎 和幸さんからこだわりのワイン造りについてのお話を伺い、
ソムリエ 池田 卓也さんの解説で、空知管内のワインとおつまみを味わうという内容、
美味しいワインと食で、参加された皆さんもとても満足そうな様子でしたよ。










今年は札幌のホテル、ノボテル札幌に会場を移して開催、
現在、解説をお願いする澁谷昭さんやホテルスタッフの方々と、
ワインやお料理を検討中です。
講演は岩見沢市栗沢で新しくワイナリーを開業したブルース・ガットラヴさん、
きっと素敵なお話を聞かせてくださることでしょう。

詳しい内容は次のとおりです。
皆さんのご応募、お待ちしています。

空知産ワインを知るセミナー
 日  時 2012年12月5日(水) 18:00~20:30
 場  所 ノボテル札幌 札幌市中央区南10条西6丁目
 主  催 北海道空知総合振興局
 内  容 第1部 ワイン産地・空知の現状と将来性についてのお話 
            講師:10Rワイナリー オーナー ブルース・ガットラヴ 氏
       第2部 空知産ワインの試飲とワインに合うおつまみの試食
            解説:ノボテル札幌 シェフソムリエ 澁谷 昭 氏
 対  象 道内にお住まいの20歳以上の方で、空知産ワインに興味のある方
 定  員 80名(応募者多数の場合は抽選とさせていただきます)
 会  費 2500円
 応募方法 氏名(ふりがな)、年齢、郵便番号、住所、電話番号、参加希望人数を記載し、
        はがき・FAX・E-mailいずれかの方法でご応募ください。
        ※2名以上でお申込の場合は、全員の氏名(ふりがな)、年齢も記載
 応募宛先 〒068-8558 岩見沢市8条西5丁目
        北海道空知総合振興局地域政策部(特定課題)
        TEL 0126-20-0147 FAX 0126-25-8144
 応募締切 2012年11月16日(金)当日消印有効


空知総合振興局地域政策部(特定課題)
TEL 0126-20-0147
http://www.sorachi.pref.hokkaido.lg.jp/ts/ttk/

秋の夜の 玉蜀黍の焼くるにほいよ ~ 幻の「八列とうもろこし」

2012年10月25日 | 空知の食
三笠の道の駅「サンファーム三笠」の農産物直売所、
休日には新鮮な野菜を買い求める人の車でいつもいっぱいです。

  


この中にある及川農園さんでは、この季節に昔ながらの「八列(はちれつ)とうもろこし」の
「焼きとうきび」を販売しています。




その場で皮を剥いてから、生のまま炭火の上でこんがり。
辺りには「焼きとうきび」の香ばしくて良い匂いが漂っています。
お醤油のこげる香りがもうたまりません。






この匂いにつられてか、次々と売れていきますよ。一本300円。




この「八列とうもろこし」とは、実がこんなふうに8列に並んでいることから
付いた名前なんですね。30センチほどの細長い穂に、
粒が2個ずつきちんと4列に並んでいます。
食べてみると硬質でしっかりとした食感、
でも噛みしめるほどに旨味の奥にほのかな甘み、深い味わいがします。
柔らかくてジューシーで甘い、今のスイートコーンとは全く違う食べ物ですね。
今更ながら「とうもろこし」は「穀物」なんだ!と改めて実感させてくれます。
子供の頃はよくこんな「とうもろこし」を食べていました。
何だか懐かしくて、しみじみと美味しいなぁ。




おなじみ札幌大通公園の「焼きとうきび」も、
昔はこんな硬質な「とうもろこし」だったんですね。
かつて、石川啄木が歌に詠んだという「玉蜀黍(とうもろこし)」もきっとこの品種。
「八列とうもろこし」は、収穫後時間がたつとすぐに味が落ちてしまって
市場流通向きではないため、今ではこうした直販やイベントでしか
食べることができなくなってしまいました。

及川農園のお母さんのお話では、「八列とうもろこし」は栽培が難しくて、
もう作っているところも数少ないのだとか。
この希少な「八列とうもろこし」を守るため、他の品種と混ざらないように
細心の注意を払って栽培されているそうですよ。
懐かしい昔ながらの「とうもろこし」の味、ずっと守り続けていただきたいですね。
昔の「八列とうもろこし」の「焼きとうきび」、通常は8月下旬から10月中旬くらい
までの販売ですが、今年は暖かくてまだ霜が降らないため、
10月いっぱいくらいは大丈夫とのことですよ。
お早めに~。