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90式戦車製作記 ~その3~

2011-12-27 20:10:06 | 模型について

風邪によって製作を中断していた90式戦車ですが、先の3連休の間に少し手を加えたので記事としてアップします。

 

今回は車体下部製作の工程になります。

ここから先は、サードパーティーのエッチングパーツの工作が加わってくるので神経を使います。

タミヤの名誉のために一言付け加えますが、キットの箱の中のパーツだけで製作される場合には、何ら問題無く、鼻歌交じりで30分もあれば出来上がってしまいます。

 

まずは前照灯の工作です。

 

前照灯のレンズ部分は、キットでは透明ではない普通のプラパーツを取り付けるようになっています。

でも、ここはやはりクリアパーツを使ってレンズを再現してやりたいところです。

 

レンズ部分の再現にいつも使っているのがコイツ。。。

ウェーブのガンプラ用のH・アイズ2という別売パーツです。本来はガンプラのカメラ部分を再現するのに使われる物なんですが、戦車模型などでは前照灯のレンズ部分として応用されています。

 

 

 

前照灯に近いサイズのパーツを切り出して使いますが、コレが一発でピッタリ合うって事はまずありません。

 

ほらネッ!

 

 

 

このパーツを現物合わせで削り込み、前照灯のサイズに合うように加工していきます。

何とか形になってきました。

 

 

 

前照灯内部はMr.カラーのスーパーメタリックのスーパーファインシルバーで予め筆塗りしておきます。

 

 

 

さて、サイズが合うか。。。

バッチリです。

この後、エッチングパーツを使った前照灯カバーの工作になりますが、エッチングとキットパーツのサイズが微妙に合わなくてかなり苦戦しました。

その結果は後ほど。。。

 

 

 

タミヤのキットは部品点数が抑えられている上、パーツの合いがよく、組立説明書も丁寧で解り易いので、初めて模型を作る人でも大して苦労することなくキチンと完成させることが出来るところが美点だと思います。

ただ、作りやすくしようと部品点数を抑える為には、どうしても仔細なディテールを省略しなければならない部分が出てきます。

また、製造コストを抑え、価格を下げるためにもコレは賢明な判断だと思います。

そして、メーカーが省略せざるを得なかった部分をもデラー自身で再現してやるのも模型製作の一つの楽しみ方だと思うのです。

 

・・・ってカッコいい事言って、後から思いっ切り後悔するハメになるのですが。。。

 

例えば、ここの部分。。。

本来は“コ”の字型の取っ手になっている訳ですがキットではこのように凸モールドで表現してあります。

 

 

 

この部分を0.3㎜の真鍮線で作り変えてやります。

まずモールドを削り取って0.4㎜の穴をピンバイスで開けておきます。

 

使用する真鍮線は0.3㎜径ですが、ピンバイスで開ける穴は0.1㎜大きい0.4㎜にしておくと後々の工作がとてもやり易くなります。また、出来上がった取っ手のサイズに多少の誤差が生じてもキチンと穴に収まってくれます。

 

 

 

0.3㎜の真鍮線を加工して取っ手を作ります。

エッチング用プライアーを使えば簡単に出来ます。

コレを切り取ってピンバイスで開けておいた穴に差し込み、裏面から瞬間接着剤で固定します。

 

 

 

最後はパテで0.1㎜分の隙間を埋めてやれば完成です。

いい感じになったでしょう?

えっ、余り変わらない?

いいんです、いいんです、自己満足の世界ですから。。。

 

 

 

この作業を車体だけで11箇所行いました。

 

 

 

この後は、ヘッドルーペ、極細ピンセット、デザインナイフ、そして苦手な瞬間接着剤などを頼りにエッチングパーツとの壮絶な神経戦が続きました~。

引き籠ったまめ八の部屋から、時折“ウオ~っ”という獣のような叫びが聞こえてくるので子どもたちが、“パパの頭が変になったかも。。。”と心配して時折様子を見に来る始末。。。

 

その壮絶な神経戦に耐えて、どうにか車体下部完成です。

 

 

 

苦労したエッチングパーツの部分。。。

車載工具のストッパー(戦車ではクランプと呼んでます)部分です。

締め付け用の蝶ネジまで再現してあります。

エッチングパーツならではのディテールです。

 

 

 

 

 

車体前部。

上でご紹介した前照灯の完成形です。

これでも全てのエッチングパーツを使っている訳ではありません。

まず、自分の工作技量以上を要する物は使っていません。

また、エッチングを使っても余り効果が望めないと思われるパーツについてはスッパリ切り捨てます。無駄な労力をかけて全てのエッチングパーツを使い切る事より、その労力と気力を他の部分に回した方が余程健康的だと考えるからです。(・・・言い訳、言い訳。。。

 

 

 

操縦席のペリスコープ(展視孔)についたワイパーが見えますか?

実は、フェンダー(泥除け)の留め具のエッチングパーツが、工作途中でピ~ンと4次元世界に飛んで行ってしまいました。

お蔭で、それから約1時間に渡って鑑識も真っ青になる位、畳の上を這いつくばっての大捜索。。。でも見つからない。。。

仕方がないのでその部分はキットパーツのままにしてあります。

それにしても、ピンセットから飛んで行ったパーツってホント、4次元世界にでも行ってしまったんじゃないかと思う位見つからないんですよね~。不思議~。

 

 

やっと年内に何とか車体下部の工作が終わりました。

でも、これから更に過酷な砲塔部分が待っています。

 

 

一応、明日で御用納めです。

この正月休みの間に何処まで進めることが出来ます事やら。。。

 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

宮ちゃんNO1 [2011年12月27日 20:47]
こんばんは~ 宮ちゃんで~す!

イヤ~・・・毎回驚かされて事ばかり・・・
レンズの拘り・・・凄すぎる!
細かいディテール・・・少しだけ理解出来そう(笑)
自己満足の雄叫び・・・判る気がします(爆)
年末年始の休み明け・・・どんな作品が出来るか?
楽しみにしてま~す!

ビックなトトロ [2011年12月27日 23:48]
こんばんは~~

緻密な作業ですね~~~
こだわりがハンパ無いですね(スゴ!!)
この細かさは私には出来ましぇ~~ん
昔は抵抗やコンデンサ(チップ含む)、フラットICとかも交換したりしてましたが・・・
最近では大きなナット弄ってる方があってるかな?って思うことがしばしば・・・(アセアセ)
情けないですね(涙)
チビ達と一緒に緻密な工作して指ならししようかな(笑)
って言うよりまめ八様にお願いする方がいいかも m(_ _)m
まめ八 [2011年12月28日 8:40]
宮ちゃん、おはようございます。
御用納めで何にもする事ないのでスマホでコメントしてま~す。
雄叫びは自己満足でなくて、失敗した時の悲鳴なんですよ。(;^_^A
模型なんかにうつつを抜かして現実逃避しているので、年賀状も大掃除も全く手を付けていません。
せめて今日明日位で年賀状は済ませないと。。。(;^_^A
まめ八 [2011年12月28日 8:45]
ビックなトトロさん、おはようございます。
確かトトロさん、PCのテクニカルサービス関係のお仕事でしたよネ!だったら、この程度の作業は朝飯前ですよ~
模型の場合には静電気は気にする必要ありませんから。。。
でも、仕事で細かい手作業されているなら余暇の時間までやりたくありませんよね~
私としては大きなナット弄れる方が尊敬に値しますよ~。
W650 [2011年12月28日 9:24]
おはようございます。
まあ、なんとも気の遠くなる作業をされているのでしょう!
しかし、この作業が完成したときの達成感がたまらないでしょうね。
自分は専ら、車メインですが、学生の頃はパテでフェンダーを盛り上げたりして成型してました。
まだ風邪で体調が芳しくないので、外に出れず、こうしてPCの前で引き篭もっています。

TSM [2011年12月28日 20:48]
>約1時間に渡って鑑識も真っ青になる位、畳の上を這いつくばっての大捜索…諦めて完成させた後からひょっこりと見つかるんですよね~残念と言うか悔しいというか…。
ヴェル24 [2011年12月29日 8:48]
おはようございます。

今までプラモデル屋さんの展示品を何気なく見ているだけでしたが、この記事により、モデラーが細部にまで拘っているのが良く解りました。今後のモデルの見方が変わるでしょう!
それにしても細かい!ブッキーな私には出来ません!(笑)
おぺ [2011年12月30日 1:01]
こんばんは。
取っ手の工作、面白そうですね。こういう手作りする箇所って完成後に見直すと感慨に浸れますね。
それにしてもエッチングの設定の凄まじいこと…。飛ばしたエッチングをあとから発見したときの感情ってうまく表現できませんよねw。
あと、クリアパーツを持つピンセット。いい道具をお使いですね。
まめ八 [2011年12月30日 8:22]
W650さん、おはようございます。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
ここでご紹介したディテールアップは、言わば“お約束”みたなレヴェルなんですよ。
今回はエッチングパーツを使用しているので作業がなかなか捗らず、年末の雑事との掛け持ちで仕事より忙しい?状況になってしまってます。(;^_^A
まめ八 [2011年12月30日 8:28]
TSMさん、おはようございます。
いつもコメントを頂き、有難うございます。

そうなんですよ~。これから模型部屋の大掃除をしなければならないので、ひょっこり出てくる可能性は大ですね。
この複雑な気持ちがご理解いただけるって事はTSMさんもパーツを4次元空間に転送?したご経験をお持ちのようですね。(*^-^)
それにしても紛失したパーツって一体、何処に行ってしまうのですかネ~。
見つからない時にはホント、4次元空間にでも行ってしまったような位に見つかりませんよね。
まめ八 [2011年12月30日 8:35]
ヴェル24さん、おはようございます。
いつもコメントを頂き、有難うございます。

>今後のモデルの見方が変わるでしょう!
そうですネ~。模型屋さんの店頭に展示してある作品にも、小学生が作った簡単な物から超弩級テクを駆使した物まで色々ありますので、見比べてみるのも良いかもしれません。
殆ど手を加えてなくても塗装技術でリアルに仕上げている方もいれば、徹底的に作り込んでいく方もいて面白いですよ~。
でも。。。こうした視点で模型を眺めるようになったら模型地獄に足を踏み入れることになりますからご注意を!(*^-^)
まめ八 [2011年12月30日 8:48]
おぺさん、おはようございます。
いつもコメントを頂き、有難うございます。

タミヤの戦車模型を作るにあたって手すりのディテールアップは“お約束”の作業です。2~3個作る分には楽しいのですが、11箇所(コレに砲塔部分が5箇所加わりました!)も付けていくともはや修行の世界になってきます。(T△T)
エッチングは、コレでも全体の1/5位しかまだ使用していません。
勿論、未使用分の中には私の技術では到底使用が適わない物や、何のためにエッチングに変えなければならないのか理解に苦しむ代物もありますが、砲塔の方が使用するパーツ数が多く、しかも工作的に難しいので今からドン引きしています。(;^_^A
ピンセットはタミヤの極細を使っています。
値段は少々高いのですが使い勝手は抜群ですよ。ъ( ゚ー^)

EP82-SW20 [2011年12月30日 15:36]
こんにちは。

うんうん、モデラーの拘り、わかります(^^)
私も時間があった未成年時代に、どっぷりはまっていましたから(苦笑)

ペリスコープにワイパー…
大戦中の戦車にはなかった装備ですから、目新しく感じますw
まめ八 [2011年12月31日 9:39]
EP82-SW20さん、続けてのコメント、有難うございます。
子どもの頃に比べると、下手に実車の知識が増えてしまって細かい所に目が行くようになりました。(T△T)
その結果、“ココまではやらなければ。。。”という強迫観念みたいなものに囚われてしまっているような気がします。そのため、手が進まずにちっとも完成しない未完成病になってしまってます。(T△T)
子どもの頃はもっと自由な考え方で純粋に模型を楽しんでいたと思うのですが。。。
“知らぬが仏”と言いますが、あくまで趣味の世界ですから拘りも程々にしておかないといけませんネ。


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