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モデルカステンの連結可動式キャタピラを作り倒す!

2010-01-26 22:24:27 | 模型について

先日、ミリタリー同志EP82-SW20さんから、モデルカステンの連結可動式キャタピラの購入をご検討されているというコメントを頂きました。

そこで、そのモデルカステンの連結可動式キャタピラを実際に組んでいるところをご覧にいれようと思いついたのでありました。

ちょうど数年前にモデルカステンの連結可動式キャタピラを組みつけてやろうとして熟成(放置)していたドラゴン社製のブルムベア後期型のキットがあったので、まさに渡りに船でした。

 

これが今回のお題目、モデルカステンの連結可動式キャタピラです。

品番はSK-27。Ⅳ号戦車最後期型(軽量型)用です。

 

 

早速、作業開始。

ランナーからパーツをひたすら切り取ります。その数、片側99枚、合計198枚。

写真右がこれから作業するランナーの山。まだ8枚切り取っただけです。トホホ・・・

作業効率を上げることと、切り口の整形を省くために良く切れるデザインナイフでバンバン切り取っていきます。

 

 

莫大なランナーの山と格闘する事約2時間。やっと切り取り終了です。

作業中は次第に無我の境地に入り、まるで修行僧の世界です。

 

 

次にキャタピラを可動させるためのピンをランナーから切り取ります。

これがそのパーツ。

このピンで連結したキャタピラの穴に左右から差し込んでで可動させる仕組みになっています。

 

 

ピンは左の部分が外側用。右が右側用。右だけでキャタピラ1本で99本。これが2本で198本。

左右あわせると396本のピンを切り離していく修行が始まりました。

 

 

時々意識が遠のいていく中、やっと単純作業が終わりました。

ピンには左右があるので、それを区別するためにパーツNoを書いた紙切れを乗せておきます。

 

 

ここまで約2時間半。やっとパーツの切り離し終了です。

これでキャタピラの組み立てを始めることができます。

 

まず、切り離したキャタピラのパーツを10個ずつの塊にして99枚準備します。

こうしておかないと組み立ての際に何枚組んだのかがわからなくなってしまうからです。

この作業の時には賽の河原の石積みの台詞を言いながら行うと効率が上がります。

 

 

キットには組み立て用の冶具が付属しています。

しかしこれで一つ一つ組んでいくと莫大な時間が費やされてしまいます。

そこで両面テープを使用して一気に組み上げてしまうという方法をご紹介します。

 

まず、両面テープを50㎝位の長さに切り、ズボンやタオルなどに押し付けて粘着テープ面にケバをつけなるべく粘着力を落とします。

 

 

そのテープをカッティングシート(出来れば50㎝位の長さの平面がある角材)に貼り付け、保護シートを剥がします。保護シートを剥がした粘着面は先程と同じようにして粘着力を落としておきます。

 

 

次に、両面テープの粘着面上にキャタピラを並べていきます。

片側99枚。2本で198枚をなるべくまっすぐに並べていきます。

この作業の時には般若心経などを唱えながら作業をすると良いでしょう。

 

 

般若心経を1000回位唱え終わると並べ終わるはずです。

やっと終わったですぅ~。

これからピン打ちの作業になります。準備する物は、トロトロ系接着剤と先程切り取った左右のピンです。ちなみに右下にうつっているキャタピラが6枚載った板状の物がキットの付属している組み立て用冶具です。

 

 

左右に注意しながらピンをキャタピラ側面の穴に差し込んでいきます。

まずトロトロ系の接着剤をピンの根元(握り手に近い側)の少量付けて・・・

 

 

ひたすら差し込む。

この時、人生365歩のマーチを歌いながら作業を行うととてもハイな気持ちになれます。

 

 

人生365歩のマーチを500回位歌い続け、声が枯れた頃にキャタピラは可愛いムカデちゃんの姿になっていることでしょう。

作業終了・・・

 

 

次にこの可愛らしいプラスチックのムカデちゃんをカッティングシートからゆっくり丁寧に剥がしていきます。力任せに剥がそうとするとムカデちゃんが切れてしまい、人生はとても悲しくむなしいモノであるという思いに取り付かれてしまうので十分注意が必要です。

最初に両面テープの粘着力を落としていたのはキャタピラを剥がしやすくするためだったのです。

カッティングシートから剥がし終わったら、今度はキャタピラにくっついている粘着テープを丁寧に剥がします。

ココまでくれば、最終解脱まであとわずかです。

 

 

あとはピンのランナー部分をニッパでバリバリ切り取っていきます。

 

 

やっと完成しました。

作業を始めてから、遠のいていく意識と闘うこと約4時間半。まさに修行僧の世界でした。

 

 

完成を目前に控えた状態で、これまで数年間にわたって熟成を重ねてきた(放置してきた)ブルムベア後期型。

 

 

キャタピラを仮組みしてみるとなかなかどうしてカッコいいじゃん。

 

カステンのキャタピラは激辛カレーと同じで作っている時は苦行以外の何物でもありませんが、完成して戦車に取り付けると何故か病み付きになってしまう程良く出来ています。

 

 

EP82-SW20さん!

仰る通り、やっぱり戦車の肝はキャタピラですばい。

キャタピラの無か戦車は、翼の無か飛行機と同じだけんねぇ。

 


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

EP82-SW20 [2010年1月27日 17:47]
こんばんは。
おお、まさに「修行」の世界です、これは!
私は1/25サイズ以上の連結キャタピラをやっているので、組み付けた後のピンを切り取る、という様な手間は無いし、何より大きくて頑丈。
確かSU-100もヤクパンもキャタピラ自体にピンが加工されていて、オス側(ピン)とメス側(フック)をパチンとはめ込む形だったですね。
1/16のティーガーⅡは金属ピンを打ち込むタイプだったなぁ。
それにこんなに細かくない(苦笑)
しかし、連結キャタピラには本物らしい「味」があるから良いですよね。
「自重による自然なたわみ」
これがやはり魅力(笑)
まめ八 [2010年1月27日 19:00]
EP82-SW20さん、こんばんわ。
連日のコメント有難うございます。

モデルカステンのキャタピラは製作には修行僧並みの忍耐力が必要ですが、完成すると本当にリアルな質感です。特に自重による自然なたわみと細かいシャープなディテールは他の製品の追従を許しません。さすがドイツ戦車の権威、富岡氏が監修していることだけはあります。
ところで、次回作の件ですが熟考の結果、ドラゴン社のツバイクレーズンクにしました。
製作途中記事も入れていくつもりなので良かったら見てやって下さい。o(^▽^)o
にーなな [2010年1月30日 16:45]
こんにちは。
いやあ。素晴らしいです。まめ八さんで4時間半ということは、私ならばゆうに一日以上はかかってしまいますよ。。汗
戦車模型の世界も面白そうです~。精進しないと。。汗
まめ八 [2010年1月31日 22:52]
にーななさん、こんばんわ。
これまでのコメントに一つ一つ丁寧なコメントを頂きまして感謝に耐えません。

モデルカステンの連結可動式キャタピラは手間がかかる反面、出来上がりのリアルさは他の追従を許さない物があります。
私は模型に携わっている年数だけは長いのですが、生来の不器用さと短気が災いして一向に満足のいく作品を作り上げたことがありません。(結局、下手くそという事ですo(^▽^)o)
それでも、模型を辞めないのはやっぱり模型が好きなんでしょうねぇ~。o(^▽^)o
下手の横好きと言う言葉もありますから、マイペースで頑張って行くつもりです。応援宜しくお願い致します。o(^▽^)o
おぺ [2010年2月14日 16:48]
こんにちわぁ!4時間半に渡る苦行、ホントにお疲れ様でした。現世の苦は来世の楽とされますが、組上げた直後にこんな満足感が得られるんですからまたやっちゃうんでしょうねw。
連結可動式の組上げの凄まじさは、話には聞いていましたが、こんなドキュメンタリータッチの記事で目の当たりにして感動しましたw。
まめ八 [2010年2月14日 20:54]
おぺさん、こんばんわ。
4連投のコメント、有難うございます。

“キャタピラは戦車の命”とはいえ、この作業は結構しんどいです。しかも戦車は転輪の数も多いので、パーティングライン消しや塗装の際も単純作業の連続です。こういった単純作業をやっていると、無我の境地にたどり着き、修行僧の世界を体験する事になります。!(^O^)

EP82-SW20 [2010年6月30日 0:03]
こんばんは。
前回の3突のレス、参考になりました。
確かにG型以降になると、車長がヘルメットでなく帽子になっていますねw
さて、今回はブルムベアの操縦席についてちょっと質問です。
初期のブルムベアはティーガーⅠと同じ直視型ペリスコープでしたが、その後防御の面から正面は80mmの装甲板に変更されていますよね。
ここで質問。
どう見ても、垂直に近い80mmの装甲板の方が、100mmでやや斜めになっている前面装甲より貧弱(苦笑)
確かに前面投影面積は少ないですが、何故同じ厚さにしなかったのでしょうね?
ひょっとしてⅣ号突撃砲と共通?
その辺ご存知でしょうか?
まめ八 [2010年6月30日 19:37]
EP82-SW20さん、こんばんわ。
いつもコメントを頂きまして有難うございます。

ご質問の件ですが、少し調べてみましたが私にも確たる証拠に基づいた回答はわかりませんでした。すみません。。。m(._.)m
ただ、以前、Ⅳ号戦車の前面装甲が何故100㎜厚や傾斜装甲に出来なかったのか?ということを調べたことがあり、こちらの方は確たる答えを得ております。ブルムベアとⅣ突の操縦席は基本的にⅣ号戦車と同じ位置にあるので、操縦席前面の装甲厚が80㎜であった理由はⅣ号戦車の場合と同じであると可能性が極めて高いと思います。従って、恐らく次の回答が正解だと推察します。

長文のリコメになって申しわけありません。
続きます。。。
まめ八 [2010年6月30日 19:39]
続きです。。。

Ⅳ号戦車の操縦席前面装甲板の前には、ギアとブレーキの点検ハッチがついてますよね。
Ⅳ号戦車の場合、前面装甲板を80㎜以上厚くしたり、傾斜をつけたりすると、この点検ハッチに前面装甲が大きく被さってしまってハッチの開閉が出来なくなるそうです。ブルムベアの場合、操縦席部分の装甲はギア点検(交換時にも使う)ハッチの一部と重なっていますが、ボルトの位置をずらしてかろうじてギアの点検・交換が出来るようにしてあります。
ところが、これ以上、操縦席前面の装甲が厚くなり、ギア点検ハッチと重なるとハッチの開閉が不可能となるそうです。
したがって、ブルムベアやⅣ突の操縦席前面装甲板は80㎜のままにしてあるみたいです。
また、ブルムベアの前面装甲板は、操縦席前面のみならず傾斜部分も本来は80㎜であったそうです。
ところが、設計図をみたヒトラーが前面装甲を100㎜にするように命じたことからこうしたちぐはぐな装甲厚になってしまったみたいですよ。(^O^)
ただ、この話、何処かの政党の政策決定と良く似ているような気がしませんか?!(^O^)
ほむっ [2011年10月4日 4:53]
「まにぃロード」と言う漫画でも、出てたネタですなw
まめ八 [2011年10月4日 19:25]
むほっさん、こんばんわ。
初めまして!
この度はコメントを頂き、有難うございました。

済みません。。。
「まにぃロード」という漫画を読んだ事が無いのでご指摘の件はちょっとわかりません。(;^_^A
機会があったら見てみたいと思います。
モデルカステンの連結可動キャタピラを組むのはとても忍耐力が必要なので、漫画のネタにまでなっているのですねぇ。
模型を趣味としない人にはこの苦労はきっと滑稽なんでしょうね。(;^_^A