※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

天気予報から見える○○…

2002年04月30日 | メディア【media】
 今日の東京地方の天気予報は一日中『曇り』
しかし午後からしっかり雨が降り続いている。
別に予報を当てにしているわけではないし、外れることを咎めるつもりも無い。
ただ、天気予報を伝える人(予報士、キャスター、お天気お姉さん)は
普通の「生活感」
持っているのだろうか。
少なくとも彼らのそれは私のそれとは大きくかけ離れている。

 親しい友人はご存知だろうが、私はバイクが大好きである。
マシンが好きというより(マシンは好きだし、いじりたいのだが金がない)、
乗ること、乗って出かけることが大好き。
以前は通勤にも使っていたし、休日もたいてい乗っていた。
だから天気予報は毎日、しかも何度もチェックする。刻々と変わっていくから。
 バイクに乗らない人は実感できないだろうが、
「バイク乗り」は人一倍天気を気にする。
何故なら、バイクに乗るという作業はものすごーくデリケートで、
ちょっとした天気の崩れに弱いのだ。
徒歩の場合、小雨なら傘を差さなくても問題ない。
車や電車ならある程度激しい雨でも平気。
しかしバイクは違う。シールド(眼前を覆う透明板)の無いヘルメットを、
裸眼で使用している人は対象外だが、
私はそこそこ大きなバイクに乗っており、
スピードも出るので、安全性と防風性を確保するため
「フルフェイス」のヘルメットを使用している。
そういうバイク乗りはかなり多い。
それを使用し、雨が降ると一気に気分はブルーだぜ

 ポツっと小雨の雫が一滴シールドに付くこと、
それは田舎の高校時代、田んぼの畦道を自転車で走っているとき
突然眼の中に蚊が飛び込んでくるような、
あるいは行司の軍配が返り、し切ったと同時に舞乃海の猫騙しを食らい、
慌てふためく小錦のような状態である。
それはそれは運転しづらく、グローブ(手袋)で拭っても、
脂の筋のような模様が付き、視界は悪い。
歩行者や車の運転者は全く気にならない程度の雨が、
バイク乗りにとっては大変インパクトがあるのだ。

 東京は田舎とは比較にならないくらいバイクの数が多い。
東京で免許も車体も購入した私は東京の道を走り慣れており、
バイクで地方へ行った際、あまりのバイクの少なさにビックリしてしまった。
東京でバイクに乗ることは移動手段であり、
バイク便などの仕事もあることからビジネスユースの意味もあるが、
田舎では明らかに「趣味」であり「レジャー」である。
だから休日になると多少バイク乗りが増え、
対向車の運転手が親指を立てて合図をする。
同じ趣味を持つ者同士が親しみを込めて。
最初は面食らった。そんなことされたことないからどう返していいかわからずに。

 田舎では車を所持できる人でも、
東京では駐車場代が高く、所持できないこと、
そして渋滞をある程度避けられることが原因だろう。

 「曇りのち雨」などの場合、
天気予報で「お出かけの際は傘をお持ちになって…」とよく言うが、
「バイクに乗る方はご注意ください」とは言わないし、
「降っても小雨程度ですので傘は必要ないでしょう」という際も
「しかし小雨の可能性はありますのでバイクに乗る方は…」
といったコメントは聞かれない。
「曇り」や「曇りのち雨」の天気予報のためバイクで出て、
(早めに雨が降り始めたりして)
ずぶ濡れでバイクに乗っている人をよく見かける。
私も何度もそういうめに遭った。
 制作者はバイクのような貧乏人のやる趣味はやらないし、
バイクに乗ること自体異文化の世界の出来事のように
思っていらっしゃるのかしら?
東京はこんなにバイクが多いのにねェ。オホホホ…

 マスコミ、メディアのソフト、
つまり番組、紙面(誌面)の内容に対して、
我々がいまいち納得、共感できない
あるいは不愉快な思いや歯がゆさを感じる背景のひとつとして、
制作者が市井の生活感(観)を理解していない
あるいは(乱暴だが)軽蔑していることが挙げられると思う。
 人権擁護、個人情報保護法案、
いわゆる「メディア規制法案」が今国会で審議される。
逃げるようだが、ここでは論説しない。だって不勉強なんだもォ~ん。
マスコミもあおって、躍起になって自民党との対決姿勢を打ち出している。
どちらの言い分にも一理ある。しかし、ひとつだけ言いたい。

 おごるな!マスコミ人!

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