※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

WALK WALK WALK!!ちょっとRUN…

2008年09月28日 | スポーツ【sports】
 先週自宅から約3時間のラン&ウォークをした
自宅のある神戸市「大開」から「舞子」まで
と書けばご近所さんはわかるかな
直線距離で約10kmだが、まず六甲の山のほうへ向けて走り、
飽きてきたので、須磨の辺りを目指して平地へ下り、
ウォーキング中心に切り替えながら住宅街を歩いて海岸線へ出て、
垂水辺りから高台の住宅街へと再び高度をやや上げ、
舞子の海岸へ下りた、という具合。
15kmは歩いたかな
もちろん途中で昼食は摂るし、休憩もした。
スタイルは完全トレラン


 めちゃくちゃ疲れた
でも長い距離を歩くのは好きなので気持ちよかった
日々の嫌なことも身体を動かしている間は忘れられるなァ

野球を、勝負をわかってないねぇ~

2007年11月01日 | スポーツ【sports】
オレ竜が日本一になった

 さて、マスコミで語られていないことは何かなァ~

 まず、ことわっておくが、僕は37年間、
熱烈な中日ドラゴンズファンである。
何十年もドラゴンズの野球を、何度かのリーグ優勝を見てきたが、
現在のチームはドラゴンズの歴史上最強である!!
いや、ひょっとしたら日本プロ野球史上最強かもしれない。
それは最強の選手層、最強の打線や投手力があるからではない。
「最強の野球」をするからである。
 あのイチローが真摯にアドバイスに耳を傾ける、
現役時代、誰もやってこなかった態度と取り組みで野球を行なった、
落合博満だからこそ作り上げたチームと野球、
それが最強なのだ。


 今日の日本シリーズ第五戦、
8回まで完全試合ペースの先発・山井を交代させ、
抑えのエース岩瀬を登板させた。
結局、一安打も許さない完璧なリレーで
日本ハムを完封して日本一になったが、
この交代を
「非情の交代」
そして、楽天監督の野村克也までも
「信じられない。僕なら一安打打たれた時点で交代させる。
10人監督がいたら10人(このケースでは)交代させないだろう。」

とインタビューで言っていた。

ほんと、バカだねぇ、野村は


 野村監督を僕は評価していたし(*落合以下であることは百も承知)、
落合監督を除けば、
ヒルマン(日本ハムファイターズ)、バレンタイン(千葉ロッテマリーンズ)
と並んで、現在の優秀な監督の一人だと思っていたが、
これほどバカだとは…。
落合はただ、必死で勝とうとしていただけで、
そのために最良の、最高の采配を振るっただけなのに。


 まず、ファイターズの先発ダルビッシュが、
現在の日本球界最強の投手であることは誰も疑わない

だからゆえ落合が
「点の取れない投手」
と言う。
現にこの試合、ここまで1-0でドラゴンズがわずか1点のリード。
残りのイニングは9回のみ。
そこで山井が投げ続け、
一人でもバッターを塁に出すということはどういうことか
野村はわかっているのかねぇ?!

その後、四球→エラー→犠牲フライで1点が入るんだよ!!
試合が白紙に戻っちゃうんだよ!!
野村ならそこからでもまた難なく勝てちゃうわけ??!!
これだけ緊迫した試合なら、
9回まで1-0でリードしていたら、
そこから(そのまま)勝ちへ繋げるのが常道でしょう

 落合は山井から岩瀬への交代を
「山井はあそこまで(スタミナや力が限界だった)だった」
と言っていたが、そうでなくとも
ドラゴンズには球界を代表する不動の抑えのエース岩瀬がいるのだから、
一番信頼を置いている岩瀬がいるのだから、
9回は彼に任せるのが“勝ちパターン”である。
山井の完全試合の可能性を信じて、それを成し遂げさせるため、
勝ちパターンを捨てるというのは愚かというより他無い



 僕は、野村克也は優秀だが、
詰めの甘い監督であると思うが、
皆さんはいかがでしょうか?

亀田問題

2007年10月27日 | スポーツ【sports】
 先日、最新式の体重計に乗った。
身長、年齢、性別などを入力し、そして乗ると
体重、体脂肪率、筋肉量、などが表示される。
そして最後に「肉体年齢」が表示されるが
僕、雪崩★マンは「18歳」だった。
 そんな「37歳」になったばかりの雪崩★マンの
今日のテーマは
「亀田問題」


 「白い恋人」、「赤福」に次いで
「亀田のあられ」も賞味期限の改ざんが…
ではなく


 亀田大毅の内藤大助戦での行為はもちろん許されざるものであり、
また、チャンピオンである内藤に対して「ゴキブリ」呼ばわりするなど
試合前までの内藤に対する言動・行動は
チャンピオンへの冒涜であり、
全く許してはならない
しかし、これらはすでにマスコミらによって語り尽くされていること


 まず、亀田一家
(父史郎、長男興毅、次男大毅、三男誰だっけ?)は
メディア・マスコミによって作られた偶像である
ということを
理解してもらいたい。
“本当の亀田兄弟”などと題し、本当は
「礼儀正しい」、「思いやりがある」などのコメントも聞かれる。
それすらマスコミの都合のよい引用だが…。
しかし、あんな言動・行動でこれまで世間を渡ってこられたとは思えないしね。
マスコミ、特にTBSは、
彼ら一家の特異なキャラクターと言動・行動に目をつけ、
食い物にした
また、このことにより、ボクシング人気を復活させ、
テレビは驚異的な視聴率を叩き出した(TBSの思うつぼ)。


 一方、亀田一家もマスコミを利用して
世間を注目させ、それにより彼ら自身のモチベーションも上げ、
そして自らの地位を高めた。


 しかし、所詮は亀田兄弟は“作られた”ボクサーだったので、
世界初挑戦の大毅の内藤戦では、
その「実力」を露呈した。
 彼らに才能はあると思うし、スピードがある。
また特に次男大毅のパンチ力は魅力的。
しかし、世界チャンピオンになった興毅、世界へ挑戦した大毅、
それぞれちょっとその実力以上の地位まで登りすぎたように思う。

 また、先日開かれた父史郎と大毅、協栄ジムの金平会長の記者会見で
史郎が大毅の反則について
「(マスコミが)どう書こうが、指示していない」
と言ったのは不味すぎた。
はっきり「肘を(内藤の)目ぇ入れろ」と言っているし、
その指示通りの行為は大毅は行なわなかったが、
日本ボクシング史上最悪の反則を連発した。しかも世界戦で。
記者会見での大毅は同情を禁じえないほど痛々しかったが、
それでも父史郎への同情は微塵も感じなかったし、
これは明確に彼を否定し、批判せねばなるまいと考えていた。
というのも、大毅の行為は許しがたいとしても
彼はまだ18歳。子供だ。
子供であるがゆえにその責任は父史郎にある。


 とまあ、ここまで書いて保存したところで今日、
協栄ジムの金平会長と亀田興毅の記者会見が開かれた。
史郎の辞任は当然。興毅の3ヶ月間の試合出場停止も妥当。
史郎はボクシング界から永久追放にすべきだ。
しかし、同時に亀田兄弟はボクシング界の宝として
大事に育てていって欲しい。
過保護になってはいけないが(協栄ジムが)
興毅の今日の記者会見を見ても、
彼の長男としての立派な態度は好感が持てたし、
何より自覚と決意を感じた。
史郎は愚かで、大毅は子供だが、
興毅はもう一家を支えていく自覚と責任がある

亀田兄弟には素直に僕は期待している。


 それから今回の問題について
TBSは大いに責任を感じてもらいたい
会社を上げて、会社を賭けて
亀田兄弟を育てろ!!
それこそかつて自社の番組でやっていた
『ガチンコファイトクラブ』にでも入れて
竹原慎二をコーチにしてだな…。


 でも亀田問題もこれで終息するだろう。
「朝青龍問題」、「時津風部屋の力士死亡問題」のように。

松坂大輔の価値

2006年11月22日 | スポーツ【sports】
 松坂大輔がポスティング制度を利用して
ボストン・レッドソックス入りを決めた!!
日本人がメジャーリーグの舞台で活躍するのを
見られることはすごく嬉しい


 ところで世間が驚いたのはその額!
「額」とはポスティングでいうと、簡単にいえば
買う球団が売る球団へ支払う金額のことだが、
なんとレッドソックスは西武ライオンズへ
「60億円」払うことになるのだ!
それが“松坂大輔の価値”と勘違いしている人が多いが…。

 「松坂を60億円で買う」という
見出しのニュースが多いのでそう勘違いするのは無理もない。
たしかに彼は素晴らしい選手だが
60億円は破格過ぎる。
ポスティング史上最高額というではないか!
この額は
ソフトバンクがホークスをダイエーから買った額よりも
日本プロ野球球団で一番金持ちのジャイアンツ(巨人)の
選手全員の年俸を足した額よりも大きい

つまり松坂一人の価値は
日本のプロ野球の球団一つの価値よりも
大きい
と勘違いしがち。
60億円は彼の価値ではなく、
“三つの球団のマネーゲームの結果”
と見るのが妥当で面白いだろう。

 その三つとは
1.ボストン・レッドソックス
2.西武ライオンズ
3.他のメジャー球団、特にニューヨーク・ヤンキース

である。

1.は松坂を買った球団。
もちろん松坂という選手は素晴らしいので欲しい。
しかし、松坂を手に入れて他に得られるものの魅力がある。
それは『松坂大輔VS松井秀喜』の“日本人対決”
しかもそれがレッドソックスのいう「悪の軍団」
ニューヨーク・ヤンキースをぶった切る松坂の快投を
見られるチャンスとあれば、これは大きな魅力だ。
日本よりも野球ビジネスが成熟したアメリカなら
なおのこと彼を利用したビジネスは成熟
しており、
その額も桁違いだ。

2.は松坂を売った球団。
西武ライオンズは巨額の赤字を抱えている
身売りされる球団の最有力候補だ。
その球団に「球団一つ分よりも大きな金」が
入ってくるのだから“おいしい”わけだ。

3.は1.のライバル球団。松井秀喜が在籍。
このニューヨーク・ヤンキースが
一番“おいしい”かもしれない。
何故なら一銭も払わずに、
『松坂大輔VS松井秀喜』の対戦の利益を得ることが出来る

観客からの入場料であったり、
テレビの放映権料であったり、
彼らのグッズであったり…。
松坂大輔の獲得合戦に敗れたと見るのは早計で
実は最大の勝者だろう。


 これら三者の思惑が「60億円」という額を作り出した
に違いない。
西武ライオンズが金額を吊り上げたかもしれないし、
ニューヨーク・ヤンキースはボストン・レッドソックスに
裏金を支払っているかもしれない。

 とにかく松坂大輔のストレートの威力と
スライダーのキレはメジャーでも最高クラスのはずなので
活躍は間違いないだろう。
特にメジャーの使用球は空気抵抗が多くて変化しやすいし

オレ流の勝利

2006年10月10日 | スポーツ【sports】
 “僕の”中日ドラゴンズがセ・リーグを制覇した!!

 落合監督が号泣している映像を見て、
僕も泣いた。

 僕は以前から彼を『世界最高の監督』の一人であると
吹聴してきた。
現役時代から人と異なる考え、言動、行動、練習etc.
を行なってきたので、
いつしかメディアは彼のやり方を【オレ流】と呼ぶようになった。
しかし、彼は人一倍小心者で、人よりはるかに色々なことに気づき、
人よりたくさん考えてきた
だけに過ぎない。
誰もそのレベルについていっていないだけ。
メジャーリーガーのイチロー選手も同じである。
それゆえ彼(イチロー選手)をして
「唯一野球で同レベルの考えで話せる人」
として落合博満を称するのである。


 今日の試合後のインタビューで号泣しながら
彼は阪神の追い上げを「恐かった」と言った。
この3年間は「苦しかった」と言った。
彼は人一倍正直者だった。

格闘技について…えっ?亀田興毅!?

2006年08月05日 | スポーツ【sports】
 先日仕事から帰宅後テレビをつけたら
「K-1」が開催されていた。
もちろん放映されることは知っていたけど…。

 格闘技に関して『セミ・プロ』の僕が
K-1を“斬る”ことには意味がある


 K-1の創成期にはよく見ていた。
会場に足を運んだこともある。
1993年の第一回の大会では優勝候補の大本命、
モーリス・スミスがKO負けし、
無名のブランコ・シカティックが全試合KO勝ちで優勝!
日本からはファンの期待を背負って、
空手界のエース、佐竹雅明が出場したが敗れる。
それにしても当時から出場している
ピーター・アーツやアーネスト・ホーストがいまだに活躍しているのには
本当に頭が下がる。

 当時のK-1には「ハラハラ、ドキドキ感」があった。
一般の人(*僕は一般の人ではない)には馴染みの無い
キックボクシング系の格闘技は派手でセンセーショナルだった。
打撃系で馴染みのあるものはボクシングで、
フルコンタクト空手は一部の格闘技愛好者や競技者の間だけのものだった。
もちろん「極真空手」もそうだったし、
「正道会館」なんて一般の人は誰も知らなかった。
キックボクシングも沢村忠に熱狂した年配者には馴染みがあったが、
若い世代にはまだまだ一般的ではなかった。
とにかくあの頃のK-1は一流の娯楽だったし、
エンターテインメントとして通用した。

 ただし、お粗末な点も多かった。
アナウンサーは技の名前を知らず
間違った技の名前を連呼するので
僕はテレビ局へ抗議の電話をしたこともある。
創成期から解説を努める谷川貞治氏も打撃系、
特に蹴り技に関しては僕よりはるかに知識は浅く、
テレビを見ながら彼の解説ぶりに僕は閉口していた。

 それでも選手たちのレベルは高く、
また、マッチメークもよかった。
全ての試合が真剣で、メインイベントを張る
価値、レベル、内容だった。

 しかし、僕は年々その内容に疑問を感じ始めた
きっかけはボブ・サップの登場だ!!

 彼らは他の分野のアスリートとしては優れていた。
曙に関してはあの相撲、伝統と格式のある相撲、
あれだけ大勢の力士がいて、厳しい環境の中で
横綱という頂点を極めた数少ない力士の一人なので
大いに期待していたし、きっとK-1でも勝ってくれるだろうと
信じていた。
ところが…。

 ボブ・サップは惚れ惚れするような体格とパワーで勝ち、
一気に頂点まで登りつめるような勢いがあった。
曙とは逆で、彼は格闘技経験者ではないので(アメフト出身)、
僕は期待していなかったし、
K-1はそんな“素人”が勝てるようなレベルのところではないと
思っていた。
また、格闘技界の一人としてそういう結果を望んでいた。
しかし彼は勝った。しかも派手に勝った。
ところがその後はアーネスト・ホースト戦のように
彼の桁外れのパワーを発揮することなく、
歴戦の兵のK-1戦士たちのテクニックの前に惨敗を繰り返している。

 彼らにチャンスをむやみに与えすぎたところから
K-1の凋落は始まっていると思う。
特に曙はあれだけ負けまくっているのに次々にビッグカードが組まれる。
まあ、“かませ犬”的な存在になっていることも否めないが、
曙がK-1で戦えるレベルに無いことはもう明らかになっているのに
これ以上あのリングに上げ続けることは
K-1の権威や人気、存亡までも危うくする。

 そこへもってきて先日のボビー・オロゴンだよ!!
“タレント”がテレビではセミ・ファイナルの試合をやっている。
こんなことやっていていいの?!


 さて、そうこう書いているうちに
亀田興毅の試合が行なわれたのだよ。
まあ、結果についてはマスコミが論争をあおっているので
僕の意見は陳腐になってしまうだろうから詳しくは述べない。
もちろん結果は納得し難い

 この結果から僕はあの相撲の
北尾(双羽黒)の横綱昇進問題を思い出すのだ。
世間の横綱待望論に圧される形で
『一度も優勝したことの無い』北尾を横綱に昇進させた。
北尾は体格や身体能力で当時の力士に無い優れたものを持っており、
横綱になれる素質はあった。
ただし、素行が悪かった

 その後、暴行事件を起こし、部屋を飛び出し、
そのまま“廃業”してしまった。

 廃業(引退)後は総合格闘技をちょこちょこやっていたが
今は何をしているのだろう…??

 亀田の勝ちは非常に政治的である。
TBSは年末に亀田の初防衛戦の特番を組んでおり、
どうしても勝たせたかった。
彼のようなカリスマ性のあるボクサーは近年いない。
だからゆえどんなメディアも媒体も彼を利用したい。

 昨日
『平均視聴率42.2%』
とデカデカと書かれた看板の前でポーズをとり
会見に応じる亀田の姿があった。
彼は反省のないテレビ局に利用されたかわいそうな若者かもしれない。


 ボクシング界自体もちょっとオカシイ。
今の採点方法では、必ず
「各ラウンド毎の採点には優劣をつけなければならない」
らしい。
つまり、五分五分かなと思われる内容のラウンドでも
「10対9」という具合に1点以上の差をつけなければならないのだ。
もちろんその基準はあるだろうが、
この決まりごと自体がナンセンスではないか?!

どうしても優劣がつけられないときはどうするのか?
つけ続けた結果、“全体を通して”見て、
明らかに劣っているように見られる側が勝つことはあるのだ。
それが亀田の結果。
それはスポーツなのか?!
ファンは喜ぶのか?!
ジャイアンツ(巨人)が金にモノをいわせて
強引なトレードを成立させた結果、
プロ野球人気が落ちたことをボクシング関係者は
全く知らないのか?

 まだまだ語り足りないが、
ブログとして書いていては
文章にまとまりが無いので
そろそろ筆を置く。

 最後に亀田の実力について。
疑問を感じる点は多いが、
ゴルフの横峯親子、卓球の愛ちゃん親子などの
親子の絆や“愛情溢れる”スパルタは
新鮮だし、もっと評価されてよいと思う。
また結果を出しているので
社会全体がこれらを評価しようではないか。
その意味で、亀田親子の今後に期待するのである。

はぁ~ブラジルぅ?!

2006年06月12日 | スポーツ【sports】
 はいはい、サッカーW杯が始まりましたね

 ところで大のスポーツ通の僕を含め、周囲では
今大会の優勝予想なんてものをしておりますが、
多くの人が
「ブラジル」
と答えている。
それが素人ばかりか解説者までも多くがブラジルと答えている。

 お前たちはバカか?!
誰がそんな予想を聞きたがっているの?!
サッカーを全く知らない人でも
ブラジルが優勝するって予想できるだろ!
「ブラジル」と答えるなら答えないほうがましだ!!
「ブラジル」なんて予想は意味が無い!
「ブラジル」と答える解説者は全く想像力も度胸も無いつまらない男だ!!

 で、僕の予想は「スウェーデン」!!
ラーションとイブラヒモビッチの2トップの破壊力は
今大会ナンバーワンクラス!
何といってもラーションの“飛び込み”の速さ
30歳を過ぎても世界一だと思っている、僕は!

 対抗馬は「チェコ共和国」!!
穴は「アメリカ」と「ポルトガル」だ。

 忙しいのでいちいち解説はしないが、これくらいの予想だと
その中身(理由や解説)を聞きたくなるだろ♪

イチローは変わった?!

2006年03月27日 | スポーツ【sports】
 またまた長野の友人がWBCについて面白い考察をしている。
ここをご覧いただきたい。
彼はWBCにおいて日本が優勝した
「真の功労者は松井秀喜」だという大胆で面白い見解を述べている。
松井は今大会に不参加だったが、もし参加していたら
好不調にかかわらず、チームも監督も彼を「4番」に据え続けただろう。
そしてプレッシャーに負け、チャンスをことごとく潰していたに違いない。
またイチローが素晴らしくチームをまとめたが、松井がいたら
メジャーリーガー同士の維持がぶつかり合い、
あれほどチームがまとまったか否か疑問だ。
よって「松井不参加」は王JAPANにとってプラスだった。
というのが彼の見解。
また、彼は参加しなかった松井は「哀れ」であり、
それは松井にとって「マイナス」だったとも述べている。

 なかなか面白い!!
この大会を通じて(参加しなかった)松井秀喜を採り上げられるところに
彼の野球への眼力の素晴らしさがうかがえる。
 しかしだ、松井はその程度の選手なのか?!
イチローの偉大さは誰もが認めるところだろう。
日本のみならず、世界のトップ選手である。
そしてそれは松井もそうである
私はこう考える。
松井は出場してもしなくても日本は優勝しただろう
それはイチローが言うように
「日本は勝つべきチーム」だから。
え?分析しろって?!
そんなものしねーよ。だって前回述べたじゃない。
 チームに調子の良い選手も悪い選手もいる。
今回だってそうでしょ。
確かに長野の友人が言うように
「イチローがチームをまとめ上げた」こと疑う余地はないが、
松井がいないことがプラスであったとは考えられない。
それは彼らが一流の選手だから。
ただし、松井をはじめ、井口、城島らが出場しなかったことは残念だし、
そのことは彼らにとってマイナスだっただろう。
それは「世界最強のチームでプレーできなかった」
という点で。
メジャーのどんなチームでプレーするよりも
有意義だし、得られることも大きかったと思うよ。
最強のチームということは
モチベーションもまとまりも個々の能力も全てが一流だからね。

 それからマスコミなどで
「イチローが変わった」と再三報じられている。
おいおい、君たちは何を見てきたのだと言いたい。
イチローは何も変わっていない
かつてオリックスに在籍してきたとき、日本シリーズで優勝した。
そのとき誰よりも喜びを爆発させ、はしゃいでいたのはイチローである。
普段は孤高でクールなイメージのイチローが雄弁に語り、
誰にでも話しかけ、明るく振舞い、
勝ち負けに対して感情を露にする。
それは昔からそうである。イチローにそういうイメージを
植えつけたのは他ならぬマスコミの連中だ。
彼のこと、野球のことを何もわかっていないマスコミの連中だ。
イチローはただ誰よりも野球が好きで、
だから勝つことに対する考え方が成熟しているし、
モチベーションが高い。
それに彼が在籍するシアトルマリナーズのチームの状態がよくない。
つまり全てが王JAPANよりも劣っているゆえに、王JAPANでプレーすることに
喜びを感じていたのだろう。
野球が好きな選手なら最高のチームでプレーしたいと思うのは当然だ。

ここまでのWBCから

2006年03月20日 | スポーツ【sports】
 連日盛り上がりを見せているWBC!
僕も昨日の韓国戦での勝利には拳を突き上げて
声を上げて歓喜した。

 さて、今日は野球そのものの分析ではなく
(*前回もそうだったかな…)
日本と韓国の国民とメディアの反応について考えたい。

 昨日の日本の勝利の原因はとにかく
選手、チームのモチベーションの高さであると思う。
大会前からイチローの言動、行動はそれを物語っていた。
試合を重ねるごとに、
特に一次リーグ、二次リーグ共に韓国に敗れるにつれ
選手たち個々のモチベーションの高さは顕著になった。
当初はイチローのマスコミへの露出度が高かったため
他の選手のそれがあまりクローズアップされなかっただけかもしれない。
とにかく僕の目には今回の全日本チームが
人類野球史上最高の、最強のチーム
なってきたように見えた。
それは韓国、アメリカに敗れても、である!!
野球はサッカーほどではないにしろ、
成熟度はかなりのものである。
日本や韓国、そしてアメリカ、カナダ、メキシコなどの北米、
ドミニカ共和国、プエルトリコ、キューバなどの中米は
全て“世界最強”を名乗れるレベルにあると思う。

 ところで選手やチームモチベーションの高さはよしとして
国民やメディアのそれはどうだろう?
昨日の日本対韓国の試合は韓国では
全てのテレビ局が生中継をした。
ソウル市の広場には二万人が集まり、
街頭テレビに見入った
という。
対する日本は…というと言うまでもない。

 今回のWBCにおいて日本は間違いなく「世界最強」である!!
もっと書ければその理由もきちんと客観的に
世界中の人が納得するような理屈で僕は述べることができる。
が、今回は割愛する。
しかし、国民やメディア、
つまり“国”がその最強チーム、最強選手に追いついていない
だから前回述べたように僕は「スポーツに政治介入せよ!」と言う。
そうしないと今強いチームも選手もそしてそのスポーツも
やがて衰退し、弱くなる。

 僕は断言する!!
イチロー選手は
「むこう30年間は日本には手が出ないと言われるようにしたい」
と言っていたが、残念ながら30年後は事態は一変しているだろう。
30年後、
日本の野球は韓国の野球に手も足も出なくなっているだろう。

 個々の選手レベルではイチローのような優れた選手は
輩出されるかもしれない。
しかしそれは日本も韓国も他国も同じこと。
今のアメリカを見れば30年後日本はアメリカには負けないだろうと思う。
しかし韓国には負ける!!
 今回はまだ全てのレベルが日本が韓国を上回っていた。
くどいようだが、
それは日本が韓国に負けてもなおそうであると言い切れる
事実韓国は一次リーグでも二次リーグでも日本に勝ったとき
狂喜乱舞のお祭り騒ぎを演じた。
それはまるで優勝したかのような喜びようだったし、
選手の気持ちもそうだったのではないか。
つまり韓国は日本に勝つことはできても
世界最強にはなれないチームである
。現時点ではね。
日本なら韓国に勝っても「まだ次へ向けて!」
と選手たちは言い、
『勝って兜の緒を締める』だろう。
つまり日本は世界最強になれるチームである。現時点ではね。
事実、昨日韓国に勝っても
二次リーグで韓国が日本に勝ったときのような喜びようではなかった。
マウンドに国旗を埋めたりね…。

 でも、次の試合で日本がキューバに勝つか否かはわからない。
イチローが言うように今の日本は
『勝つべきチーム』だと思う。つまり「世界最強」だから。
しかし野球の試合とはそういうもんだよ。
だってキューバは中国とは違うのだから。

米製品全面輸入禁止へ!!

2006年03月14日 | スポーツ【sports】
 僕の友人がブログを始めた。
長野県在住で、とあるメーカーの営業マンである。
彼と僕とは大学時代からの友人で、なんと誕生日が同じである!
彼は子供の頃から野球に親しみ、大学時代まで本格的にプレーしていた。
その彼が今開催されているWBCについて考察しているので
ご覧いただきたい。

 WBCは「World Baseball Classic」の略で、
野球のワールドカップである。
日本はアジア地区の予選(?)である一次リーグの
アジアラウンド(日本で開催)を2勝1敗の二位で終え、
二次リーグのアメリカラウンドへ進出した。
日本ラウンドとは日本、韓国、中国、台湾の4チームで争い、
上位2チームがアメリカラウンドへ進出するもの。
日本が敗れた唯一の相手は韓国
序盤から日本はリードしていたが、終盤
イ・スンヨプ(巨人)の2ランホームランで「2-3」の
逆転負け
長野の友人は、この負けを「意義のある敗戦」と述べている。
次の二次リーグはアジア地区(A)と北中米地区(B)の
それぞれ上位2チームの計4チームのリーグ戦で行なう。
よって再び韓国と対戦することになり
「今回の負けが“活きて”くる」という。
「簡単には勝てないぞという意識が芽生え、『挑戦者』として戦える」
という。
なるほど、野球をよく知っている彼らしい見方だし、
そういうプラス思考は勝負事に必要だと思う。
しかし、僕はちょっと異なる視点を持っている。
 それはこの負けを厳しく見ないといけないということ。

 韓国は今回のトリノ五輪で大活躍をした。
ご存知のように日本は荒川静香の金メダル1個。
韓国は金6個、銀3個、銅2個の計11個!!
これは韓国が日本よりスポーツ環境が優れている証であり、
その背景には国民性国民感情が大きく関係していると思う。
「日本に絶対に負けてはならない!」
という考え。
これを持っている以上ストイックに取り組める。
冬季スポーツに関してアジアでは日本が圧倒的に強かった。
中国、韓国が夏季スポーツの一部では日本を凌駕しても
冬季スポーツだけは全ての種目・競技で日本がアジアナンバーワンだった。
しかし近年中国、韓国の台頭が目覚ましい。
もちろんスポーツ環境そのものの発展・成熟という理由はあるだろうが
文化的、政治的な理由が大きいと考えると
日本の未来も占えるし、今までとは違った見方もできる。

 WBCに話を戻し、
僕は、いつもマスコミや我々は悪い結果に対し
プラス思考をしすぎではないかと思う
のだ。
乱暴に言ってしまえば、
それは当事者(ここでは選手)を甘やかしていることになるし、
果ては日本のスポーツが強くならない原因はそこにある。
 昔は「御国のために戦おう」というスローガンで
スポーツの国際試合に臨んでいたし、その気持ちで戦争を戦った。
しかしいつの時代からか
「楽しんで」、「思いっきり」etc.そういう考えを
当事者に“強要”するようになった。
強要する者も「頑張ったから、精一杯やったからよかった」と。
僕は、おいおいそりゃあなんだよ!と思うのだ。
勝負事はそんなに甘いもんじゃあない!!
死ぬ気で戦え!!
全てを賭けろ!!

そうだろ、勝負は。
当事者はみな「勝ちたい」と思って臨んでいるわけだ。
それなら結果を残せなかった者には厳しい、というか
“それなり”の評価を下すべきだ

 それゆえに僕はイチローという選手の
言動や行動を見ているとホンモノのプロだし、
だと思う。
彼は全てに対しストイックだし、厳しい。そして正しい。

 日本が韓国に敗れたことはマイナス以外の何物でもない!
負けから得るものは何もない!
勝負は勝たなければ意味がない!

ただし、彼(長野の友人)が言うように負けを活かすようにする
努力は必要で、それがなければもうどうしようもない。

 さて、昨日日本は二次リーグ初戦でアメリカに「3-4」で
逆転負けした。
しかも信じ難い、前代未聞の、厚顔無恥な、
全くもってメチャクチャな、圧倒的に理不尽な、
大間違いの判定によって“負け”ざるを得なかった

暴言を承知で言うが、この判定をした主審は死刑ものだ!!
 前述と矛盾するように感じる(僕が日本に甘い考えをしている)
方もいるかもしれないが、そうではない。
僕はただ客観的に正しく厳しい意見を述べているだけである。

 日本がアメリカに勝つ方法はいくらでもあった。
事実いい試合をしていたし、イチローが言うように
「勝てた試合」だった。
もちろんお互いにミスはあった。
日本にかぎって言えば
二番手投手清水が2ランホームランを打たれたのは彼のミス。
しかしホームランを打ったD.リーに投じた球は
清水の得意のストレートでしかもいい低めにコントロールされていた。
日本のプロ野球のペナントレースで、
相手が主軸打者でなければ、ほぼ間違いなく「三振!」であろう。
でも結果は2ランホームラン。
それは相手が現在大リーグで三冠王に一番近いといわれる
D.リーだから。
それゆえこれは清水のミス(バッテリーミス、作戦ミスともいえよう)。
だって他の攻め方をしなければならなかった場面であり、相手であった。
 攻撃では7回と9回の好機にそれぞれイチローと多村が凡退した。
 9回裏の場面では、日本は阪神の藤川が登板。
1死満塁の場面でケン・グリフィーJrを三振に仕留めたが
(*ケン・グリフィーJrは才能はあるのに大の練習嫌いで、
今はもう“過去”選手である。僕は全く評価していない選手)、
A.ロドリゲスにはセンター前へサヨナラヒットを打たれた。
藤川の球の速さやキレはメジャーリーガーでも舌を巻くほどだろう。
事実ケン・グリフィーJrは三振(当然!)したし、
A.ロドリゲスの打球も詰まっていた。投げたコースも内角に決まり
セオリー通りの内野ゴロか…。
でもさすがA.ロッドの打球はそれでも速かった。
ここは三振が必要だった場面。
あるいはケン・グリフィーJrに対し、ダブルプレーが必要だったか。
もちろんバッテリーはそれを狙ったと思うが。
ま、でもA.ロッドの前にランナーを溜めたらいかんよ!

 この試合についてはそういう細かい分析は瑣末なことでどうでもいい。
要するにこの試合は
おかしな判定のせいで日本が負けたということのみを
議題にすべきだ。
 まずこのおかしな判定に対し、一部のマスコミのみが
抗議の反応を示しているだけで
国民(個人的には怒っている人は多いと思うが)、そして政治は
全く反応をしていない

僕なら、友人にアメリカ人がいればすぐに彼に電話をして
一晩中文句を言い続けたと思う。
それくらい怒り狂った事件だ。
僕が首相なら
「米製品全面輸入禁止」を発表してやるぞ!!
それくらいのことをやってみろよ、日本は。
サッカーを見てみろ。
試合の結果で暴動や殺人、ときには戦争まで起こるんだぜ。

 それからWBCの審判!!
あれみんなアメリカ人じゃん!!!
サッカーW杯なら考えられないよ。
試合当事国出身・国籍の審判はその試合を裁けないことになっているのだ。
つまり所詮野球はワールドなんとかと言っても
“世界のスポーツ、文化”ではないのだよ。
アメリカだってそう。
一次リーグでカナダに敗れたが
一部のマスコミが辛辣な批判を報じただけで
国内的にはたいしたニュースになっていない。
 前回のソルトレークシティ五輪の
スピードスケートショートトラックの事件覚えているかな?
アメリカのアポロ・オーノが“過剰な演技”で抗議し、
レース直後に金メダルを獲得した韓国の金東聖が失格となり
オーノが繰り上げの金メダルを獲得したことを。
この結果に韓国は“過剰に反応”したよ!
当然政治問題にまで発展した。
ちなみにオーノは先日のトリノ五輪でも連続金メダルを獲得した。
僕はトリノではじめて(ようやく)彼を認めた。
本当に強い選手になった。

 長くなったので結論を急ごう。
 現在の日本のスポーツの発展を妨げているもの、
つまり日本のスポーツが弱い理由は
メディアや文化、国民性、政治に原因があり

今後はスポーツ選手、チーム、そしてその競技結果に対し
我々(国民もメディアも)は厳しく、正しくなければならないし、
ときには大いに政治介入をすべきである!!
 政治のスポーツへの介入はミュンヘン五輪での悲劇的な事件を引き起こした。
もちろんあのような行為や考え方には断固反対だ!
しかし、政治によってスポーツの強化ができるなら
大いに利用すべきであり、我々は僕の言うことを
よく考えてみる必要があると思うのだが。
当然“問題の多い”案件であることは疑う余地がない。

日本女子フィギュアスケートからスポーツを考察する

2006年02月28日 | スポーツ【sports】
 この話題をブログに書くことに些かなりとも抵抗はある。
どうせみんな書いていることだから…。

 荒川静香選手の演技と結果には単純に感動した!!
ほんとうにありがとう!!

 さて、“形式的な”書き出しをしたところで本題に入ろう。
昨年12月28日の『フィギュアスケートもか?!』と合わせて
読んでいただきたい。

 まずなぜ荒川選手が金メダルを獲得できたか?
無論そんなこと、本人だって「いまだに不思議です」と答えているように
わからない。
しかし彼女が金メダルを獲った背景を分析するといろいろと見えてくるものがある。
そこで彼女と似たシチュエーションを我々に見せてくれた選手として
2001年の世界陸上エドモントン大会男子400mハードルで銅メダル
そして2005年の世界陸上ヘルシンキ大会同種目でも銅メダル
と二大会連続銅メダルを獲得した
為末大選手と比較しながら“最初の考察”を述べたい。

 この二人には共通点が多い
まず今大会(荒川はトリノ五輪、為末は世界陸上ヘルシンキ大会)を
楽しむつもりで競技を行なったということ。
メダル獲得の期待が薄かったということ。
そして前年の成績が悪かったということ。
さらにそれ以前にはまた成績のよい年があったということ。

 荒川選手は「金メダルが獲れるとは思っていなかった」と言い、
「楽しもうと思っていた」と言った。
彼女は競技そのものを楽しむことが目的だった。
 為末選手はご存知の方も多いと思うが、
大変聡明な選手で哲学や心理学などにも造詣が深い。
その知識を生かして勝つためのマネージメントを楽しむことが目的だった。
 また二人とも楽しむことが目的だったため、『冷静』になれた。
 荒川選手は3回転→3回転のジャンプの予定を、
最初の3回転ジャンプの際バランスを崩したため、
瞬時に次の3回転を2回転へ変更する冷静さを持っていた。
その結果、転倒することなくほぼノーミスの演技ができ成功した!
 為末選手が挑んだヘルシンキ大会の400mハードル決勝は
雨のレースとなった。そのため彼は他の選手がナーバスになっていることを予想した。
そのため他の選手が焦るレースをしようと心がけた。
しかも一度目のスタートの際フライングを犯した選手がおり、
彼は二度目のスタートにつく際選手全員の表情を見る冷静さがあった。
そのとき皆最高にナーバスになっていることを察した彼は
このレースに勝てることを確信したという。
彼は作戦通りに前半飛ばしてトップに立ち、それに焦った他の選手たちは
自分のレースができなくなり、その結果為末選手は前半の貯金を生かして
逃げ切った。

 荒川選手はご存知の通り2004年の世界選手権のチャンピオンである。
当然その時点でトリノ五輪の金メダル最有力候補であった。
しかし翌2005年の同大会は9位と惨敗。
『フィギュアスケートもか?!』を読んでいただくとそこに詳しいが、
彼女はその後昨年12月まで行なわれたトリノ五輪選考対象の
国際大会でもなかなか成績を残せず、最終選考会となった
12月の全日本選手権前のポイント数は有力6選手中
(*荒川をはじめ、トリノ五輪4位の村主、同15位の安藤、天才少女・浅田、
準ベテラン・恩田、前年まで無名の新鋭・中野の6人)
5位と沈んでいた。
しかしこの全日本選手権で3位になり、最終合計ポイントが
浅田、安藤、村主に次いで4位となった。
しかし出場枠は「3人」。そこで問題となったのが、話題となり皆さんご存知の
「浅田真央の年齢問題」。結局浅田が年齢規定に引っかかるため、
荒川が“最後の切符を”手に入れた形になったのだ。
ちなみに村主は全日本前まで6位と低迷していたが、この大会で優勝して
五輪出場を手に入れた。
荒川、村主の両ベテランはさすがに勝負強いのだ!

 為末大選手は2001年世界陸上エドモントン大会400mH銅メダリスト
その後よりよい環境を求めて2003年所属していた大阪ガスを退社し、
プロの陸上選手となる。しかしその後は絶不調に陥る。
プロとして世界を転戦するが結果は出せず、
2004年のアテネ五輪では準決勝敗退。
世界のトップランナーの彼が国内のレースでも敗れることがあった。
しかし世界選手権が迫るにつれて調子を上げてきて
前述の通り、本番ではきちんと結果を出した。
しかも準決勝の通過タイムは決勝進出者8選手中最下位の8番目!!
為末もとにかく勝負強いのだ!!


 次に結果を残せなかった選手についても考察しよう。
私が取り上げる選手はスキージャンプの原田雅彦選手と
女子フィギュアスケートの安藤美姫選手。
 戦前からの私の予想は共に「惨敗」でありその予想通りの結果になった。
共に結果を残せないことはわかりきっていた選手である。

 原田選手はご存知の通り、五輪5大会連続出場を果たした偉大な選手。
しかしここ数年間はたいした成績を残していない。
国内でも勝てない試合が続いていたが、
世界の有力選手が出場しない昨年12月27日のサンモリッツで開催された
コンチネンタル杯で2位に入り、何とか五輪の出場権を手に入れた。
近年の日本ジャンプ陣は長野五輪の頃のような有力選手がおらず、
岡部孝信、葛西紀明のベテラン2選手のみがかろうじて“有力選手”
に留まっている状態。
原田の五輪出場の選考は甚だ不透明だが、
他に“いい選手”がいるかといえばさにあらずだし、
世間を納得させるには仕方の無い選考結果かもしれない。
つまり「メダルの獲れない選手を選んだ」というわけではなく、
「原田を選ぶしかなかった」スキージャンプのレベルや環境が問題なのだ。
当然結果を残せなかったし、
体重規定違反で失格というのはお粗末というほか無い。
全く最低のことをしでかしてくれた選手だ。

 安藤選手についても『フィギュアスケートもか?!』で書いたように
私の予想通り。
4回転は飛べない、失敗するという予想もピッタリである。
ただし、僕は「飛べない」、つまり「チャレンジしない」と思っていたが、
チャレンジしたことについては後述するが、評価したいと思う。
 安藤の選考については『フィギュアスケートもか?!』で書いたとおり
異論を唱えるつもりは無い。
安藤は昨年の前半の調子がよかった。五輪出場選考対象となる大会でも
有力選手が出場しなかったり調子を崩したりで安藤に恵まれていた。
12月の全日本選手権前の時点で浅田に次いで2位。
この大会は6位(日本選手のなかだけで!)と惨敗したが
合計ポイントは浅田に次いで2位のまま。
そして当確♪。
 でもね、彼女が4回転ジャンプを出来ないことは練習を見ても
一目瞭然(*練習で7回チャレンジして1回成功するということは
全く“できないこと”ですよ!)だし、
それは以前からわかっていた。
それでも彼女が五輪本番でチャレンジしたのは
チャレンジしないと勝てないからである。
ジャンプ以外では安藤は全ての要素は他の有力選手に劣る。
彼女たちに伍して勝つためには
4回転にチャレンジして成功させるしかなかったのだ!
 ただし、僕はこれからちょっと違う視点からモノを言うが、
彼女は4回転云々の前に「勝てない選手」である。
彼女はスケーターの身体ではない!!
巨乳で太っていて、荒川や村主を比べると一目瞭然。
これはとりもなおさず安藤がストイックにスケートに取り組んでいないことである。
モテてファンやマスコミが群がりその私生活も注目されている。
ちなみに僕は安藤の“カエル顔”は全くタイプではなく、
ミキティーとか可愛いという形容には違和感を覚える。
一方荒川や村主は安藤よりキャリアがあるので当然だろうが
“やるべきこと”がわかっている。
フィギュアスケートのフリー演技は
スピードスケートの1500mと同じくらいの体力を必要とするといわれる。
ストイックに練習していない安藤にその体力は無かった。
加えてトリノ入りしてから緊張やストレスで痩せてさらに体力を失った。
フリー演技で最初の4回転ジャンプを失敗したことが強調され、
下位に沈んだかのような報道がなされているが
あのジャンプはほぼ成功に近い!!
回転はほとんど完璧で、着地の際の微妙なバランスが崩れたのだ。
15位という順位は4回転の失敗ではなく、
「後半のミス」が重なったためである。
その原因はもちろん体力不足
スルツカヤ、コーエンもスタミナ不足だったのだろう。
後半にミスし(*コーエンは最初のジャンプでもミスしたが)、
その結果、ほぼノーミスの荒川に敗れた。
 ちなみに村主もほぼノーミスの演技をしたが、
元々持っている技術点が3人(荒川、コーエン、スルツカヤ)に劣っており
仕方が無かった。
本当に100%の演技をしていれば銅メダルは獲得したかもしれない。
というのもジャンプの回転不足で3回転が2回転半になった箇所があったから。
 安藤はプレッシャーやらに追い込まれた初めての大会だったのではないか。
それを跳ね除けようとチャレンジしたのが4回転であり、
一か八かの“賭け”の側面は大きいが、それに賭けようとしたやる気を
感じたので、僕は高評価である。
今後は荒川やマラソンの高橋尚子のような競技への取り組みができれば
伸びていくかもしれない。
 ともかく来季のフィギュアスケート界は浅田真央が中心になると思うので
他の選手は競技への姿勢や取り組みが問われてくるだろう。
引退する選手も多く出るだろう。

 荒川静香は五輪前に村主、安藤と共に某チョコレートのCMに出演していた。
そのなかで
「プレッシャーだって楽しめれば勝ちなんです」
と言っていたが、まさにその通りのことをやってのけた。

三浦敬三氏死去

2006年01月06日 | スポーツ【sports】
 僕が最も尊敬する人物の一人である
世界的なプロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎氏の父
三浦敬三氏が5日多臓器不全のため東京都内の病院で死去した
101歳だった。

 三浦敬三氏は1904年(明治37年)青森県に生まれる。
北大スキー部を経て、営林局に勤務する。
八甲田山のスキールートの開拓など、日本スキー界の草分け的存在で
現役世界最高齢のスキーヤーだった。
 昨年4月、転倒して頚椎を損傷。その後リハビリに励んでいた矢先の
9月に脳梗塞を患い、12月には肺炎を併発し帰らぬ人となった。
長男の雄一郎氏はご存知のように世界七大陸最高峰からのスキー滑降をはじめ
2003年5月には世界最高齢エベレスト登頂を果たすなど
世界で最も偉大なスキーヤー、冒険家の一人。
その雄一郎氏の父敬三氏は世界最高齢のスキーヤー。
また雄一郎氏の次男豪太氏はスキーモーグル選手日本代表として
長野五輪に出場しているスキー一家。
この「Miura Family」の長が敬三氏だった。
 100歳を過ぎてなおスキーの技術向上や体力強化に取り組む姿勢は
度々マスコミでも紹介され、100歳とは思えぬその驚異的な体力や姿に
僕は感嘆した。
僕にとってはあまりに偉大な目標であり、憧れの人物であっただけに
非常に残念でならない。
謹んでご冥福をお祈り申し上げる。

 告別式は11日に執り行われる予定。
詳しくは雄一郎氏が主宰の団体「MIURA DOLPHINS」へ。
なお雄一郎氏は73歳の今もスキーのため世界を飛び回っており
現在はカナダのウィスラーに滞在中。7日に帰国予定だという。

フィギュアスケートもか!!

2005年12月28日 | スポーツ【sports】
 フィギュアスケート全日本選手権が終わった。
そして同時にトリノ五輪日本代表選手も決まった。

 選考結果は妥当なものだと思う。
ただし昨日以降いろいろなメディア(マスコミからブログなどにいたるまで)
で議論がなされているだろうが、当然問題点も多い。

 トリノ五輪のフィギュアスケート女子代表選手は
村主章枝(すぐりふみえ)、荒川静香(あらかわしずか)、安藤美姫(あんどうみき)
の三選手に決まった。

 なお選考基準は、各大会の順位をポイント化し、その合計で争う。
対象となる大会は「国際大会」「全日本選手権」
そして前者の「国際大会」とは
世界各地で数試合行なわれる「GP(グランプリ)シリーズ」
その上位6選手(だったかな)のみが出場できる「GPファイナル」(1試合)。
ちなみに「NHK杯」(1試合)はGPシリーズだそうだ。
①昨季の国際大会の最高ポイントの70%
②今季の国際大会で成績のよかった2大会
③全日本選手権を加えた
3大会の合計ポイントで決定する。
 各大会のポイントは
①GPシリーズ、NHK杯、全日本選手権は同じで
 1位600ポイント、2位が550ポイントと順位が一つ下がるごとに50ポイント減り
 6位が350ポイント。
②GPファイナルは1位が800、2位が750…、6位が550。
ただし、ポイント合計が10%以内の場合、“諸事情”を考慮して、
逆転させることもあるという。

 上記の3選手以外に代表争いに加わる、あるいは注目される選手が三人いた。
浅田真央(あさだまお)、恩田美栄(おんだよしえ)、中野友加里(なかのゆかり)
である。
 五輪出場が決定した前述3選手と合わせた6選手の
全日本選手権前の合計ポイントは上位から
①浅田、②安藤、③中野、④恩田、⑤荒川、⑥村主、の順。
昨日終わった全日本選手権の順位は
①村主、②浅田、③荒川、④恩田、⑤中野、⑥安藤、の順。
そして全ての合計ポイントの順位はというと
①浅田、②安藤、③村主、④荒川、⑤中野、⑥恩田、の順。
え、えーーーっっ??!!
どういうこと?!こんなに混沌としているとは…。
「ポイント合計の差が10%以内」じゃん!!
で、結局選ばれたのは1位の浅田に「出場資格がない」ということで
安藤、村主、荒川の上位三人。だから「妥当」かというと…。

 一つずつ見ていこう。
 浅田真央については11月27日の『日本の夜明け』でも述べたように、
五輪に出られないこと自体がナンセンスでくだらない!!
選考基準の合計ポイントでは1位の浅田が2451。2位の安藤が2215。
6位の恩田でも2014。接戦ではあるが、1位と2位の差は歴然である。
浅田はシニアデビュー戦の今年のGPシリーズの中国杯でいきなり2位。
その次のフランス杯では優勝。そしてGPファイナルでも優勝。
文句なく日本のトップであることは言うまでもなく、世界トップの選手である。
それが五輪に出場できないとは…。
 国際スケート連盟(ISU)の定める五輪出場資格年齢の理由は
「医学的な見地」という。しかしそれは建前で実際は
有望な若い選手を早くプロへ行かせたくないからであることは明白だ!
オクサナ・バイウル(ロシア、リレハンメル五輪金メダリスト、当時16歳)、
タラ・リピンスキー(アメリカ、長野五輪金メダリスト、当時15歳)
のような選手を作りたくないだけ。
彼女たちは『五輪金メダル』を手土産にさっさとプロへ転向してしまった。
プロ側も金メダリストの肩書きを持つ選手は魅力だ。
でも考えてみよう。
アマチュアってえらいの?!
そんなにアマチュアでやることは崇高なことで
プロはいけないことなのか?!
要はアマチュアもプロも魅力的なものであればいいんじゃないの。
それは見る者にとっても競技をする者にとっても。
 たしかに「金」は魅力的だ。
アマチュアにとって金でプロに対抗することは
難しいかもしれない。
でも金をもらってアマチュアの試合に出場してはいけないの?!
いけないのなら規定を変えるべきだ。
 それからかつてはカタリナ・ビット
(旧東ドイツ出身。サラエボ、カルガリー五輪で連続金メダル獲得。
“ベルリンの壁崩壊”後にプロへ転向。)
のようにプロ転向後もアマチュアの試合に出場していた選手もいる。
彼女のことをもっと研究すればいいんじゃないの、ISUは。
彼女なりにアマチュアに魅力を感じていたからか、
彼女が人一倍責任感とサービス精神に溢れる
有能なスケーターだったからかはわからないが、
彼女がアマチュアの試合に出場し続けたわけを考えれば、
今後、プロ選手でありながらアマチュアの試合に出る魅力的な
スケーターを輩出できるだろう。
 とにかくISUは能無しの汚い団体であるし、
浅田真央のようなスケーターを五輪の舞台で見ることのできない
我々は不幸であるといわざるを得ない。

 安藤美姫は“貯金”がものをいった。
つまりこの大会までの持ち点が浅田に次いで高く、しかも
安藤1865、次の中野1643とかなりの開きがあった。
そしてこの大会中野は5位。安藤は崩れて上記6人中最下位の6位だったが
中野が大逆転で上がってこなかったので、
持ち点の低かった村主、荒川のベテランが今大会頑張って上位に入ってきたが
安藤の合計ポイントの順位は変わらなかった。
 しかし彼女に問題は山積である。
とにかく最近の調子が悪すぎる!!
今回の全日本選手権を含めて最近の3試合の順位は
NHK杯4位、GPファイナル4位、そして今大会6位
先の2試合については
NHK杯は浅田、荒川、恩田が、GPファイナルは村主、荒川、恩田が出場していない。
(*ご存知のようにGPファイナルは浅田が優勝!)
そして共に出場した中野に、NHK杯では村主に、GPファイナルでは浅田に
全て順位で下回っている
つまり、今日本人選手で一番調子が悪く、
成績を出せない選手は安藤だ!!

 トリノ五輪まで時間はない。そのことも考慮しつつも
五輪選考規程に照らし合わせた結果、日本スケート連盟は安藤を選出したのだから
これは五輪でどういう結果になるか見ものである。
 はっきり言って僕は安藤は五輪で結果を残せないと思う。
「唯一の4回転ジャンパー」と言われているが、
絶対に彼女は4回転ジャンプは飛べない!!
調子が悪いので「安全策」を取って3回転ジャンプに変えている、
というがその3回転すらまともに跳べず、転倒しそうになったり
アップアップの演技である。

 村主、荒川に関しては安藤ほどの不安材料はないが全くないわけではない。

 村主章枝は9月に股関節の怪我をしており、今季前半のGPシリーズの
スケートカナダでは8位と惨敗している。
たしかに彼女の“芸術性”は採点法云々を抜きにして、
大して見る目を持ち合わせていない僕の目にも「美しい」と感じる。
が、やはり「8位」が気になる。安定感に不安がある。
しかし安藤に比べれば安定感はあるが。

 荒川静香は演技内容、構成に劣る点がある。
ただし、今季は「3-3-3回転」の大技を身につけ、
“点数の獲れる”演技もできるようになってきたし、
何より今季出場したGPシリーズの試合は世界の有力選手が
集まる大会にのみエントリーしてしまったので
ここまでの持ち点で他の選手に比べて不利な点が多かった。
しかし2004年の世界選手権のチャンピオンである。
実績からすれば選ばれて当然かもしれない。

 この二人に関しては最終順位がよかったこともあるが
国際大会や過去の五輪出場経験などを考慮して
決定された部分も大きいだろう。
 ちなみに荒川静香の「静香」の字はあの亀井静香(元自民党、現国民新党)
と同じで、僕は彼女が演技中に「ここで踊っているのが亀井静香だったら…」
と想像してしまい笑わずにはいられない。

 中野友加里心から残念だったと言ってあげよう
昨年までは無名に近い選手。日本スケート連盟の
今年の特別強化選手にも入っていない。
しかしスケートカナダで3位に入り(*前述の通り村主が8位の大会)
NHK杯ではとうとう優勝した
GPファイナルでも3位(*浅田が優勝)。
つまり、今季安藤と共に出場した全ての試合で安藤に勝っているのだ。
彼女はいかんせん他の選手に比べ昨年のポイント(持ち点)が少なすぎた
また、「技のつなぎ」などの評価が思いの外低く、国際的に評価されにくい
演技をしていることがポイントを稼げない原因。
今大会もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をダブルアクセルと
判定されて点数が伸びなかった。
トリプルアクセルを跳べる選手はなかなかいないので貴重なのだが。
「高速ドーナツスピン」など、世界トップクラスの技を持っているので
今後名前が知られると共にポイントも上がるだろう。
ちなみに僕は6選手のなかでは彼女のスケーティングが一番好きである。
 なお、フィギュアスケートの採点法についても
大いに述べたいが今回は対象にしない。
今季大幅に変更され、各選手の演技内容にも大いに影響を及ぼしている。
しかし、“へんてこ”でややこしく、つまらない採点法なので
これまた大問題だが。

 恩田美栄は若手が台頭してきて個性を埋没させてしまった可哀想な選手。
元々ジャンプが得意で、村主、荒川らと近年の日本の女子フィギュア界を
引っ張ってきたが、安藤、浅田ともっとすごいジャンパーが現れてから
なかなか上位へ顔を出さなくなった。
 今大会いい演技をした。フリーだけなら浅田を上回る2位。
しかもほぼノーミスで技術点はトップだった。
でもやっぱり総合的に…。

 中野、恩田は今大会「2位以上」に入らなければ、
五輪出場は無理だっただろう。
僕は他の選手に比べてこの2選手のほうが好きなので残念ではあるが
選考方法や結果は納得できる部分が大きい。

 昨年のアテネ五輪の女子マラソンの選考を覚えているだろうか。
東京国際女子マラソンで高橋尚子が失速し2位に終わり、
アテネ五輪出場を逃したことを。
このときも「高橋を出さないのか!」という抗議は
マスコミやインターネットなどでもなされたが、
結局は野口みずきが金メダルを獲ったことで批判は立ち消えになった。
日本の女子マラソンのレベルは世界の陸上関係者の誰もが認めることだが
世界ナンバーワンである。
しかし、「メダル独占!」などという馬鹿げた論調は必ずある。
 現在の日本の女子フィギュアスケートのレベルは世界ナンバーワンである。
というのはメダル候補の選手が最も多い、ということであり
メダルを独占できるか(金、銀、銅の全てを獲る)というと
そりゃあ無理である。

 選考基準に関してはこれは難しいところで
今の日本には「メダルを獲れる選手」を選ぶことは重要だが、
一方で「内容の透明性」も重要である。
 先に述べたアテネのマラソンの選考でも
バルセロナ、アトランタの五輪の際だって揉めた。
「有森を選ぶか否か」という点で。
で、このときも結局有森はメダルを獲って結果を残した。
その一方で不透明な選考内容で涙を呑んだ
松野明美、山本佳子といった選手がいたし、
その不透明性ゆえに選ばれたシンデレラガール
小鴨由水もいた。そして五輪で彼女は惨敗した。
彼女たちはみな日本陸連によって傷つけられた被害者だ。
その反省からアテネでは明確な基準が適応され、高橋は落選した。
これがシドニー以前の五輪選考で同じ状況なら
高橋は選ばれていただろう。

 さあ、女子フィギュアはどうなる?
僕は前述の論調から察していただけると思うが、
安藤美姫というスケーターを評価していない!!
僕の評価では6選手のなかでは現在の実力は最下位である。
でもメチャクチャを言うが、選考結果は「妥当」だと思う。
日本スケート連盟の立場ならこの結果は妥当だろうという意味だ。
 ただし、今回はみな「被害者」にはならないだろう。
最終選考会にあたる今大会、全日本選手権の演技内容に
選手自身がほぼ満足しているからだ。
中野、恩田もそう。浅田のような子供でもしっかりとした
目標と考え方を持っている。
陸連やスケート連盟の大人たちよりよっぽどしっかりしている。
ただ気になるのは五輪後、
マスコミによって彼女たちが被害者になる可能性はある、
ということだ。

 それからあえて断言しよう。
安藤美姫はメダルを獲れない!!
4回転ジャンプはトライしないし、それでいて「転倒」するだろう。

日本の夜明け

2005年11月27日 | スポーツ【sports】
 先日書いた『加藤条治の世界新記録樹立』に加えて
2005年11月20日はスポーツ界にとって非常に収穫の多い
“明るい”材料の多い日となった。特に「日本」にとってよい一日だ。
これらが日本のスポーツ界の大いなる活性剤になってくれればよいが。

1.スピードスケート:加藤条治、世界新記録樹立!
 19日、スピードスケートW杯ソルトレークシティー(米)大会
二日目で樹立した「34秒30」(500m)という記録。
これがいかに凄いものであるかはこの種目をよく知っている人には
理解できるだろう。それまでの記録「34秒32」
(清水宏保選手が2001年3月世界距離別選手権で、今回加藤選手が記録を
出した同じリンク「五輪オーバル」で記録)
が“驚異的”となぜ言われたかも。
スケート靴は日々進化しており、現在は当たり前になっている
ブレードと靴の踵が離れる「スラップスケート」という靴も
10年前にはなかった。ちなみにスキーの「V字ジャンプ」も
僕が高校生の頃はなかった。
清水選手の記録はこのスラップスケートの威力と人間の限界を
示したといっても過言ではない。
 特筆すべきは彼の年齢。まだ20歳である。
清水が世界記録を出したときは27歳だったことを考えると末恐ろしい。
もちろん清水は日本のスピードスケート界の異端児であり、パイオニア。
であるから加藤の能力の影には清水の功績が大きいのだが、
それでも今後がますます楽しみであることには変わりない。
 もう一つ、彼の走りに僕は大いなる可能性を見た。
清水が世界記録を出した走りは、彼にとってもはじめての“感覚”で、
未体験の、まさに異次元のスピードだった。
最後のコーナーでは滑るのがやっと(転倒する限界ギリギリのスピード)
だったので、大きくアウト側へ膨らみ、多少タイムをロスしている。
しかし今回の加藤は最終コーナーを膨らむことなくスムーズに抜けてきている。
500mのうちの後半400mは出場選手中トップタイム!
清水は世界にも類を見ない身長162cmという小柄な選手。
彼は強靭な足腰を活かして誰よりも空気抵抗の少ない低いフォーム
で走り、また同走選手の後に付けば、抵抗が少ない分誰よりも速く走れた。
加えて、『ロケットスタート』と言われた最初の100mの猛スピード。
これらが清水の速さを支える武器だった。
しかし加藤は清水や、もう一人の(第三の)日本が誇るトップ選手
及川佑らよりスタートダッシュが遅い。
それでいてこのタイムを出したのだ。なお加藤の身長は
世界のトップ選手では清水に次いで低い164cm。
スタートダッシュに清水のような能力が加われば間違いなく敵無しになる。
 でも僕は清水の復活を願っている。

2.マラソン:高橋尚子、復活の優勝!
 僕はテレビ中継を見ていて不覚にも泣いてしまった
 舞台は“出来すぎ”ていた。
2年前、彼女の『マラソン6連勝』がストップし、二位に甘んじた
東京国際女子マラソン
さらにその結果アテネ五輪の出場を逃した。
しかもそのとき負けた相手(優勝した選手)、
エチオピアのエルフィネッシュ・アレムが今回も出場し、
終盤まで高橋と好勝負を演じた。
さらにさらに、彼女にとってのマラソンはその敗北以来2年ぶりなのだ。
 優勝という結果に“驚き”はない。先日書いたとおり、
僕は世界に誇る日本の超人的トップアスリートとして
彼女を挙げており、“フツーに”走れば、“必ず”優勝する選手である。
前回敗れた理由についても僕なりの分析はあるが長くなるので述べない。
ただ我々ファンはもちろん、誰よりも彼女自身が「勝利」を渇望し、
それをなしえたことに彼女と共に僕も心から喜んだのだ。
 この二年間の努力、周囲の暖かい励ましや協力、それらは
メディアを通じて伝えられる“軽薄”な内容ではないだろう。
というのもそれらは彼女にしかわからないことだから。

3.フィギュアスケート:浅田真央、15歳で初優勝!
 『素晴らしき快挙』といいたいところだが、僕にはいくつか不安なことがある。
オクサナ・バイウル(ロシア、リレハンメル五輪金メダリスト)や
タラ・リピンスキー(アメリカ、長野五輪金メダリスト)
のようにならなければいいのだが…と思うのだ。
 オクサナは16歳で、タラは15歳で金メダルを取り(世界の頂点へ)、
その後プロへ転向し(親たちが扇動(先導)し、金のなる木へ)、
活躍している(らしい)。
そりゃあアイスシューなどに出演し稼げるプロのほうが
五輪で金メダルを取るだけのアマチュアより儲かる。
しかしアスリートとしての能力は五輪金メダリストのほうが
はるかに優れている。
浅田がプロになるのは別に構わない。
ただ、五輪で金メダルを取り、その後も五輪に出場できるような
優秀な選手であり続けて欲しいと思うのだ。
 報道などでご存知の方も多いと思うが、浅田は
次回のトリノ五輪には出場できない
国際スケート連盟(ISU)の規定で五輪出場資格に
「前年の7月1日に15歳になっていること」とある。
浅田は9月25日に15歳になった。3ヶ月弱遅く生まれすぎた…。
 そもそも、以前ISUの五輪出場規定に
「前年の世界選手権の優勝者は無条件で出場できる」
というものがあった。それに合致したのがオクサナとタラ
(*こう書くと共にアラスカ原産の魚のようだが)。
彼女たちは金メダルを取った。しかもタラは『史上最年少』というおまけつき。
しかしその後プロへ転向し、アマチュアスケート界は有能な選手を失った。
その結果新たに生まれた規定が上記のものである。
 アホ臭いぜ!
優れた選手が五輪に出られないなんて!
ISUは「医学的な見地から規定の見直しはない」と言っているが、
そんなの詭弁である。
前述のような思惑があるのは間違いない。
だいたい人間の身体なんて十人十色なのだから
規定一つで皆同じ基準にみようというのが間違っている。
 これ以上述べると、話が長くなるので簡単に言ってしまうが、
スポーツ界のルールはたいていくだらない!
F1だって毎年ルールが改正されているし、日本にとっては
スキーのジャンプなんて“日本潰し”そのもの。
皆さん(日本人)に馴染みがあるのでよく報道されているが
プロ野球だってそう。来年は「二段モーション禁止」だとさ。
横浜の三浦なんてあの投げ方が個性的で面白いんじゃん!!
それを禁止にするなんて…!!
結局ルールはファンや選手のためにあるのではない!
 ま、浅田真央ちゃんにはすくすくと立派に素敵な大人になってほしい。
 ちなみにオクサナが金メダルを取ったリレハンメル五輪の開催は1994年。
このときのフィギュアスケート界はあの
『ナンシー・ケリガン対トーニャ・ハーディング事件』で揺れた。

4.ゴルフ:タイガー・ウッズと横尾要の激闘!
 日本のツアー、ダンロップフェニックスゴルフにて、二連覇!
でも二連覇ということはあのタイガーは去年もこの大会に出場していたのだ。
 「日本が世界に誇る」トップアスリートはすでに挙げたが、
アメリカが誇る、というか日本人以外では僕が
挙げる超人的アスリートの一人がタイガー・ウッズだ。
ま、彼についてもあまり解説は無しね。ゴルフを多少知っている人なら
彼の強さが突出していることはあまりにも明白だ。
 いやぁ、それにしてもこの試合は面白かった。
タイガーの強さが発揮された試合でもあり、横尾の頑張りが発揮された試合でもあった。
でも勝ったのはタイガーで、勝たなければ意味無しよん♪
 まずは14番パー4の横尾。バンカーショットを直接チップインバーディー。
対するタイガーはパー。
 ゴルフをよくご存じない方のためにちょっとだけ解説すると、
「パー4」は基本的に「パー」でよいホールなのだ。
というのも「ワンオン」の可能性はまず無い。たいていは「ツーオン」。
「パー5」も“攻めの基本”は「ツーオン」。
ということは同じツーオンなのに、一打少なくしなければならない。
それは難しいのでパーセーブが基本になるホールなのだ。
逆にパー4でバーディーが取れればかなり有利だしラッキー♪
この14番で横尾は首位のタイガーに並んだ!
 しかし15番のパー4でタイガーは長く難しいバーディーパットを
ねじ込んだ。逆に横尾はボギー。一気に二打差ついてしまったのだ。
残り3ホール。しかも最終18番のパー5以外は
バーディーは難しい。横尾の勝ちの可能性はかなり低くなった。
 ところがところが、続く16番のパー4で横尾がバーディー。
そして世界一の飛ばし屋タイガーが圧倒的に有利なはずの
ロングホールの18番でも横尾がバーディー。
対するタイガーは上がりの3ホール全てパーだったのだ。
ついに並んだ!プレーオフへ。
 プレーオフはどちらかが勝つまで18番ホールを繰り返す。
1ホール目。タイガーがティーショットの際、左足を痛めてしまう。
しかもスリーオンして6m以上の距離のパーパットを残してしまう。
しかし執念でこれをねじ込んだのだ。このプレーオフ1ホール目が
この勝負のハイライトかもしれない。横尾もパー。
二人はこのあと2ホール続けてバーディーを取り合うという
“さすが”の勝負を繰り広げる。
そして4ホール目。タイガーがバーディー、横尾がパーで決着がついた。
 タイガーに関してはもう『さすが!』というしかない。
この試合で僕が見たのは横尾の意地
彼は2001年から3年間アメリカツアーに参戦していた。
思うような結果は残せなかったが、その成果がこの試合に表れていたと思う。
タイガーも横尾のことはもちろん知っていたし、マークしていたと思うが、
「すごい選手だな」と思わせたのではないだろうか。
 またタイガーが
「日本はゴルフが成熟している。ファンがマナーをよく知っている。」
と言っていたのはうれしい限り。
いい選手がいるといいファンも育つ。逆も然り。

5.ゴルフ:宮里藍もやっぱり強かった!
 大王製紙エリエール・レディースオープンゴルフで逆転優勝。
 彼女について今日は多くは語らない。今後に期待している選手なので、
今後偉大な成績を記録したときに大いに語ろう。
しかし彼女はすでに偉大な成績を残している。
日本ツアー史上最年少優勝など、
ゴルフ界の数々の記録を塗り替えた。
今大会の優勝で賞金女王争いでも不動裕理を抜いてトップに立った。
しかし彼女にとって賞金女王になることはたいして重要ではない。
来週に迫ったアメリカツアーの最終予選会が当面の目標。
したがって彼女はこれが今季最終戦になるので、はっきり言って
僕は不動が再逆転で賞金女王になると思う。
 日本の女子プロゴルフ界で“圧倒的な力”を持っている選手は
不動と宮里の二人だけであるといっても過言ではない。
他の選手は雑魚である!!
二人もミスはするし、調子の悪いときはあるが、
乱暴に言えば、“フツー”に戦えば
二人以外に優勝の可能性は無いといってもよい。
しかも宮里は二十歳でこれから先のプレイヤーとしての人生は
ものすごく長い。それだけ可能性を秘めている。
彼女が目指しているのは賞金女王でもなければ、日本のトップに立つことでもない。
世界一の選手を目指しているのだ。
順風満帆にことが進むとは思わない。
しかし僕は先日述べた『日本が世界に誇るトップアスリート』に
宮里藍が将来仲間入りをすると思っている。

34秒30!

2005年11月20日 | スポーツ【sports】
 件名はスピードスケート男子500mの世界記録だ。
日本の加藤条治選手が、
アメリカのソルトレークで行なわれているW杯で19日に記録した。
なお、上記URLは加藤選手が所属する「日本電産サンキョー株式会社」のものだ。

 従来の記録はやはり日本の清水宏保選手が保持していた34秒32。
加藤選手はレース後、
「足を蹴った感覚が重く、力が氷に伝わっている感じだった」
と話した。スピードスケートはこの“感覚”が非常に大事で、
「滑る」とか「走る」とかではなく、ググーッと
スケート靴が氷を“捕まえている”感じがあればスピードが出るのだ。
清水選手も世界記録樹立時は
「恐かった」という。
それくらい味わったことのない感覚なのだ。
このレースで同走した、現在も世界のトップ選手である
カナダのウォザースプーン選手は
「清水は一人違う世界へ行ってしまった」
レース後語った。

 僕は日本が誇るトップアスリートとして常に3人の選手を挙げている。
ここでいう『トップ』とは
次ぐ者との差があまりにもあり過ぎるほどの能力を持った者のこと。
ここでいう『能力』とは
フィジカルもメンタル的もスキルも総合的な“競技の力”と“人間的な力”のこと。
清水宏保(NEC、スピードスケート)、
イチロー(シアトルマリナーズ、野球)、
高橋尚子(ファイテン、チームQ、マラソン)、
である。
それぞれの選手については述べない。
「旭川へ行きました」シリーズを越えるほどの長編になるので。
話し出したら三日三晩うんちくを話せる。
清水選手については
『神の肉体清水宏保』(新潮社)をご一読いただきたい。

 その清水選手を常に追い、目標にしてきた加藤選手が
昨年清水選手から「ようこそ、世界の舞台へ」と言われ、
能力的にトップアスリートの仲間入りを果たしていたが、
今回の結果で、世界のスケーターもきっと
「嗚呼、また清水のような超人が出来上がってしまった」と
嘆くことだろう。

 ちなみに先ほど
『東京国際女子マラソン』で高橋尚子選手が
復活の優勝を遂げた。
これで清水選手が長年の怪我から復活すれば
僕が“推す”日本のトップアスリート4人が
同時に活躍することになるのだが…。