ふと目を転じると
昨日から気になっていた犬(ヨークシャーテリア)が
僕に近づいていた。
まだ1歳になっていないくらいの可愛らしい
でも落ち着きの無い犬で、若い夫婦が連れていた。
奥さんが何度も
「ノンちゃぁ~ん、ダメよ」
と言っているのを聞いていた。
僕が手を出すと“ノンちゃん”はペロペロと舐めてくれた。
後ろから「ノンちゃぁ~ん」と叫びながら
奥さんがやってきた。
「すみませぇーん」と言いながらノンちゃんを抱える彼女は
見るからに素朴で素直そうな“北海道の娘”だった。
「何処から来たんですか?」
(*このときの「何処」は居住地である。つまり答えは「東京」♪)
と聞かれ、僕が答えたところから会話が始まった。
暫し談笑することにする。
話せば彼女は本当に素朴な女性だった。呆れるほど…。
以下内容を掻い摘んで書く。
彼女:パンダって可愛いですよね♪あのタレ目が。
僕:あれは黒い模様で、目は垂れてないですよ。
彼女:ええーっ!!そうなんだ?!知らなかったぁ!!
僕:(~◇~)……。
彼女:パンダってフワフワしていてぬいぐるみみたいですよね♪
僕:パンダは熊の仲間なのでデッカくて、毛はたわしみたいに剛毛ですよ。
彼女:ええーっ!!そうなんだ?!知らなかったぁ!!
僕:;(´Д`);……。
彼女:昔、B'zが旭川でライブやったんですけど、ノリが悪かったらしくて
「北海道の人はノリが悪くて嫌だ」って理由で
もう北海道に来なくなったんです。
でも私大ファンなので、今年札幌のライブに行ったんです!
僕:札幌って北海道じゃ…。
彼女:ああ、そうか。そうですね。アハハハハハ(=^o^=)
僕:ハハハ~(;^o^;)~……。
話のなかで僕は愛媛県出身で、
実は母方の祖母が旭川の出身であることも話した。
いつのまにかお互い話し込んでいた。
ブブブブォォ~~♭(((●...
(*バスが走り去る音)
ゲゲゲッッッ\(◎o◎)/!!!
おいおい、あれは10:42発、
上富良野駅行きの町営バスでねぇかい?!
僕たちは芝生のテント場の端にあるベンチに腰掛けて話していたが、
バス停は「白銀荘」の前にあり、30mほど離れている。
まだ40分以上あるので油断していたのだ。
バスは白銀荘の前の小さなロータリーを回ってもう通りへ出ようとしていた。
「あっ、あのバス!!そ、それじゃあ!!」
僕はそそくさと挨拶をし、ザックを担いでバスを追った。
「えっ?!あ…」
彼女は何か言いかけたが、僕はそれどころではない。
バスを追って駆けるがザックが重く、空身のようなスピードは出ない!
運転手は僕に気づかず、バスは徐々にスピードを上げていった。
20mほど走ったところで僕は、とにかくバスを停めなければならない
と思い、ザックを放り出して空身になった。
町営バスは一日3往復で、次のバスは14:21発。
それまでは待てないし、待っていたら今日の美瑛観光は出来ない。
「おーい!!待って!!」
僕は大声で叫びながら全力でバスを追った。
やがてバスはゆっくり停車した。
ラッキーだった。
通りは大きく左にカーブしており、そこに差し掛かったとき、
運転手の左手に、慌てふためきながら全力で走ってくる僕の姿が
目に入ったのだ。
僕は運転手に
「ザックを取ってくるのでちょっとだけ待ってください」
と言い、ザックを放り出したところへ戻った。
そこには彼女がニコニコしながら佇んでおり、
「凄いですねっ!!バスを停めちゃうなんてぇ!!」
と、ちょっと興奮気味に笑顔で言った。
「いやぁ、どうなるかと思いましたよ。それじゃあお元気で。」
という僕に彼女は
「あっ、また北海道に戻ってきてくださいねぇぇーーっ!!」
と言ってくれた。
息を切らしながらバスに乗り、運転手に詫びて発車した。
左を見るとバスが見えなくなるまで
ノンちゃんを抱いた彼女は手を振っていた。
時が経つのは早いもの、とはよく言ったものだ。
スローな時間が流れる北海道で、
僕は秒単位の時間との闘いをしてしまった。
昨日から気になっていた犬(ヨークシャーテリア)が
僕に近づいていた。
まだ1歳になっていないくらいの可愛らしい
でも落ち着きの無い犬で、若い夫婦が連れていた。
奥さんが何度も
「ノンちゃぁ~ん、ダメよ」
と言っているのを聞いていた。
僕が手を出すと“ノンちゃん”はペロペロと舐めてくれた。
後ろから「ノンちゃぁ~ん」と叫びながら
奥さんがやってきた。
「すみませぇーん」と言いながらノンちゃんを抱える彼女は
見るからに素朴で素直そうな“北海道の娘”だった。
「何処から来たんですか?」
(*このときの「何処」は居住地である。つまり答えは「東京」♪)
と聞かれ、僕が答えたところから会話が始まった。
暫し談笑することにする。
話せば彼女は本当に素朴な女性だった。呆れるほど…。
以下内容を掻い摘んで書く。
彼女:パンダって可愛いですよね♪あのタレ目が。
僕:あれは黒い模様で、目は垂れてないですよ。
彼女:ええーっ!!そうなんだ?!知らなかったぁ!!
僕:(~◇~)……。
彼女:パンダってフワフワしていてぬいぐるみみたいですよね♪
僕:パンダは熊の仲間なのでデッカくて、毛はたわしみたいに剛毛ですよ。
彼女:ええーっ!!そうなんだ?!知らなかったぁ!!
僕:;(´Д`);……。
彼女:昔、B'zが旭川でライブやったんですけど、ノリが悪かったらしくて
「北海道の人はノリが悪くて嫌だ」って理由で
もう北海道に来なくなったんです。
でも私大ファンなので、今年札幌のライブに行ったんです!
僕:札幌って北海道じゃ…。
彼女:ああ、そうか。そうですね。アハハハハハ(=^o^=)
僕:ハハハ~(;^o^;)~……。
話のなかで僕は愛媛県出身で、
実は母方の祖母が旭川の出身であることも話した。
いつのまにかお互い話し込んでいた。
ブブブブォォ~~♭(((●...
(*バスが走り去る音)
ゲゲゲッッッ\(◎o◎)/!!!
おいおい、あれは10:42発、
上富良野駅行きの町営バスでねぇかい?!
僕たちは芝生のテント場の端にあるベンチに腰掛けて話していたが、
バス停は「白銀荘」の前にあり、30mほど離れている。
まだ40分以上あるので油断していたのだ。
バスは白銀荘の前の小さなロータリーを回ってもう通りへ出ようとしていた。
「あっ、あのバス!!そ、それじゃあ!!」
僕はそそくさと挨拶をし、ザックを担いでバスを追った。
「えっ?!あ…」
彼女は何か言いかけたが、僕はそれどころではない。
バスを追って駆けるがザックが重く、空身のようなスピードは出ない!
運転手は僕に気づかず、バスは徐々にスピードを上げていった。
20mほど走ったところで僕は、とにかくバスを停めなければならない
と思い、ザックを放り出して空身になった。
町営バスは一日3往復で、次のバスは14:21発。
それまでは待てないし、待っていたら今日の美瑛観光は出来ない。
「おーい!!待って!!」
僕は大声で叫びながら全力でバスを追った。
やがてバスはゆっくり停車した。
ラッキーだった。
通りは大きく左にカーブしており、そこに差し掛かったとき、
運転手の左手に、慌てふためきながら全力で走ってくる僕の姿が
目に入ったのだ。
僕は運転手に
「ザックを取ってくるのでちょっとだけ待ってください」
と言い、ザックを放り出したところへ戻った。
そこには彼女がニコニコしながら佇んでおり、
「凄いですねっ!!バスを停めちゃうなんてぇ!!」
と、ちょっと興奮気味に笑顔で言った。
「いやぁ、どうなるかと思いましたよ。それじゃあお元気で。」
という僕に彼女は
「あっ、また北海道に戻ってきてくださいねぇぇーーっ!!」
と言ってくれた。
息を切らしながらバスに乗り、運転手に詫びて発車した。
左を見るとバスが見えなくなるまで
ノンちゃんを抱いた彼女は手を振っていた。
時が経つのは早いもの、とはよく言ったものだ。
スローな時間が流れる北海道で、
僕は秒単位の時間との闘いをしてしまった。