僕の
友人がブログを始めた。
長野県在住で、とあるメーカーの営業マンである。
彼と僕とは大学時代からの友人で、なんと誕生日が同じである!
彼は子供の頃から野球に親しみ、大学時代まで本格的にプレーしていた。
その彼が今開催されている
WBCについて考察しているので
ご覧いただきたい。
WBCは「World Baseball Classic」の略で、
野球のワールドカップである。
日本はアジア地区の予選(?)である一次リーグの
アジアラウンド(日本で開催)を2勝1敗の二位で終え、
二次リーグのアメリカラウンドへ進出した。
日本ラウンドとは日本、韓国、中国、台湾の4チームで争い、
上位2チームがアメリカラウンドへ進出するもの。
日本が敗れた唯一の相手は
韓国。
序盤から日本はリードしていたが、終盤
イ・スンヨプ(巨人)の2ランホームランで「2-3」の
逆転負け。
長野の友人は、この負けを
「意義のある敗戦」と述べている。
次の二次リーグはアジア地区(A)と北中米地区(B)の
それぞれ上位2チームの計4チームのリーグ戦で行なう。
よって再び韓国と対戦することになり
「今回の負けが“活きて”くる」という。
「簡単には勝てないぞという意識が芽生え、『挑戦者』として戦える」
という。
なるほど、野球をよく知っている彼らしい見方だし、
そういうプラス思考は勝負事に必要だと思う。
しかし、僕はちょっと異なる視点を持っている。
それはこの
負けを厳しく見ないといけないということ。
韓国は今回のトリノ五輪で大活躍をした。
ご存知のように日本は荒川静香の金メダル1個。
韓国は金6個、銀3個、銅2個の計
11個!!
これは韓国が日本よりスポーツ環境が優れている証であり、
その背景には
国民性や
国民感情が大きく関係していると思う。
「日本に絶対に負けてはならない!」
という考え。
これを持っている以上ストイックに取り組める。
冬季スポーツに関してアジアでは日本が圧倒的に強かった。
中国、韓国が夏季スポーツの一部では日本を凌駕しても
冬季スポーツだけは全ての種目・競技で日本がアジアナンバーワンだった。
しかし近年中国、韓国の台頭が目覚ましい。
もちろんスポーツ環境そのものの発展・成熟という理由はあるだろうが
文化的、政治的な理由が大きいと考えると
日本の未来も占えるし、今までとは違った見方もできる。
WBCに話を戻し、
僕は、いつも
マスコミや我々は悪い結果に対し
プラス思考をしすぎではないかと思うのだ。
乱暴に言ってしまえば、
それは当事者(ここでは選手)を甘やかしていることになるし、
果ては日本のスポーツが強くならない原因はそこにある。
昔は
「御国のために戦おう」というスローガンで
スポーツの国際試合に臨んでいたし、その気持ちで戦争を戦った。
しかしいつの時代からか
「楽しんで」、「思いっきり」etc.そういう考えを
当事者に“強要”するようになった。
強要する者も「頑張ったから、精一杯やったからよかった」と。
僕は、おいおいそりゃあなんだよ!と思うのだ。
勝負事はそんなに甘いもんじゃあない!!
死ぬ気で戦え!!
全てを賭けろ!!
そうだろ、勝負は。
当事者はみな「勝ちたい」と思って臨んでいるわけだ。
それなら
結果を残せなかった者には厳しい、というか
“それなり”の評価を下すべきだ。
それゆえに僕は
イチローという選手の
言動や行動を見ているとホンモノのプロだし、
侍だと思う。
彼は全てに対しストイックだし、厳しい。そして正しい。
日本が韓国に敗れたことはマイナス以外の何物でもない!
負けから得るものは何もない!
勝負は勝たなければ意味がない!
ただし、彼(長野の友人)が言うように負けを活かすようにする
努力は必要で、それがなければもうどうしようもない。
さて、昨日日本は二次リーグ初戦でアメリカに「3-4」で
逆転負けした。
しかも
信じ難い、前代未聞の、厚顔無恥な、
全くもってメチャクチャな、圧倒的に理不尽な、
大間違いの判定によって“負け”ざるを得なかった。
暴言を承知で言うが、この判定をした主審は死刑ものだ!!
前述と矛盾するように感じる(僕が日本に甘い考えをしている)
方もいるかもしれないが、そうではない。
僕はただ客観的に正しく厳しい意見を述べているだけである。
日本がアメリカに勝つ方法はいくらでもあった。
事実いい試合をしていたし、イチローが言うように
「勝てた試合」だった。
もちろんお互いにミスはあった。
日本にかぎって言えば
二番手投手清水が2ランホームランを打たれたのは彼のミス。
しかしホームランを打ったD.リーに投じた球は
清水の得意のストレートでしかもいい低めにコントロールされていた。
日本のプロ野球のペナントレースで、
相手が主軸打者でなければ、ほぼ間違いなく「三振!」であろう。
でも結果は2ランホームラン。
それは相手が現在大リーグで三冠王に一番近いといわれる
D.リーだから。
それゆえこれは清水のミス(バッテリーミス、作戦ミスともいえよう)。
だって他の攻め方をしなければならなかった場面であり、相手であった。
攻撃では7回と9回の好機にそれぞれイチローと多村が凡退した。
9回裏の場面では、日本は阪神の藤川が登板。
1死満塁の場面でケン・グリフィーJrを三振に仕留めたが
(*ケン・グリフィーJrは才能はあるのに大の練習嫌いで、
今はもう“過去”選手である。僕は全く評価していない選手)、
A.ロドリゲスにはセンター前へサヨナラヒットを打たれた。
藤川の球の速さやキレはメジャーリーガーでも舌を巻くほどだろう。
事実ケン・グリフィーJrは三振(当然!)したし、
A.ロドリゲスの打球も詰まっていた。投げたコースも内角に決まり
セオリー通りの内野ゴロか…。
でもさすがA.ロッドの打球はそれでも速かった。
ここは三振が必要だった場面。
あるいはケン・グリフィーJrに対し、ダブルプレーが必要だったか。
もちろんバッテリーはそれを狙ったと思うが。
ま、でもA.ロッドの前にランナーを溜めたらいかんよ!
この試合についてはそういう細かい分析は瑣末なことでどうでもいい。
要するにこの試合は
おかしな判定のせいで日本が負けたということのみを
議題にすべきだ。
まずこのおかしな判定に対し、一部のマスコミのみが
抗議の反応を示しているだけで
国民(個人的には怒っている人は多いと思うが)、そして
政治は
全く反応をしていない。
僕なら、友人にアメリカ人がいればすぐに彼に電話をして
一晩中文句を言い続けたと思う。
それくらい怒り狂った事件だ。
僕が首相なら
「米製品全面輸入禁止」を発表してやるぞ!!
それくらいのことをやってみろよ、日本は。
サッカーを見てみろ。
試合の結果で暴動や殺人、ときには戦争まで起こるんだぜ。
それからWBCの審判!!
あれ
みんなアメリカ人じゃん!!!
サッカーW杯なら考えられないよ。
試合当事国出身・国籍の審判はその試合を裁けないことになっているのだ。
つまり所詮野球はワールドなんとかと言っても
“世界のスポーツ、文化”ではないのだよ。
アメリカだってそう。
一次リーグでカナダに敗れたが
一部のマスコミが辛辣な批判を報じただけで
国内的にはたいしたニュースになっていない。
前回のソルトレークシティ五輪の
スピードスケートショートトラックの事件覚えているかな?
アメリカのアポロ・オーノが“過剰な演技”で抗議し、
レース直後に金メダルを獲得した韓国の金東聖が失格となり
オーノが繰り上げの金メダルを獲得したことを。
この結果に韓国は“過剰に反応”したよ!
当然政治問題にまで発展した。
ちなみにオーノは先日のトリノ五輪でも連続金メダルを獲得した。
僕はトリノではじめて(ようやく)彼を認めた。
本当に強い選手になった。
長くなったので結論を急ごう。
現在の
日本のスポーツの発展を妨げているもの、
つまり日本のスポーツが弱い理由は
メディアや文化、国民性、政治に原因があり、
今後はスポーツ選手、チーム、そしてその競技結果に対し
我々(国民もメディアも)は厳しく、正しくなければならないし、
ときには
大いに政治介入をすべきである!!
政治のスポーツへの介入は
ミュンヘン五輪での悲劇的な事件を引き起こした。
もちろんあのような行為や考え方には断固反対だ!
しかし、政治によってスポーツの強化ができるなら
大いに利用すべきであり、我々は僕の言うことを
よく考えてみる必要があると思うのだが。
当然“問題の多い”案件であることは疑う余地がない。