※参考記録

日本百名山山頂宙返りを敢行中の【雪崩★マン】が綴る社会学的山岳エッセイ!

大雪山系大縦走!(28)~映画のワンシーン

2006年11月30日 | 山【mountain&climbing】
*十勝岳!見えるだろう、横たわる自由の女神が!


 苦しい苦しい火山礫の道を抜けると
徐々に傾斜がなくなり、
ただ何も無い(もちろん草木は一本も生えていない)平原が
出現した。
そして時々不規則に「ドーンッ!」という地鳴りを伴う爆音が
聞こえてくるようになった。
十勝の火口から聞こえる地球の鼓動だ。
そしてその先に目指す十勝岳がはっきりとその山容を現した。
それは不毛の大地に慄然と佇む古城のようだ。
あるいは映画『猿の惑星』のラストシーンのようでもある。

 近未来、人類の文明によって作られた全てのモノ、
そして人類が滅亡し、最後に辿りついた地。
僕は不毛の十勝岳の前に横たわる
朽ちた「自由の女神」を見たような気がした…。

復活\(^ ◇ ^)/!!

2006年11月29日 | メディア【media】
 『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』
復活するらしい!!


 また死人が出る寸前の企画が目白押しなのだろうか?
乗ったバスが大時化の海へ沈められるのだろうか?
ダチョウ倶楽部、出川哲朗、春一番は
レギュラーなのだろうか?
井手らっきょはまた脱ぐのだろうか?
カースタントはやはり「タカハシレーシング」なのだろうか?
水車クイズでラッシャー板前はまた
“いいリアクション”をしてくれるだろうか?
歌のゲストはにしきのあきらなのだろうか?
ワニは出るのだろうか?
たけしはしゃぶしゃぶ鍋に落とされるのだろうか?

 いやぁ~、低俗番組への楽しみは尽きませんな(=^o^=)
日テレ系で元日に放送されるらしい。
この番組で
民主党の細野豪志衆議院議員(35)との不倫を報じられ
TBS「NEWS23」を降板した山本モナ(30)が復帰するらしい。

大雪山系大縦走!(27)~なんでこんな道に…

2006年11月28日 | 山【mountain&climbing】
*左の斜面を直登したが…。


 十勝岳の前衛の鋸岳を過ぎて
平ヶ岳へ向かう砂礫の道は
今回の山行中最もきつい上り坂となった



 坂の急なこともきつさの要因だが、
何せ進まない(×Д×;)!!!!!!!
細かい砂礫で、足が埋もれる。
90リットルのザックの重さも手伝って、
一歩進めるとその一足が沈みながら20cmほど後退する。
ノーアイゼンでパウダースノーの上を歩いている感じだ!

「三歩進んで二歩下がるぅ~(ぅぅにゃ)♪」(byチータ)
の『365歩のマーチ』ならぬ
「一歩進んで半歩下がるぅ~♪」
って感じ。

まあ、一歩進んでも半歩分しか進まないってことだ。
これには本当に参った;(*.*);
なかなか進まないので何度も立ち止まり、振り返る。
そして数分前と比べてあまり変わらない風景にウンザリする。
いや、腹を立てる。
腹を立てても仕方が無いのだが、立てずにはいられない。
神様は楽しみも苦しみも平等に与えるのだ

「くそーーーーーっっっっ!!![`□´]」

と何度も叫んだ(本当に!)。
ワカンが欲しかった、マジで…;(>Д<);

大雪山系大縦走!(26)~岩稜帯登場

2006年11月27日 | 山【mountain&climbing】
*北海道らしくない岩稜帯が現れる。


 この辺りからガスがかかり、視界が遮られる。
四日目にしてはじめて“神の悪戯”を感じる。
また、美瑛岳を過ぎると急に「岩稜帯」が出てきた。
北海道の山にこんな北アルプスのような
切れ落ちた稜線があるとは…。
足場も結構悪く、危険だ



 岩稜帯を過ぎると徐々に山容が変わってきた。
木々が無くなる。
砂礫だらけの道になる。
そして徐々に火山礫の赤茶けた石ころが散乱する。
それはまさしく活火山の百名山、
十勝岳が近づいてきていることを示していた。

大雪山系大縦走!(25)~カッコいいランナー登場!

2006年11月25日 | 山【mountain&climbing】
*美瑛岳(右)と美瑛富士(左)。この鞍部でランナーと会った。


 オプタテシケを後にして9時半頃ベベツ岳、
12時には美瑛岳を制覇した。
美瑛富士と美瑛岳の鞍部に差し掛かったとき、
二日ぶりに登山者に会った
しかもトレイルランナー!!
僕がデカいザックに喘ぎながら歩いていると
突然前方のハイマツ帯がガサガサと音をたて
いきなり木々の間からランナーが登場した。
先ほど鞍部への下り坂を歩いているときは
前方からそんな人が走ってきていることに全く気づかなかった。
ランナーは30代くらいの男性で、
派手なタイツにモントレイルのシューズ、
カリマーの20リットルくらいのザック(*kimmかrun)、
グレーのキャップという典型的なトレイルランナーの恰好だった。

僕:「あっ、こんにちは」
ランナー:「こんにちは」
僕:「頑張ってください」
ランナー:「ありがとうございます」


これだけの会話をすれ違いざまの4~5秒間に交わしただけ。
振り返ると彼は石垣山、ベベツ岳方面の登りにさしかかっていた。

 美瑛富士と美瑛岳の間の鞍部の近くには
美瑛富士避難小屋があるが、
ここまで入ってくる人は基本的に日帰り登山ではなく、
普通ならばテントか避難小屋泊の
“ストイック系縦走登山者”である。
しかしもちろん、彼は装備からして今日
おそらく十勝岳方面(望岳台や吹上温泉などの登山口)から
入ってきており、「日帰り」だろう。

 一泊、二泊するようなところを日帰りで駆け抜ける
トレイルランナーのスピードに僕は驚嘆すると共に
トレイルランというスポーツにものすごく興味を持った

だって、重い荷物も担がず、さっそうを駆け抜ける彼は
とてつもなくカッコよかったのだ

松坂大輔の価値

2006年11月22日 | スポーツ【sports】
 松坂大輔がポスティング制度を利用して
ボストン・レッドソックス入りを決めた!!
日本人がメジャーリーグの舞台で活躍するのを
見られることはすごく嬉しい


 ところで世間が驚いたのはその額!
「額」とはポスティングでいうと、簡単にいえば
買う球団が売る球団へ支払う金額のことだが、
なんとレッドソックスは西武ライオンズへ
「60億円」払うことになるのだ!
それが“松坂大輔の価値”と勘違いしている人が多いが…。

 「松坂を60億円で買う」という
見出しのニュースが多いのでそう勘違いするのは無理もない。
たしかに彼は素晴らしい選手だが
60億円は破格過ぎる。
ポスティング史上最高額というではないか!
この額は
ソフトバンクがホークスをダイエーから買った額よりも
日本プロ野球球団で一番金持ちのジャイアンツ(巨人)の
選手全員の年俸を足した額よりも大きい

つまり松坂一人の価値は
日本のプロ野球の球団一つの価値よりも
大きい
と勘違いしがち。
60億円は彼の価値ではなく、
“三つの球団のマネーゲームの結果”
と見るのが妥当で面白いだろう。

 その三つとは
1.ボストン・レッドソックス
2.西武ライオンズ
3.他のメジャー球団、特にニューヨーク・ヤンキース

である。

1.は松坂を買った球団。
もちろん松坂という選手は素晴らしいので欲しい。
しかし、松坂を手に入れて他に得られるものの魅力がある。
それは『松坂大輔VS松井秀喜』の“日本人対決”
しかもそれがレッドソックスのいう「悪の軍団」
ニューヨーク・ヤンキースをぶった切る松坂の快投を
見られるチャンスとあれば、これは大きな魅力だ。
日本よりも野球ビジネスが成熟したアメリカなら
なおのこと彼を利用したビジネスは成熟
しており、
その額も桁違いだ。

2.は松坂を売った球団。
西武ライオンズは巨額の赤字を抱えている
身売りされる球団の最有力候補だ。
その球団に「球団一つ分よりも大きな金」が
入ってくるのだから“おいしい”わけだ。

3.は1.のライバル球団。松井秀喜が在籍。
このニューヨーク・ヤンキースが
一番“おいしい”かもしれない。
何故なら一銭も払わずに、
『松坂大輔VS松井秀喜』の対戦の利益を得ることが出来る

観客からの入場料であったり、
テレビの放映権料であったり、
彼らのグッズであったり…。
松坂大輔の獲得合戦に敗れたと見るのは早計で
実は最大の勝者だろう。


 これら三者の思惑が「60億円」という額を作り出した
に違いない。
西武ライオンズが金額を吊り上げたかもしれないし、
ニューヨーク・ヤンキースはボストン・レッドソックスに
裏金を支払っているかもしれない。

 とにかく松坂大輔のストレートの威力と
スライダーのキレはメジャーでも最高クラスのはずなので
活躍は間違いないだろう。
特にメジャーの使用球は空気抵抗が多くて変化しやすいし

大雪山系大縦走!(23)~サクッと制覇

2006年11月16日 | 山【mountain&climbing】
*オプタテシケ山を楽々制覇♪一眼レフ独り撮りは難しい。


 8時半、オプタテシケ山(2012.7m)をサクッと制覇!!
またしても大展望が広がる。

 今日ここまでの四日間、眺望の利かなかった山は皆無だ。
四日間も続けて“山の神様”の恵みを受けたのははじめてだ。

レベルアップを図り

2006年11月15日 | 山【mountain&climbing】
*赤い部分は天然皮革。履くと色が移り足が赤くなる…。


 いやぁ~、新しいクライミングシューズを買いました

ファイブテン『モカシム・オンサイト』という靴。
値段は約\14,000ほど。
日本ではキャラバンから販売されている。

 ソールにはフリクション性能に定評のある「ステルスC4」を採用!
ボディは天然皮革なので、履けば履くほど足に馴染む。
“立ち込め”なかった難度の高いスラブもこの靴があれば
クリアできるかも…。


*用語解説が無いので
全く内容が理解できない方もいらっしゃると思います。
ご容赦くださいm<_ _>m

大雪山系大縦走!(22)~初めての経験

2006年11月15日 | 山【mountain&climbing】
*オプタテシケ山への急登。この登りが快感を呼ぶ!


 しかし、ぐっすり睡眠をとり、疲れの抜けきった僕の身体は
快調そのもの。
登りが楽しくて楽しくて仕方がない\(^Д^)/
こんな経験は初めてだ!!

 たしかに聞きしに勝る急登で、しんどいのだが、
グングン高度を上げている興奮と満足感か
(昨日テント場まで急激に高度を下げた落胆と反するようで)
先ほどまでいたテント場がドンドン遠ざかり、下に見えてきた。
僕の興奮は増し、思わず
「楽しいぃぃーーーっっ!!」
と絶叫してみた。
独りで歩いていると僕はよく叫んだり、歌ったりしているのだ♪
この空間と時間を独り占めしている快感の確認作業。
アホかとお思いだろうが、
これほど自分が解き放たれる経験は日常では味わえない。
僕がいつも「単独行」なのは、これを味わうためなのだ。
それにしても僕は山に関しては完全なマゾだなぁ…(*´o`*)

大雪山系大縦走!(21)~四日目の朝

2006年11月13日 | 山【mountain&climbing】
*東の石狩岳、ニペソツ山方面から朝陽が登る。
それにしてもヒグマが潜んでいそうな熊笹だ…



 9月14日、今日も朝陽が眩しい。快晴だ

 とうとう山行最終日が始まった。
(*今日で山は下りるが、明日も北海道にいる)

 テントを撤収して7時過ぎに出発。
(*おいおい、いつになったら早立ちができるんだ、俺は!)
“朝一”でオプタテシケの急登をクリアする。
二日前に例の女性は言った。

「オプタテシケの登りはメチャメチャきつく、
 二度と登りたくない」
と。

大雪山系大縦走!(20)~ダウンに穴開ける!

2006年11月09日 | 山【mountain&climbing】
*着ているこのダウンの袖に穴を開けてしまった…。


 9月13日の夜、悲劇は起こった。

 今日一日、一人の登山者にも逢わず、
テント場も全くの僕独り

 この北海道の深い深い山を僕が独占しているようで
ものすごーい幸せを感じながらテントの中で夕食のカレー作っていた。
温めたカレーをコッフェルから出して、
ふっくらアルファー米にかけたとき、
なにやら科学的な焦げ臭いにおいを感じた。
そのにおいのもとが僕の右の袖からであることに気づくまでに
そう時間はかからなかった。

んん??!!あ、あああーーーっっっ!!!

お気に入りのmont-bell社の
U.L.ダウンインナージャケット(カラーBK)の右袖が
これまたお気に入りのイワタニプリムス社のコンロ、
P-153(*つい先ほどまでカレーを調理していた)
の五徳に引っかかり、大きな焼き穴を作ってしまったのだ!!
725FPの高品質ダウンがフワフワとテントの中に舞っていた…。

 ショックを押し殺して、僕は持参した生卵をカレーの上に落とした
僕の気持ちと裏腹に生卵というトッピングを追加したカレーは
メチャメチャ美味く、
疲れた身体と落ち込んだ気持ちをほんのちょっぴり癒してくれた

大雪山系大縦走!(19)~オアシス♪

2006年11月07日 | 山【mountain&climbing】
*ようやく着いた双子池でテントを張る。


 今日はヒサゴ沼で一緒だった人以外には
全く人に逢わなかった。
8時過ぎから誰にも逢っていないなぁ

 今日はしんどかった。
昨日もしんどかった。
そして明日もしんどくなったのだ


 それにしてもやはりヒサゴ沼の雪渓でプラティパス2×2、
約4.5リットル水を汲んでおいて正解だった。
ここには、二日前に逢った例の女性が言っていた
八月にはあったという「豊富な水量の雪渓」は
跡形もなく消えており、その名残と思しき水溜りがあるだけだった。

 ヒグマが現れそうな熊笹のなかを掻き分けながら
周囲を10分ほど散策したが
「水場」らしいものは全く無く、
その水溜りも総量はざっと見たところ10リットルも無いくらい。
まあ、『大雪山系大縦走』は“サバイバル”
みたいなものなので、10リットルでも十分だ
水溜りの水は淀んでいた…。

この日は計画的に2リットルの水を消費し
(*昨日汲んだヒサゴ沼の雪渓の水)、
残りは翌日分へ取っておいた。

大雪山系大縦走!(18)~腹立たしいアップダウン

2006年11月06日 | 山【mountain&climbing】
*ヘバッて休憩しているとトンボが僕を不思議そうに眺めていた。


 出発前、地図を眺めたときは穏やかな縦走路を想像していたが
結構きつく、アップダウンが意外に激しい。
午後に入りヘバッてきた

 13時過ぎ、休憩中に地図を確認した。
なんと、今日テントを張る予定の「双子池キャンプ指定地」は
この縦走路の最低鞍部、高度約1400m地点にあることに気づく。

えええーーーっっっ、そんなに下がるの?!

今朝、2141mのトムラウシ山の高度を体験し、
いまは疲労困憊の僕はその事実にかなり凹んだ


 15時過ぎ、熊笹の“攻撃”を掻き分けながら高度を下げ続け、
ようやく双子池に到着した。
しかぁぁしっ!!!
ここにはテントは張れない
「双子池キャンプ指定地」は双子池の先にあるのだ。
どんなに疲れていても
「国立公園内ではキャンプ指定地以外ではテントは張らない」
鉄則を守り通した。

 そして16時前、
テントを張るブースらしき平坦地がある
「双子池キャンプ指定地」に到着した。