この話題をブログに書くことに些かなりとも抵抗はある。
どうせみんな書いていることだから…。
荒川静香選手の演技と結果には単純に感動した!!
ほんとうにありがとう!!
さて、“形式的な”書き出しをしたところで本題に入ろう。
昨年12月28日の『フィギュアスケートもか?!』と合わせて
読んでいただきたい。
まずなぜ荒川選手が金メダルを獲得できたか?
無論そんなこと、本人だって「いまだに不思議です」と答えているように
わからない。
しかし彼女が金メダルを獲った背景を分析するといろいろと見えてくるものがある。
そこで彼女と似たシチュエーションを我々に見せてくれた選手として
2001年の世界陸上エドモントン大会男子400mハードルで銅メダル、
そして2005年の世界陸上ヘルシンキ大会同種目でも銅メダル
と二大会連続銅メダルを獲得した
為末大選手と比較しながら“最初の考察”を述べたい。
この二人には共通点が多い。
まず今大会(荒川はトリノ五輪、為末は世界陸上ヘルシンキ大会)を
楽しむつもりで競技を行なったということ。
メダル獲得の期待が薄かったということ。
そして前年の成績が悪かったということ。
さらにそれ以前にはまた成績のよい年があったということ。
荒川選手は「金メダルが獲れるとは思っていなかった」と言い、
「楽しもうと思っていた」と言った。
彼女は競技そのものを楽しむことが目的だった。
為末選手はご存知の方も多いと思うが、
大変聡明な選手で哲学や心理学などにも造詣が深い。
その知識を生かして勝つためのマネージメントを楽しむことが目的だった。
また二人とも楽しむことが目的だったため、『冷静』になれた。
荒川選手は3回転→3回転のジャンプの予定を、
最初の3回転ジャンプの際バランスを崩したため、
瞬時に次の3回転を2回転へ変更する冷静さを持っていた。
その結果、転倒することなくほぼノーミスの演技ができ成功した!
為末選手が挑んだヘルシンキ大会の400mハードル決勝は
雨のレースとなった。そのため彼は他の選手がナーバスになっていることを予想した。
そのため他の選手が焦るレースをしようと心がけた。
しかも一度目のスタートの際フライングを犯した選手がおり、
彼は二度目のスタートにつく際選手全員の表情を見る冷静さがあった。
そのとき皆最高にナーバスになっていることを察した彼は
このレースに勝てることを確信したという。
彼は作戦通りに前半飛ばしてトップに立ち、それに焦った他の選手たちは
自分のレースができなくなり、その結果為末選手は前半の貯金を生かして
逃げ切った。
荒川選手はご存知の通り2004年の世界選手権のチャンピオンである。
当然その時点でトリノ五輪の金メダル最有力候補であった。
しかし翌2005年の同大会は9位と惨敗。
『フィギュアスケートもか?!』を読んでいただくとそこに詳しいが、
彼女はその後昨年12月まで行なわれたトリノ五輪選考対象の
国際大会でもなかなか成績を残せず、最終選考会となった
12月の全日本選手権前のポイント数は有力6選手中
(*荒川をはじめ、トリノ五輪4位の村主、同15位の安藤、天才少女・浅田、
準ベテラン・恩田、前年まで無名の新鋭・中野の6人)
5位と沈んでいた。
しかしこの全日本選手権で3位になり、最終合計ポイントが
浅田、安藤、村主に次いで4位となった。
しかし出場枠は「3人」。そこで問題となったのが、話題となり皆さんご存知の
「浅田真央の年齢問題」。結局浅田が年齢規定に引っかかるため、
荒川が“最後の切符を”手に入れた形になったのだ。
ちなみに村主は全日本前まで6位と低迷していたが、この大会で優勝して
五輪出場を手に入れた。
荒川、村主の両ベテランはさすがに勝負強いのだ!
為末大選手は2001年世界陸上エドモントン大会400mH銅メダリスト。
その後よりよい環境を求めて2003年所属していた大阪ガスを退社し、
プロの陸上選手となる。しかしその後は絶不調に陥る。
プロとして世界を転戦するが結果は出せず、
2004年のアテネ五輪では準決勝敗退。
世界のトップランナーの彼が国内のレースでも敗れることがあった。
しかし世界選手権が迫るにつれて調子を上げてきて
前述の通り、本番ではきちんと結果を出した。
しかも準決勝の通過タイムは決勝進出者8選手中最下位の8番目!!
為末もとにかく勝負強いのだ!!
次に結果を残せなかった選手についても考察しよう。
私が取り上げる選手はスキージャンプの原田雅彦選手と
女子フィギュアスケートの安藤美姫選手。
戦前からの私の予想は共に「惨敗」でありその予想通りの結果になった。
共に結果を残せないことはわかりきっていた選手である。
原田選手はご存知の通り、五輪5大会連続出場を果たした偉大な選手。
しかしここ数年間はたいした成績を残していない。
国内でも勝てない試合が続いていたが、
世界の有力選手が出場しない昨年12月27日のサンモリッツで開催された
コンチネンタル杯で2位に入り、何とか五輪の出場権を手に入れた。
近年の日本ジャンプ陣は長野五輪の頃のような有力選手がおらず、
岡部孝信、葛西紀明のベテラン2選手のみがかろうじて“有力選手”
に留まっている状態。
原田の五輪出場の選考は甚だ不透明だが、
他に“いい選手”がいるかといえばさにあらずだし、
世間を納得させるには仕方の無い選考結果かもしれない。
つまり「メダルの獲れない選手を選んだ」というわけではなく、
「原田を選ぶしかなかった」スキージャンプのレベルや環境が問題なのだ。
当然結果を残せなかったし、
体重規定違反で失格というのはお粗末というほか無い。
全く最低のことをしでかしてくれた選手だ。
安藤選手についても『フィギュアスケートもか?!』で書いたように
私の予想通り。
4回転は飛べない、失敗するという予想もピッタリである。
ただし、僕は「飛べない」、つまり「チャレンジしない」と思っていたが、
チャレンジしたことについては後述するが、評価したいと思う。
安藤の選考については『フィギュアスケートもか?!』で書いたとおり
異論を唱えるつもりは無い。
安藤は昨年の前半の調子がよかった。五輪出場選考対象となる大会でも
有力選手が出場しなかったり調子を崩したりで安藤に恵まれていた。
12月の全日本選手権前の時点で浅田に次いで2位。
この大会は6位(日本選手のなかだけで!)と惨敗したが
合計ポイントは浅田に次いで2位のまま。
そして当確♪。
でもね、彼女が4回転ジャンプを出来ないことは練習を見ても
一目瞭然(*練習で7回チャレンジして1回成功するということは
全く“できないこと”ですよ!)だし、
それは以前からわかっていた。
それでも彼女が五輪本番でチャレンジしたのは
チャレンジしないと勝てないからである。
ジャンプ以外では安藤は全ての要素は他の有力選手に劣る。
彼女たちに伍して勝つためには
4回転にチャレンジして成功させるしかなかったのだ!
ただし、僕はこれからちょっと違う視点からモノを言うが、
彼女は4回転云々の前に「勝てない選手」である。
彼女はスケーターの身体ではない!!
巨乳で太っていて、荒川や村主を比べると一目瞭然。
これはとりもなおさず安藤がストイックにスケートに取り組んでいないことである。
モテてファンやマスコミが群がりその私生活も注目されている。
ちなみに僕は安藤の“カエル顔”は全くタイプではなく、
ミキティーとか可愛いという形容には違和感を覚える。
一方荒川や村主は安藤よりキャリアがあるので当然だろうが
“やるべきこと”がわかっている。
フィギュアスケートのフリー演技は
スピードスケートの1500mと同じくらいの体力を必要とするといわれる。
ストイックに練習していない安藤にその体力は無かった。
加えてトリノ入りしてから緊張やストレスで痩せてさらに体力を失った。
フリー演技で最初の4回転ジャンプを失敗したことが強調され、
下位に沈んだかのような報道がなされているが
あのジャンプはほぼ成功に近い!!
回転はほとんど完璧で、着地の際の微妙なバランスが崩れたのだ。
15位という順位は4回転の失敗ではなく、
「後半のミス」が重なったためである。
その原因はもちろん体力不足。
スルツカヤ、コーエンもスタミナ不足だったのだろう。
後半にミスし(*コーエンは最初のジャンプでもミスしたが)、
その結果、ほぼノーミスの荒川に敗れた。
ちなみに村主もほぼノーミスの演技をしたが、
元々持っている技術点が3人(荒川、コーエン、スルツカヤ)に劣っており
仕方が無かった。
本当に100%の演技をしていれば銅メダルは獲得したかもしれない。
というのもジャンプの回転不足で3回転が2回転半になった箇所があったから。
安藤はプレッシャーやらに追い込まれた初めての大会だったのではないか。
それを跳ね除けようとチャレンジしたのが4回転であり、
一か八かの“賭け”の側面は大きいが、それに賭けようとしたやる気を
感じたので、僕は高評価である。
今後は荒川やマラソンの高橋尚子のような競技への取り組みができれば
伸びていくかもしれない。
ともかく来季のフィギュアスケート界は浅田真央が中心になると思うので
他の選手は競技への姿勢や取り組みが問われてくるだろう。
引退する選手も多く出るだろう。
荒川静香は五輪前に村主、安藤と共に某チョコレートのCMに出演していた。
そのなかで
「プレッシャーだって楽しめれば勝ちなんです」
と言っていたが、まさにその通りのことをやってのけた。
どうせみんな書いていることだから…。
荒川静香選手の演技と結果には単純に感動した!!
ほんとうにありがとう!!
さて、“形式的な”書き出しをしたところで本題に入ろう。
昨年12月28日の『フィギュアスケートもか?!』と合わせて
読んでいただきたい。
まずなぜ荒川選手が金メダルを獲得できたか?
無論そんなこと、本人だって「いまだに不思議です」と答えているように
わからない。
しかし彼女が金メダルを獲った背景を分析するといろいろと見えてくるものがある。
そこで彼女と似たシチュエーションを我々に見せてくれた選手として
2001年の世界陸上エドモントン大会男子400mハードルで銅メダル、
そして2005年の世界陸上ヘルシンキ大会同種目でも銅メダル
と二大会連続銅メダルを獲得した
為末大選手と比較しながら“最初の考察”を述べたい。
この二人には共通点が多い。
まず今大会(荒川はトリノ五輪、為末は世界陸上ヘルシンキ大会)を
楽しむつもりで競技を行なったということ。
メダル獲得の期待が薄かったということ。
そして前年の成績が悪かったということ。
さらにそれ以前にはまた成績のよい年があったということ。
荒川選手は「金メダルが獲れるとは思っていなかった」と言い、
「楽しもうと思っていた」と言った。
彼女は競技そのものを楽しむことが目的だった。
為末選手はご存知の方も多いと思うが、
大変聡明な選手で哲学や心理学などにも造詣が深い。
その知識を生かして勝つためのマネージメントを楽しむことが目的だった。
また二人とも楽しむことが目的だったため、『冷静』になれた。
荒川選手は3回転→3回転のジャンプの予定を、
最初の3回転ジャンプの際バランスを崩したため、
瞬時に次の3回転を2回転へ変更する冷静さを持っていた。
その結果、転倒することなくほぼノーミスの演技ができ成功した!
為末選手が挑んだヘルシンキ大会の400mハードル決勝は
雨のレースとなった。そのため彼は他の選手がナーバスになっていることを予想した。
そのため他の選手が焦るレースをしようと心がけた。
しかも一度目のスタートの際フライングを犯した選手がおり、
彼は二度目のスタートにつく際選手全員の表情を見る冷静さがあった。
そのとき皆最高にナーバスになっていることを察した彼は
このレースに勝てることを確信したという。
彼は作戦通りに前半飛ばしてトップに立ち、それに焦った他の選手たちは
自分のレースができなくなり、その結果為末選手は前半の貯金を生かして
逃げ切った。
荒川選手はご存知の通り2004年の世界選手権のチャンピオンである。
当然その時点でトリノ五輪の金メダル最有力候補であった。
しかし翌2005年の同大会は9位と惨敗。
『フィギュアスケートもか?!』を読んでいただくとそこに詳しいが、
彼女はその後昨年12月まで行なわれたトリノ五輪選考対象の
国際大会でもなかなか成績を残せず、最終選考会となった
12月の全日本選手権前のポイント数は有力6選手中
(*荒川をはじめ、トリノ五輪4位の村主、同15位の安藤、天才少女・浅田、
準ベテラン・恩田、前年まで無名の新鋭・中野の6人)
5位と沈んでいた。
しかしこの全日本選手権で3位になり、最終合計ポイントが
浅田、安藤、村主に次いで4位となった。
しかし出場枠は「3人」。そこで問題となったのが、話題となり皆さんご存知の
「浅田真央の年齢問題」。結局浅田が年齢規定に引っかかるため、
荒川が“最後の切符を”手に入れた形になったのだ。
ちなみに村主は全日本前まで6位と低迷していたが、この大会で優勝して
五輪出場を手に入れた。
荒川、村主の両ベテランはさすがに勝負強いのだ!
為末大選手は2001年世界陸上エドモントン大会400mH銅メダリスト。
その後よりよい環境を求めて2003年所属していた大阪ガスを退社し、
プロの陸上選手となる。しかしその後は絶不調に陥る。
プロとして世界を転戦するが結果は出せず、
2004年のアテネ五輪では準決勝敗退。
世界のトップランナーの彼が国内のレースでも敗れることがあった。
しかし世界選手権が迫るにつれて調子を上げてきて
前述の通り、本番ではきちんと結果を出した。
しかも準決勝の通過タイムは決勝進出者8選手中最下位の8番目!!
為末もとにかく勝負強いのだ!!
次に結果を残せなかった選手についても考察しよう。
私が取り上げる選手はスキージャンプの原田雅彦選手と
女子フィギュアスケートの安藤美姫選手。
戦前からの私の予想は共に「惨敗」でありその予想通りの結果になった。
共に結果を残せないことはわかりきっていた選手である。
原田選手はご存知の通り、五輪5大会連続出場を果たした偉大な選手。
しかしここ数年間はたいした成績を残していない。
国内でも勝てない試合が続いていたが、
世界の有力選手が出場しない昨年12月27日のサンモリッツで開催された
コンチネンタル杯で2位に入り、何とか五輪の出場権を手に入れた。
近年の日本ジャンプ陣は長野五輪の頃のような有力選手がおらず、
岡部孝信、葛西紀明のベテラン2選手のみがかろうじて“有力選手”
に留まっている状態。
原田の五輪出場の選考は甚だ不透明だが、
他に“いい選手”がいるかといえばさにあらずだし、
世間を納得させるには仕方の無い選考結果かもしれない。
つまり「メダルの獲れない選手を選んだ」というわけではなく、
「原田を選ぶしかなかった」スキージャンプのレベルや環境が問題なのだ。
当然結果を残せなかったし、
体重規定違反で失格というのはお粗末というほか無い。
全く最低のことをしでかしてくれた選手だ。
安藤選手についても『フィギュアスケートもか?!』で書いたように
私の予想通り。
4回転は飛べない、失敗するという予想もピッタリである。
ただし、僕は「飛べない」、つまり「チャレンジしない」と思っていたが、
チャレンジしたことについては後述するが、評価したいと思う。
安藤の選考については『フィギュアスケートもか?!』で書いたとおり
異論を唱えるつもりは無い。
安藤は昨年の前半の調子がよかった。五輪出場選考対象となる大会でも
有力選手が出場しなかったり調子を崩したりで安藤に恵まれていた。
12月の全日本選手権前の時点で浅田に次いで2位。
この大会は6位(日本選手のなかだけで!)と惨敗したが
合計ポイントは浅田に次いで2位のまま。
そして当確♪。
でもね、彼女が4回転ジャンプを出来ないことは練習を見ても
一目瞭然(*練習で7回チャレンジして1回成功するということは
全く“できないこと”ですよ!)だし、
それは以前からわかっていた。
それでも彼女が五輪本番でチャレンジしたのは
チャレンジしないと勝てないからである。
ジャンプ以外では安藤は全ての要素は他の有力選手に劣る。
彼女たちに伍して勝つためには
4回転にチャレンジして成功させるしかなかったのだ!
ただし、僕はこれからちょっと違う視点からモノを言うが、
彼女は4回転云々の前に「勝てない選手」である。
彼女はスケーターの身体ではない!!
巨乳で太っていて、荒川や村主を比べると一目瞭然。
これはとりもなおさず安藤がストイックにスケートに取り組んでいないことである。
モテてファンやマスコミが群がりその私生活も注目されている。
ちなみに僕は安藤の“カエル顔”は全くタイプではなく、
ミキティーとか可愛いという形容には違和感を覚える。
一方荒川や村主は安藤よりキャリアがあるので当然だろうが
“やるべきこと”がわかっている。
フィギュアスケートのフリー演技は
スピードスケートの1500mと同じくらいの体力を必要とするといわれる。
ストイックに練習していない安藤にその体力は無かった。
加えてトリノ入りしてから緊張やストレスで痩せてさらに体力を失った。
フリー演技で最初の4回転ジャンプを失敗したことが強調され、
下位に沈んだかのような報道がなされているが
あのジャンプはほぼ成功に近い!!
回転はほとんど完璧で、着地の際の微妙なバランスが崩れたのだ。
15位という順位は4回転の失敗ではなく、
「後半のミス」が重なったためである。
その原因はもちろん体力不足。
スルツカヤ、コーエンもスタミナ不足だったのだろう。
後半にミスし(*コーエンは最初のジャンプでもミスしたが)、
その結果、ほぼノーミスの荒川に敗れた。
ちなみに村主もほぼノーミスの演技をしたが、
元々持っている技術点が3人(荒川、コーエン、スルツカヤ)に劣っており
仕方が無かった。
本当に100%の演技をしていれば銅メダルは獲得したかもしれない。
というのもジャンプの回転不足で3回転が2回転半になった箇所があったから。
安藤はプレッシャーやらに追い込まれた初めての大会だったのではないか。
それを跳ね除けようとチャレンジしたのが4回転であり、
一か八かの“賭け”の側面は大きいが、それに賭けようとしたやる気を
感じたので、僕は高評価である。
今後は荒川やマラソンの高橋尚子のような競技への取り組みができれば
伸びていくかもしれない。
ともかく来季のフィギュアスケート界は浅田真央が中心になると思うので
他の選手は競技への姿勢や取り組みが問われてくるだろう。
引退する選手も多く出るだろう。
荒川静香は五輪前に村主、安藤と共に某チョコレートのCMに出演していた。
そのなかで
「プレッシャーだって楽しめれば勝ちなんです」
と言っていたが、まさにその通りのことをやってのけた。