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何を考え何を想い何するの

神戸の山の暮らしから。
育児のこと、日々の手シゴト、身の廻りの自然のこと。
悩み進む楽しく愛おしい日々。

雲の模様

2007年03月08日 | 綴れ織(1997~2006年 爪搔き本綴れ織師)

Orichu070307_1

織り上がり。

写真では、モアレってるし…細かな色のニュアンスが伝わらへんけど。ベースにも部分的に濃い色が入っていたりする。

まぁ 

途中でかなり 「いまいちやわ…」って悩んでいた割には、まとまって良かった。

色はエエ感じ。

けれど、

カード入れには合わないな…なんか他のものに仕立てた方が良い気がしてきた。

とにかく 

もうちょっと人に渡す納得がいくものが出来るまで 「タテ糸切る&仕立て」は先にお預けにして、

もう何案か考えて織ることにする。それからタテ糸切ろうっと。

二年のブランクで、織る技術的なことよりも表現的なところで 感が鈍っているナと思う…

美しい風景を見たり、映画や絵や美術品を観たり触れたり、面白い展覧会に行ったり、 小さな子供がいるとなかなか思うように時間が取れないけれど、そういうコトしなくっちゃ。 もっと手を動かして絵を描かなくっちゃ。


織り中

2007年03月01日 | 綴れ織(1997~2006年 爪搔き本綴れ織師)

Orichu070301_2 カード入れの二案目。ちょうど半分くらい織れたところ。

落ち着いた色目なんやけど ちょっと可愛らしい印象が強いかなぁ… まぁ完成してからまた考えよう。配色はホンマ難しいなぁ。

最近は娘の昼寝も一時間くらいで作業時間があまり取れん…ってことに加え、 この模様に 「ぼかし」が多いので なかなか進まへん…。

いま 雲の模様を織っているのだが、青い部分と雲の境目が「はつり」。

雲のグラデーションが「ぼかし」。

カタチをつくる「はつり」ばかりやと、部分ごとに織りあげていけるので早く織れるのだが、

「ぼかし」はヨコ糸が出し入れされているので 部分ごとに上がっていけない上に、 色ごとに杼を持ち替えるので 織りあげるのに時間がかかる。

よく、使っている色数が多いと織り手間が掛かっていると思われがちであるが、色数では判断出来ない。

30色使って「はつり」で表現してある模様よりも、 10色で「ぼかし」を多用した模様の方が 手間が掛かっていると思って良いだろう。 

もちろん「ぼかし」の上手い下手や全体の模様の大きさやバランスなども関係してはくるのだが、場合によっては 綴れ帯などを選ぶとき大まかな価格の目安になるはず。 けれど、お徳感よりも 気に入った模様を選ぶことが一番なので、お忘れなく~(^^)。


ひとつ織りあがり

2007年02月01日 | 綴れ織(1997~2006年 爪搔き本綴れ織師)

Orichu070201_1 先日織り始めた模様が やっと織りあがり。

なんせ 一日一時間程度 作業できるかどうかっていう のんびりペースな状態やから  たった三寸程度でも えらく日にちがかかってしまう

綴れ織り は 裏をみながら織っていくので 写真に写っているのは裏側になる。織っている途中は、時々 手鏡を使って 表側を確認しながら進めていく。

裏は糸がちょこちょこ出ているので、 

やはり全体をみて 感想が言えるのは タテ糸を切って 織り機から外した時なのであるが、

まだ他にも織るので タテ糸を切るのは先になる。 一度張ったタテ糸を 小さな作品ごとに ひとつひとつ切っていると  かなぁりタテ糸のロスも大きいし 手間も掛かるし、タテ糸の張りムラもおきやすいし… 

ってわけで。

どんな作品でも タテ糸を切るときってのは かなぁり心臓がドキドキ…。 嬉しさもあるが、やはり帯なんかは数ヶ月も掛かって織り上げたものなので 不安もそれ以上である。


柘(つげ)の櫛

2007年01月26日 | 綴れ織(1997~2006年 爪搔き本綴れ織師)

Kushi02

Kushi01_1

k 

‘綴れ’を織る時に使う 欠かせない道具のひとつ。

柘(つげ)の櫛である。 私達は「筋立て(すいたて)」とよんでいる職人用語なのかな。

細かな模様を織る時は、杼で通したヨコ糸織り込むのに 爪を使うのだが、爪ではあくまで掻き寄せるというだけ。 爪で掻き寄せた部分は櫛でしっかり詰める。

‘綴れ’は 密度の高い厚みのある織物であるから、爪の指の力だけではとうていムリで、 爪掻きで適度にカタチを作りあげたところで 数段分まとめて この櫛で詰めるのである。ぎゅ~っと。

また、 模様を部分ごとに織りあげていくため 常に段差ができているので、 模様のヨコ部分の無地などを織る時など 框(かまち)で打ち込めないときは この櫛を使って無地を詰めることになる。

きっちり詰めないと、無地のところは(框で打ち込めるから)しっかりした厚みがあるのに 模様場のところだけ ぺらぺらっなんてことになってしまう。 常に同じ厚み……まだまだ修業の頃は これもひとつの難関やったなぁ。 

で、 しっかり詰めようと あんまり力を入れすぎて 櫛をはじいてエライとこまで飛ばしてしまったり、櫛の歯を折ってしまったりなんてこともしばしば。櫛が歯抜けになっていたりする。  写真のも もちろん歯折れてるやろ…。 

櫛の反対側のとがった部分は ピンと張られたタテ糸をヨコにザッと掻いて、織り込んだ糸を均等にならしたりするのに使う。 綴れ織りでのタテ糸は かなりキツく張るので はじくと 高めの気持ち良い音がする。

この道具も 模様を織る時はいつも手が触れているので だんだんと手になじんでくる愛着ある道具のひとつである。

そういえば…

柘の櫛で自分の髪をといたことってないなぁ。 また機会がある時に 自分用に購入してみようかしら。 

k 


織り中

2007年01月18日 | 綴れ織(1997~2006年 爪搔き本綴れ織師)

Orichu070118_1 先日、配色したヤツを織っている途中だ。

父の友人に頼まれていたカード入れ を2案くらい作って、選んでもらおうと思っている。

‘爪’で織るのは、 

ツワリで倒れてからやっていなかったので 2年以上のブランク…かなり久しぶりで、

爪にギザギザを入れる時、緊張と嬉しさが入り混じってワクワクした。 いざ織り出そうと織り前(織り機にかかっているタテ糸の織る場所のコト)に座ると あぁアレがないコレがないと席を立って 道具を置いている棚まで取りに行くこと数回。 久しぶりな上に 気持ちが先行しちゃって イロイロこまかな道具を準備するのを忘れていた。

で、ちゃんと織れるかちょっと不安もあったけれど、やはり身体が覚えているとはこういうことかと 意外にすんなり織れた。 まぁ 完璧じゃぁないけれど モンダイなし。爪掻きをしていると様々な感覚が蘇ってきて 嬉しい楽しい。 

24歳で織りの修業を始めてから、 当時は毎日寝ても覚めても 織りのことばかり考えていて 20代中後半の良い時期をすっかり織りに費やしてしまった感があって、 多少 後悔が無きにしもあらず…なところもあったのだが まぁちゃんと身体に織りが染み付いていることを実感すると、ちょっとは安心したりして(^^)。

活かしていかなくちゃ。どうかなぁ~。