魔法の弾丸

自己に対する選択毒性

iPS cell (induced pluripotent stem cell)

2007-12-23 13:33:42 | Weblog


iPS細胞研究に5年で100億円投入 文科省
2007年12月23日12時12分

 

文部科学省は22日、来年度、万能細胞(iPS細胞)研究に約22億円を投入することを決めた。支援を継続して5年間で総額約100億円を投入する。

京都大の山中伸弥教授らのチームが、人の体細胞からiPS細胞の作製に成功したことを受けたもので、今年度の約2億7000万円を大幅に上回る。同日の予算案復活折衝で、iPS細胞研究を含む「再生医療の実現化プロジェクト」に10億円上積みの計20億円が認められた。10億円が、iPS細胞を用いた治療や細胞操作技術の開発などに充てられる。

また、科学技術振興機構が設ける「iPS細胞等の細胞リプログラミングによる幹細胞研究戦略事業プログラム」に約10億円、科学研究費補助金の特別推進研究「細胞核初期化の分子基盤」などに約2億円。

直接的な支援の約22億円とは別に、山中教授が加わる世界トップレベル研究拠点プログラム「物質―細胞統合システム拠点」にも人件費などの研究環境整備として来年度約14億円、5年間で約70億円が投入される。

アサヒ・コムより引用




歯牙の再生も可能なのだろうか?



この研究が提示したパラダイムは、医療の根本を変えてしまうかもしれない…




寂寞

2007-12-21 17:45:22 | Weblog
みなさん今夜は静かです
薬缶の音がしてゐます
僕は女を想つてる
僕には女がないのです


それで苦労もないのです
えもいはれない弾力の
空気のような空想に
女を描いてみてゐるのです
えもいはれない弾力の
澄み亙つたる夜の沈黙
薬缶の音を聞きながら
女を夢みてゐるのです


かくて夜は更け夜は深まつて
犬のみ覚めたる冬の夜は
影と煙草と僕と犬
えもいはれないカクテールです

冬の夜/中原中也


clock gene

2007-12-19 21:31:41 | Weblog
時計遺伝子が生物には存在する。

Clock・Baml→時計が進む

Per・Cry・DEC1/2→時計が遅くなる





これらの遺伝子から合成されるタンパク質が概日リズムを形成する。
生物時計は視交叉上核(SCN)の中枢時計と全身に存在する各細胞の末梢時計に分けられる。


中枢時計は交感神経/副交感神経のスイッチの切り替えを、
末梢時計は細胞内の様々な生化学反応の同調を司っている。




生化学の教授の講義内容だった。


キレイな実験データとその解釈。

決して講義が上手いとはいえないが、僕には数多くのメッセージが存在する講義だと思った。



前に、

時間という概念は、生物が存在しなければ、存在しない。

と書いたことがあった。




この講義を聴いて、

時間という概念は、遺伝子の中にすでに内在されているものだ。

と思った。


核酸の塩基配列にすぎないゲノムには、人間が、言葉が、追いつくことができない
多くものが内在されているのだろうか…





時間という言葉や哲学では言い尽くされた概念さえも
分子の動きで説明できること。



生きるということの分子生物学的な証明。

transit

2007-12-17 20:08:22 | Weblog
ここは通過点でしかないこと。

目的地さえ正確に定まっていないけれど。





僕はhoming recpterが欠損したphenotypeです。
一つの場所に留まることがてきないかもしれません。


僕はいつも寂しさとともに探していると思います。




どこでもないどこかを。






僕の辿った軌跡はどんな地図を描くのだろうか。

miss

2007-12-16 20:45:18 | Weblog
世界は、その存在において、<他者>たちをさし示している。私が様々な<もの>にかこまれて存在していることは、そのまま、私の存在が<他者>たちに取りかこまれていることにほかならない。私にとっての世界そのものに、親近性の度あいはさまざまであれ、他者たちの痕跡が刻まれている。他者たちは、現前においても不在にあっても、私の世界の枠どり色づけ、意味を与える、私とともにある主体なのである。

差異と隔たり/熊野純彦




この著者が紡ぎだす言葉に魅せられています。




知性溢れる洗練された論理。

透明で寂寥な澱むことのない水を想起させる文章。





絶対に理解することができないからこそ、僕は言葉で伝えようとする。

あなたがいなくても。