魔法の弾丸

自己に対する選択毒性

明日から新年度

2013-03-31 18:56:15 | Weblog
「何が良くって、何が悪いかってことを見極めるのは、この国では、とても難しいことだよ。自分では正しいことと思っていても、全然、受け入れてもらえなかったり、マイノリティだと、そういうのを味わう機会は少なくないしね。かと言って、腹を立てたのをそのままにしておくなんて何の進歩もないよ。冷静に判断して良い方向に行かなきゃ。そうしようとしている人は多いし、でも、その人たちだけしか認めてあげないって言うんじゃ、片手落ちだと思うな。人の仕様のなさって、拡大されているか縮小されているのかどちらかで、誰でも同じ要素を持っている。だからね、ジェシー、きみのダディの価値は、きみが決めなきゃ。誰がなんて言おうと、きみの心ん中の彼を大切にしなきゃ。ぼくの言っていること、解る?」

トラッシュ/山田詠美


NYCが舞台ということで、何の期待もなく読み始めたのですが、2日間で読みました。

文体としては、まだ洗練する余地があるように感じますが、
著者の初期代表作ということで納得できる作品です。



他者をまっすぐに愛するということ

随分と忘れていた感情に、久しぶりに向き合いました。


もっと若いときに読んでいたらと思いました。
他者との関係を築くということ、これは恋愛のみに関わらず、人生すべてに共通する大事な出来事。高校生に読んでもらいたいです。



僕は他者を切実に求めているという欲求を思い出させてくれました。

諦めてはいけないと思いました。


良かったです。





限りある時間

2013-03-24 22:07:26 | Weblog
昨日、テレビで有名予備校講師が言っていたコメントが印象に残った。


大人になるということは、

「やれば出来る」ということから、「何が出来るか」に選択肢を狭めることだ。



自分が何ができるか、すなわち何で勝てるかを真剣に考えること。





人生における時間は誰もが平等です。


僕は夢を追うこと、目標を定めることが遅かったように感じています。

やっぱり環境は何よりも大切であることを痛感しています。




人生において、最も価値があるものは時間だと思うようになりました。

僕が僕であるために

2013-03-20 09:27:59 | Weblog
僕を形成している思考、身体、ファッション、言葉、仕種は、

僕が今まで生きてきた人生の結果の蓄積です。


他者からどう思われようと、僕の自己同一性は揺らぐことの無い確固したものであると
自分自身で信じてきたのです。


その結果、僕はずっと独りです。

研究においても能力もなければ、結果もありません。



今、自分自身に対して途方もなく自信を喪失しています。

もはや自分を信じることができないのです。




これまでの自分が正しかったのか

そもそも自分は何を正しいと定義してきたのか

他者への思いやりや理解の方法が適切だったのか

理想と現実の区別すらついていないのか




僕は間違っているのかな…


今年も苦手な春がやってきました。








先立つもの

2013-03-13 20:32:27 | Weblog

僕は研究はこの世界で最も尊くて有益なものだと信じています。

進歩とは科学的結果の蓄積だと思います。



だけれど、同時に個人の営みだとも思うわけです。
人間は霞を食べているわけでもないのです。



同期の医師はバイトだけでも充分な収入があります。

歯科のバイトでは絶対に稼ぐことができないほどの。
(そもそも歯科医師は過剰なので、バイト求人すらないのですが)



研究では負けてないと思うのですが、

経済的な理由で研究を諦めなければならないのは、とても悲しいことです。




そして僕にはこれが現実の問題として迫りつつあるのです…



とても悲しいことなのです。