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sky is blue

言わなければよかったのに日記

COUNTDOWN JAPAN 04/05

2004-12-30 01:35:34 | ライヴ
またも更新が遅れてしまいました。これで年が……明けてなくてゴメンなさい! でも、ほら、別にここは日記のようでいて日記とちと違うし。それに1月はネタが少ないから、すぐに追い付くと思うんですよ。ってゴメンなさい。今から年越のカウントダウンに入りますから。そう、『COUNTDOWN JAPAN 04/05』の話です。っていつの話だよって感じですよね。私も、時間経ちすぎて忘れちゃったよ(笑)。いやいや、今回はなんだかボケーッと参加しちゃった感じがあって、だからあんまり覚えてないというか書くことが思い付かないというか。かつ、時が経って思い出しながら書いてるから振り返った上での視点になってると思うし。まぁ、当日は、珍しくなんも考えないで楽しめたってことですよ多分。

今回で2回目となる年越ロックフェス『COUNTDOWN JAPAN 04/05』。12月29日~31日の3日間に渡って幕張メッセで行われたんですが、私は30日だけ行ってきました。冬だし、年末年始という特別な時期だし、やっぱり夏フェスとは雰囲気が違います。年末年始という大事な時期に、皆わざわざ音楽を聴きにやって来てるわけですから。音楽に「一年間ありがとうございました。また一年間よろしくお願いします」みたいな。年末特有の解放感と年始特有の引き締まり感が混在しているような。季節的なものもあるし。夏フェスと違って室内だし、場内は暗くて照明があって夜みたいなんだけど、ふと隙間から眩しい太陽の光が差し込んでくるんだよねぇ(昼間からやってるから)。変な感じ。

●ZAZEN BOYS(EARTH STAGE)
この日を最後にドラムのアヒト・イナザワさんが脱退されるそうで、やはりアヒトさんに対する歓声が大きかったです。リズム主導のジャムってるようなバンド演奏。向井さんは何度も「まくはりー!」ってがなってた(がなるって言うのあれ?)。「自問自答」って曲がクールでカッコ良かったなぁ。

●エレファントカシマシ(EARTH STAGE)
『平成理想主義の旅』でさんざん長いこと書いたからもう良いっか。その『平成理想主義の旅』ツアーの打ち上げって感じでした。が、ツアーで培ってきたものを大舞台でもドドーンとぶちまけてましたよ。「男は行く」とかフェスでやっちゃうんだ?って最初はビックリしたんだけど、ビックリしたのは最初だけで、それが自然な流れに見えた気がする。何て言うか、この曲をフェスでやっちゃうんだよエレカシは!っていうノリじゃなかった。エレカシって、自分達のファンだけじゃない色んなお客さんがいるイベントでも新曲ばっかやっちゃったり(昨年の同フェスで全曲未発表の新曲やりよりました)、ファンもそうでない人も驚かせてしまうところがあるんだけど、この日はそういう感じじゃなかったんだよね。ま、全体的には最近のシングル曲もやったし、昨年の新曲オンリーがあったもんで、そう感じただけかも知れないけど。「男は行く」って、『生活』って濃いぃアルバムに入ってる長くて濃いぃ曲なんだけど(でもよく考えてみるとこれシングルなんだよなぁ)、これをやることがエレカシにとって自然な選択に見えた。虚勢を張るでもなく。それは多分良いことなんだと思う。あんな曲を自然にやれちゃって、しかもフェスという舞台で自然に聴かせちゃうって、凄いことじゃない? だって「男は行く」、他のバンドがやったら自然体でなんかいられないよ。あんな不自然な曲(笑)。大抵不自然になっちゃうもん(キンブラはよくカバーしたなぁ)。「男は行く」を自然にやれちゃって自然に聴かせちゃう今のエレカシ。カッコ良いね。

「平成理想主義」が良かった。この曲、ほんとポップなんだねぇ。というわけで、『風』のこと書く書くって言っておきながら書いてないから、ここで『風』のことを簡単に書いてしまおう。まず前作『扉』は、一つの頂点だと思ったの。そのときのエレカシができることの一つの頂点。『扉』のジャケットが黒で、『風』は白なんだけど、本当それがよく表してると思うんだよね。『扉』で一つ頂点を極めた。だから黒。で、そこからまた踏み出していく。だから白。『扉』から続けて『風』を聴いてみたら、うわってビックリしたんだよね。ポップになってるー! 明るくなってるー!って。『風』からいきなり明るいの。それからまた『扉』を聴いてみると、あれ? 『扉』って暗かったの?みたいな(笑)。黒から白、白から黒みたいな。そう言えば『風』のブックレットには、なぜだかファースト収録の「ファイティングマン」の一節が書いてあった。<黒いバラとりはらい 白い風流しこむ>――まぁ、そういうことなんだよ(どういうことだよ)。一つの頂点を極めた『扉』というバラをとりはらって、白い『風』を流しこむわけですよ。『風』の1曲目であるこの「平成理想主義」のイントロの象徴的なギターを聴いて、うわ~エレカシが解体されていく~って感じたんだけど、それはもう1回作り上げるための解体なんだよね。ずっとアルバムを通して聴いていくと、久保田光太郎というアレンジャーが入ったこともあるんだろうけど、メンバー4人がそれぞれ考えながら演奏してるのが伝わってきて(特にミヤジ以外の3人が)。もう1回エレカシ・サウンドっていうものがどういうものなのか、そして、これからどうしていきたいのかを考えながら演奏してる感じがしたんだよね。「平成理想主義の旅を終えて」でチラ~ッと書いたけど、未来を向いてる未来志向バンド・サウンド! 頼もしいことじゃーないか。だから、最初に解体されていく~って感じたけど、解体しながら組み立てていたのねと気付けた。どうりで、明るくてポップなんだけど常に一定の緊張感があってシリアスなんだな。で、ついでなんだけど、ミヤジってライヴでいつも黒シャツか白シャツなのね(今日は黒でした)。だからまぁ、黒(『扉』)も白(『風』)もよろしくお願いしますってことよ! というわけで、『風』の話は結局こんなんなっちゃったけど(抽象的でゴメンなさい)、この日の「平成理想主義」を聴きながら、これはただの一夜漬けのポップさじゃなくて、ちゃんとコアなところを通過した上でのポップさなんだな~と感じました。それを獲得しつつあるなぁと。私にはそれが感動的に響いたんです。『扉』を通過した『風』、黒を通過した白。今のエレカシ、もっと多くの人に届けるパワーあるよ!

弾き語りの「生きている証」は、ここんところバンド・サウンドを聴かせるのが中心だったから、余計に染みたなぁ。それこそ、生きている証を前よりずっと感じながらやってるんだぁって感じで説得力あった。続く「友達がいるのさ」、これも本当ポップなんだねぇ。今ごろ気付くなってか。いやいや、前からポップだと思ってたけどさぁ、こうしてお祭りな大舞台で聴くと余計にポップさが引き立つんだよぉ。「平成理想主義」もしかり。そう、エレカシはどんどんポップになってきてるんだよー! ま、次はどうなるか知りませんけど(笑)。

「達者であれよ」では、ツアーのときと同じく速くなったり遅くなったりとテンポを激しく変化させ、バンドの体力をアピール? フェスの場でやる意味はあったんじゃないかと。で、次の「パワー・イン・ザ・ワールド」でキマッた!って感じだったんだけど、まだ時間があったのか(スタッフに時間を確認してた)、「この世は最高!」と「花男」をやってくれた。決まってたの? それとも本当にオマケ? それにしてもこの日は宮本さん、投げキッス大放出だった。やっぱりお祭りだから? ま、人数(需要)が多ければ供給もってことか(笑)。「思ったより人がたくさんいて良かったです」って言ってたし(笑)。

●スネオヘアー(GALAXY STAGE)
ステージが違うから、エレカシ見てからだとほとんど見れないかと思ってたけど、押してて、何とか4~5曲見れた(全体の3分の2)。やっぱ、良いなー、スネオヘアー。ポップなんだけど、「長い橋」のような渋い、スガシカオがやっててもおかしくないようなブルージーな曲もあったりする。んで、「フォーク」。これは良い、ってか詞が良い! 良いって言うか、自分が書いたんじゃないか?(笑)って思っちゃうぐらいググッときた。スネオヘアーは、矛盾の中で揺れながら、実は戦ってるって感じが良いのよ~! バンドなの?ソロなの?とか、ポップなの?渋いの?とか、スネオヘアーなの?渡辺健二なの?ってところとか全部含めて。相変わらずMCも可笑しい。スネオヘアーは以前イベントで見たことあるんだけど、変なキャラ作ったりして竹中直人みたいよ(笑)。演劇やってたみたいだからその影響? 決め台詞は、誰に言ってるわけでもないらしいけど(本日の本人談)、「ロック舐めんなよ!」(笑)。そうかと思えば、音楽はすっごい真っ当なんだもの。「スネオヘアー舐めんなよ!」(笑)。理想のタイプです(笑)。ワンマン行きたいよー。

ここからは、まったりと休んじゃったかも。友達とトークに没頭してしまった。eastern youthをちらっと見たけど。カッコ良さげだった。

●100s(EARTH STAGE)
再びアース・ステージへ。人が多かったぁ。人気なんだね。ライヴをなかなかやらないからってのもあるのかな。グッズがいつも人気なのもライヴなかなかやらないからここで買わないとってのもあるんだろか。グッズ自体も凝ってて可愛いけど。中村一義ソロ名義の曲、「1,2,3」とか「キャノンボール」はやっぱ盛り上がるね。「セブンスター」もこうして改めて今聴くと、良い歌詞やな~。なんか今の私には前より切実に響いた。何でだろ。バンド名義にしてからは、この時点ではシングル2枚しか出てなかったし、まだ100sの全貌はよく分からなかったけど、もう今ではアルバム『OZ』も出たし、早く聴きたいぞぉ!(いや、買えば良いだけなんだけどね…)

●くるり(EARTH STAGE)
4人とも白シャツにネクタイでめかしこんでた。「ワールズエンド・スーパーノヴァ」は、何だかすごいダンス寄りなアプローチ。と言っても、もともと四つ打ちのダンスナンバーなのだけど、結構長くやってた。私の好きな「マーチ」をやってくれて嬉しかったけど、前ほど熱くなれなかった。この曲はもっとこうガツガツ演奏する方が良い気がする。この曲にはやっぱりもっくんのドラムが必要不可欠なのかしら(もっくん=くるりの元ドラム)。それよりも次の「窓」が良かった。私の中では、アルバム『図鑑』の中の小曲って印象だったのだけど、いやぁ、アレンジするだけでこんなに変わるのですね。こっちのが断然良い。厚みや奥行きが増してて景色や匂いや温度まで運んで来るような。続いて「ばらの花」や「ワンダーフォーゲル」なんかの代表曲をやってくれたけど、私はむしろ最新作『アンテナ』からの曲をもっと聴いてみたかったなぁ。そのためにはワンマン行くしかないのか。やっぱ普通こういう場では代表曲をやるものなのね。エレカシと違って(笑)。ま、くるりも新曲は聴かせてくれたけど。

そんなこんなで終了~。こうして振り返ってみると、なんだか随分と余裕を持ってというか、まったりと楽しんでたみたい。直前までのエレカシの『平成理想主義の旅』とかで充足感を得られていたから、自分にとってはある意味2004年ライヴのオマケみたいなものだったのかも。打ち上げっていうかアンコールっていうか。

さてさて、来年はどんなライヴを体験できるのかしら…。