最近の、駅舎の広告も電車の吊広告も、大学や短期大学のものが目立つ。多くは、オープンキャンパスの案内である。我が大阪市立大学は、8月7日と8日の両日であるが、数年前に、1日から2日に増えた。また、公立大学の「学生を大学が選ぶ」といった意識が依然と残っているのであろう、吊広告なんて考えている人はいない。
しかし、こうした各大学の広告の裏には、大学間での熾烈な競争がある。大学等の入学定員よりも入学したい学生の数が少なくなる時代を迎えているからである。これは、従来、国立や公立と言われてきた大学も例外ではない。既に、国立も独立行政法人となり、多くの公立も、公立大学法人となっている。そのため、すべての大学が一線に並んで、厳しい競争が始まっている。そのため、国立や公立では、自らの努力で広告を出すことは全く問題がない。
最近、驚いたことがある。私の帰る近鉄線の鶴橋の駅に、「国立大学法人奈良女子大学」の大きな広告がでており、時代の変化を感じた。また、朝日新聞で、5月26日に(社)日本社会福祉士養成校協会が「社会福祉士が変わる」で、一面広告を出したとき、30校に1校30万円という多額の協賛広告をだして頂いたが、29校の私学に交じって、唯一「国立大学法人島根大学法文学部社会文化学科福祉社会コース」が協賛いただいた時も、感謝と同時に、新しい時代を予感した。我が大阪市立大学も、自主独立に向けて、うかうかしておれないと思っている。
こうした大学間の競争に加えて、学部や学科間での競争も進んでいる。社会福祉が他の学部や学科に比べて、高校生から高い人気を得られるかの競争である。これがまた、大変である。そのためには、大学を卒業した時に、就職がよいことや安定した給与が得られることが条件となる。このために、従来の職場だけでなく新しい職場の拡大を図っていくこと、他方、給与等での社会的地位を高めていくことを目的にして現在活動中である。大学でのジェネラリストとしての社会福祉士に追加しての、様々な領域でのスペシャリストの養成を提案しているのも、こうしたことに対応している側面もある。
そのため、(社)日本社会福祉士養成校協会の会長としての私の責任は大変大きいと思っている。何か、居ても立ってもいられない気持ちである。
ただ、この社会福祉は、医学系の医学や看護学と同じように、大学の連合組織をもっているが、多くの他の学問領域は、すべての大学を網羅する連合組織をもっていない。社会福祉の場合には、我が(社)日本社会福祉士養成校協会だけでなく、(社)日本社会福祉教育学校連盟もあり、両者が力を合わせて、大学や一般養成施設が生き残っていくために、可能な限りの仕事ができる場をもっている。先輩の先生方が、こうした組織を作っておいてくれたことに感謝し、両組織はその労に報うべき時期にある。
しかし、こうした各大学の広告の裏には、大学間での熾烈な競争がある。大学等の入学定員よりも入学したい学生の数が少なくなる時代を迎えているからである。これは、従来、国立や公立と言われてきた大学も例外ではない。既に、国立も独立行政法人となり、多くの公立も、公立大学法人となっている。そのため、すべての大学が一線に並んで、厳しい競争が始まっている。そのため、国立や公立では、自らの努力で広告を出すことは全く問題がない。
最近、驚いたことがある。私の帰る近鉄線の鶴橋の駅に、「国立大学法人奈良女子大学」の大きな広告がでており、時代の変化を感じた。また、朝日新聞で、5月26日に(社)日本社会福祉士養成校協会が「社会福祉士が変わる」で、一面広告を出したとき、30校に1校30万円という多額の協賛広告をだして頂いたが、29校の私学に交じって、唯一「国立大学法人島根大学法文学部社会文化学科福祉社会コース」が協賛いただいた時も、感謝と同時に、新しい時代を予感した。我が大阪市立大学も、自主独立に向けて、うかうかしておれないと思っている。
こうした大学間の競争に加えて、学部や学科間での競争も進んでいる。社会福祉が他の学部や学科に比べて、高校生から高い人気を得られるかの競争である。これがまた、大変である。そのためには、大学を卒業した時に、就職がよいことや安定した給与が得られることが条件となる。このために、従来の職場だけでなく新しい職場の拡大を図っていくこと、他方、給与等での社会的地位を高めていくことを目的にして現在活動中である。大学でのジェネラリストとしての社会福祉士に追加しての、様々な領域でのスペシャリストの養成を提案しているのも、こうしたことに対応している側面もある。
そのため、(社)日本社会福祉士養成校協会の会長としての私の責任は大変大きいと思っている。何か、居ても立ってもいられない気持ちである。
ただ、この社会福祉は、医学系の医学や看護学と同じように、大学の連合組織をもっているが、多くの他の学問領域は、すべての大学を網羅する連合組織をもっていない。社会福祉の場合には、我が(社)日本社会福祉士養成校協会だけでなく、(社)日本社会福祉教育学校連盟もあり、両者が力を合わせて、大学や一般養成施設が生き残っていくために、可能な限りの仕事ができる場をもっている。先輩の先生方が、こうした組織を作っておいてくれたことに感謝し、両組織はその労に報うべき時期にある。
先生がおっしゃるとおり、「競争が厳しい中での生き残り」を真剣に考え、取り組むことは社会福祉全体の大きな課題だと私も考えています。ただ、現実にこの課題に取り組んでおられるソーシャルワーカーは少なく、若手の方には課題とすら認識されていない方も目立ちます。そのため、現場には「社会福祉士養成に対する批判」が根強く見られます。
ところで、先生の「360時間実習」は学生からは魅力的かもしれませんが、現実にそれを担える現場がどれだけあるのか疑問に感じています。そのひとつの答えは、全国で新カリキュラムでの実習生を受け入れるキャパシティがどれだけあるか、で出てくると思います。
また、先生のお立場ではカリキュラムなど「仕組み」や「仕掛け」をいろいろご検討されるかと思いますが、個人的には社会福祉全体の「意識」をどうするかか本質的な課題ではないかと考えております。意識とは、専門職としての自覚や責任感とも言い換えられるでしょうか。これだけは講義で教えられる類のものではないので、一番難しい問題ではないでしょうか?
現在は、有能な人材を養成する第一歩です。まだまだ、やることは残っておりますし、私が以前提唱した360時間実習も課題として残っています。
さらに、タイトルにも書いたように、有能な人材を「作る」だけでなく、「活かす」ための展開はこれからだと考えています。それには、学校も努力しましが、国、社会福祉士を配置している機関や団体・施設、現場で働いている社会福祉士のリーダーの役割や連携をどのように作っていくかが課題です。
ただ、社会福祉以外との競争が厳しい中での生き残りは、現在深刻な状況にあり、様々な手を打っていくことが至急求められていると思います。生き残れなかったら、話しは進みませんから。
本日のお話で触れられていますが、大学間の競争は熾烈となり、「福祉士の合格率」とか「就職率」もPRの要素になっているかと思います。しかし、そうして就職していった若手ソーシャルワーカーはその後どうなったのか?、についての情報は乏しいですね。「就職後3年までの離職率」とか「5年定着率」もぜひ各校でお調べいただき、公開していただくと合格率や就職率が、成績を上げるための見かけだけの数値だったのか、真に優秀な人材を育成したいたのかが伺えるのではないでしょうか?
今回のカリキュラム改正も、有能な人材育成を掲げながら、不十分な点が見受けられます。先生はじめ関係者の皆さんのご尽力は感じるのですが、もっと現状をいろいろな角度から評価して頂ければと切に願う者です。