ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

社会福祉士の命運は出版社にも波及する

2008年05月28日 | 社会福祉士
 社会福祉士や介護福祉士のカリキュラム改正で、出版社はここ1年で新しいカリキュラムに合わせた教科書作りで、多忙を極めている。昨日、ある出版社の役員の方とお会いしたが、今回の改正で、社会福祉士になりたい人や入学してくる人は増えるのかとの質問があった。

 答えに窮したが、全入時代で、増やすことには自信がないが、維持していくのには、大学などの教育する側に意欲や目標に向けた戦略次第だと思ったが、あまりへりくつをこねることはせず、「がんばります」とのみ言っておいた。

 社会福祉士の教科書を作ってきた出版社は、ある意味、我々大学や一般養成施設と運命共同体であるということを再認識した。その意味では、今後、ソーシャルワーカーの魅力を高めていくためには、大学等の教育機関や職能団体だけでなく、出版社も大きな力になってほしいと思った。

 それでその出版社に是非作って欲しいと頼んできたのが、高校生が読んで、ソーシャルワークを「やってみたい」、ソーシャルワーカーに「なりたい」、ソーシャルワークを「勉強したい」と思える、高校生向けの魅力ある本である。

 今まで多くの人がイメージしてきたソーシャルワーカーに、次のようなソーシャルワーカーも登場して欲しい。学校で子ども・保護者や教師と一緒に仕事をしているスクールソーシャルワーカー、ホームレスの自立支援で頻繁に訪問しているソーシャルワーカー、海外の発展途上国でHIVの予防や相談に関わっているソーシャルワーカー、在宅のターミナルケアに関わっているソーシャルワーカー、刑務所で受刑者の社会復帰に向けて支援しているソーシャルワーカー、里親を育成したり、里親と里子の人間関係の調整を支援しているソーシャルワーカー。こんな方々がグラビアで登場し、仕事のおもしろさを語って欲しい。

 こんな本であれば、偏差値の点数でやむなく入ってきた大学1回生用の入門テキストとしても、ソーシャルワーカーになる動機づけを高める目的で、入門書として十分に使えるであろう。

 社会福祉士の制度の命運は出版社にまで波及することが分かった次第である。教科書つくりを始め、出版社の役割や使命も重要であることが分かった。そこで、まずは、実践能力を高めることができような社会福祉士の教科書をまずは急いで作っていただきたい。

最新の画像もっと見る