ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

社会福祉士養成校への入学志願者の動向

2009年02月05日 | 社会福祉士
 少子化のあおりをくって、大学や専門学校は冬の時代を迎えつつある。何時潰れてもおかしくない大学も専門学校もいくつかあると聞く。こうした中にあって、私の役職は、(社)日本社会福祉士養成校協会の会長であり、社会福祉士を養成する学部や学科、一般養成施設の学生志願者数が増えたのか、減ったのかは、私の組織の長としてその責任の一端を担っていると自覚している。

 子どもの数が減る以上、社会福祉士養成校の学生が相対的に減少していくことはやむを得ない側面もあるが、高校生に社会福祉士の仕事を少しでも魅力あるものとしての印象をもってもらうことが、団体としての使命であると思っている。昨年の社会福祉士及び介護福祉法の改正に伴う実習や演習の充実、2度に亘る朝日新聞での1面広告の掲載、スクールソーシャルワークや刑務所などへの職域の拡大が、少しは高校生やその父兄が社会福祉士に目を向けてくれることに寄与できないかと願い、社養協の職員と一緒に、それなりの努力をしてきたつもりである。

 いくつかの情報で、志願者数が増えたという大学もあれば、昨年並みという大学もあれば、今年も減少という大学もある。この違いはどこにあるのか分からないが、個々の大学で、もうひとがんばりしていただきたい。春には、多くの大学や一般養成施設から、良い回答を得たい。

 最終的には、介護福祉士のように、資格者が一定の割合で配置していれば、介護報酬で加算がつくということであれば、受け入れ側を中心に社会全体が介護福祉士に期待が向くことになるが、社会福祉士にはそういった加算がないし、今は見えない。将来的には、社会福祉士もそこまでもっていくようにしていかなければならないと、密かに画策中である。早い時期に、そうした構想を発言できるようにしたいと思っている。

 ただし、介護福祉士の場合も近々起こることであろうが、社会福祉士の業務の質が問われ、その時に利用者に対するサービス内容の質が高いことが要件となる。そのためには、社会福祉士の養成機関と職能団体がスクラムを組んで、社会福祉士のレベルアップのために努めなければならない。養成機関は主として就職するまで、職能団体は主として就職後の責任をもとことになる。これらを側面から支えるのが、事業者の団体であり、関連する学会である。

 その意味では、大橋謙策先生が委員長をされているソーシャルケア従事者協議会が出来ており、そこには職能団体、養成団体、学会が一同に介しているが、ここに事業者団体が加わり、さらにこうした組織が都道府県や政令指定都市にまで組織化していくことを目指していかなければならない。

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