虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

30年度春季一軍戦個人レポpart1

2018-06-19 11:34:27 | F
前回速報版を更新した古田です。先程主将も記事を上げていますが、私も個人的な局面などを踏まえた詳細なレポートを2回に分けて記して行こうと思います。長文になると思いますがご容赦ください。
〜0回戦
大会前、オーダー作りに軽く参加し、自分は主に大将の席に座ることが多くなりそうなオーダーとなりました。大抵の場合において両端にはエースこそ各チーム置くことがないものの、チームを支える3〜5番手が多いというイメージがあり、勝負所になりやすい分責任は重いと感じました。そして迎えた大会当日。私
は今回から理事に就任したために慌ただしく準備をしながら緊張を和らげることができました。
1回戦 京大戦 vs吉村
初戦は京大と。正直あまり勝てるという気はしませんでしたが、全く届かないこともないと言い聞かせて臨みました。オーダーは初戦の為運ゲーになりますが、運悪く刺された感じになりました。私は奨励会在籍経験のある(いわゆる元奨)京大の新入生、吉村君との組み合わせに。先手番で得意の角換わりでしたが対策の間に合わなかった早めの6筋位取りをされ、右玉模様に構えました。しかし先手番としては消極的だったように思います。

私の駒組みがイマイチで図では既に自信がない局面になっています。後手の8筋保留が活きていて金を寄っていけば銀が使えず、銀を使えば金が寄れなくなりそうです。本譜は金を寄っていきましたが、案の定銀が使えなくなりはっきり作戦負けに陥りました。

進んだ図では強引にでも▲77銀と使って行くべきでした。以下△85桂▲86銀△54歩▲88角と進めて苦しいながらもまだ楽しみがある局面なように思います。
本譜は図から▲69飛△54歩▲66歩△同歩▲同飛△53角▲65歩△55歩▲同銀△65飛の飛車交換が分かっていても受かりません。以下も長い戦いが続きましたが正確にジリジリ離され、逆転は叶いませんでした。チームも完敗で苦しいスタートになりました。
2回戦 阪大戦 vs武内
次は阪大との勝負の一戦。ここを取れるかどうかは非常に大きく、全国狙いか残留狙いかの大きな分かれ道です。注目のオーダーは思いっきり相手にぶっ刺さり、2将以外全て勝負所といった当たりになりました。
私の相手はまたも新入生で、強いという話を聞いていましたが、詳しい情報はあまり得られていませんでした。戦型は相手の先手番で四間飛車に対しこちらの松尾流穴熊となりました。有名な▲26角と回れる形でしたが、気にする必要のない嫌な順がちらつき▲37角としたために角頭を攻められる形となり、あまり自信のなさそうな展開になりました。

図は1筋を攻められたところ。ここで相手をしていてはつまらない展開になりそうです。本譜△46歩▲36金△47銀▲46金△38銀成▲同飛△36歩と食いついたのが好判断で、ソフト的には先手がまだ若干良いものの人間的には先手も嫌な展開になったと思います。

進んでこの図の▲14歩が当たり前のようでも敗着になりました。対して返し技の△25桂打があり、以下▲同歩△同桂▲27飛△18歩▲同香△17歩▲同香△37銀▲29玉△67馬▲58桂△57馬▲25飛△26桂▲同飛△同銀成▲28銀△27飛▲38金△17飛成▲同銀△同成銀で一手一手となり、勝利を手にしました。
戻って図では▲36銀などと受けに回り▲14歩を楽しみにおいておく方が後手は嫌でした。
チームは勝負どころをいくつか落として3-4での悔しい敗戦に。十分勝てた相手なだけに辛いところですが、切り替えていくしかありません。
3回戦 立命館戦 vs木村(泰)
立命戦は正直初めから勝てると思っていませんでした。チームの雰囲気としてもその風潮があったため若干育成気味のオーダーになりました。しかし実際の当たりとしては勝ち星を狙える当たり方となりました。
私は過去に二軍戦での対局もあった木村(泰)君との対局に。前回は対抗形でしたが、今回はこちらの先手番で角換わり腰掛け銀に組み、対して後手は早繰り銀に構えてきました。

図の端攻めが機敏でペースを握りました。△同歩は▲13歩が目に見えているため非常にやりづらいところです。本譜は手抜いて△86歩▲同歩△同飛▲87金△82飛に▲83歩が当然ながら見落とされていたという手で、これを取れないようでは後手が辛く、先手よしになりました。

大きく進んで図で▲31金と打って勝ちを意識しました。取ると▲23歩成が厳しいので本譜は△24歩でしたがここで▲53桂成で寄せの形ができたため、あとは上さえ押さえてしまえば勝ちという分かりやすい勝ちになりました。実は▲31金はソフト的には悪手でもっとスマートな順もあるようでしたが秒読みの中、上下挟撃という方針を分かりやすくするという意味で記憶に残る手でした。
チームは井上君が金星を挙げるなど勝ちに迫りましたが、あと一歩のところで届かず3-4負けになりました。元々負けると思っていた以上、3-4は望外の結果でもあり、負けたことは仕方がないことですがやはり残念な気持ちは残ります。
このような流れの中で1日目が終了しました。ここで記事も区切って、二日目についてのレポートは次回となります。ご覧いただきありがとうございました。


p.s.他の部員も書いていいんだよ?
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